渇いた雨 2005年08月26日 07時29分13秒 | 詩 腰の曲がった老婆がひとり 大雨の中を歩いている 両手を鎖に繋がれて 重い足枷を引きずりながら 濡れるに任せ歩いている 彼女にも愛は確かにあった 独り暮らしの雨は寂しい 愛は何処へ消え去ったのか 孤独の口元は涸れ果てた過去の為にある 誰かを愛していたのか 誰かに愛されていたのか そんな愛の残像は 耐えられぬほどにおぼろげで 横殴りの雨の中 老婆の心が歩いている 濡れるに任せる曲がった腰に 涙が重くのしかかる ↓クリックしていただけるとYockは幸せです