この詩は現代詩フォーラムの大先輩青色銀河団さんの「瀧口修造-夢の漂流物」展のススメに触発されて砧公園内にある世田谷美術館を訪れた際に見かけた裸婦像をモチーフとして作詩したものです。
銀河団さんの拝見された展覧会は残念ながら終了していました。でも、丁度良いタイミングで「ゲント美術館名品展」が開催されており、かなり涼しい美術館の中での絵画鑑賞と洒落込むことができました。展覧会の様子については、「豚飼いの歌」の背景説明でお伝えします。
さて、Yockの見かけた裸婦像は添付した写真の通り、実際はさほど豊かな胸であった訳ではありません。そこは詩という事でご勘弁を。でも、奇妙な感じでバランスを取っており、この残暑の中で疲れそうって思ったのは確かです(笑)で、眺めているうちに、この詩が浮んだ次第です。
6行目の「時代の息吹を君は背中で感じとるのか」 については、初稿では「芝の息吹を君は背中で」としたものをそれでは、あまり詩らしくないと感じ「時代の息吹を君は背中で」としました。また、フォーラムに投稿した際、kwさんより、この行の終わりに読点が無いと鋭いご指摘を頂戴しました。たしかに、ここは読点をつけるか、あるいは疑問符、感嘆符でも付けようかとかなり悩んだのですが、結局何も付けませんでした。結果的として、フォーラムの作者欄にてコメントしましたと通り大正解だったようです。それから、普段なら登場人物を君と僕にするところを、この詩では登場人物を「裸婦像=君」だけどし、kwさんのおっしゃるように傍観者の立場を今回は取りました。
裸婦像のURLです。
http://blog.goo.ne.jp/yokozar/e/da0989003f604427cea1a0cd97f0fcd8