ふしょうなブログ

ご不要になった詩は粗大ゴミでお出しください

不条理なこと

2005年09月12日 21時53分41秒 | 短歌のようなもの
人の首ひとつふたつと数えては南京の空青く拡がり


イラク人インディアンとはどこ違う黄色いリボンは行軍続け


黒いヤツ死んでなんぼか知らぬけど石油の高さ民を苦しめ


裏切りを許さないとは慈悲も無く勝てば官軍負ければ卑属

哀悼歌

2005年09月03日 16時12分55秒 | 短歌のようなもの
夢多きパリーの空に今朝もまた
      モンパルナスは歌に溢るる



めくるめく愛の調べに聞き惚れる
      白百合の花仏蘭西織りに



あなたより教わることのおおきさに
      さよならはもう遥か彼岸へ

返歌集

2005年08月19日 10時31分11秒 | 短歌のようなもの
せみ時雨夏の心は風誘い
  剥き出しの肩陽に揺らぎゆく


通い合う心模様を重ねれば
  枕に添えるタオル直して


向日葵の風の音遥か陽に遊ぶ
  日傘の先をくるるりと舞


よもすがら聞こえるさまに風あおぎ
  瞬く星と枕並べて 


ひとひらの想いの里にうちいでて
  咲く花もまた永久に変わらず


触れずども尽きぬ想いに乱れゆく
  心模様は逝く空の下


木漏れ日に森の内へと彷徨いて
  あけぬ夢見に抱かれるまま 


振りかぶるグラブに隠した君の手は
  ズドンと来るかひらり舞うのか


掌を合わすはまなすの空藍深く
  菩薩の慈恵永久に八千代に


なおのことダイダイをむく一房に
  香る仕草は頬に抱かれて


占えど一夜の恋と人は言い
  帯止めの艶解く手に添えて


君は言う戦のあとの夕暮れは
  浮世にうつす あかよりもあかく 


尾を振って街角巡る君ならば
  恋の行方も 愛の終わりも 


移りゆく雲のあしたは風まかせ
  白い綿毛に我が身託して 


たらちねの母のぬくもり安らげど
  ひさぐ瞼に涙ひとすじ


姥捨ての山は何処か問いぬれば
  渡るみそらに鐘は鳴るらん


舌先で君の吐息をなぞらえば
  ぬめる臥所に うなじは染まる


秋近し海をただよう水母来て
  涙をお拭きよ明日を詠おう 


秋近し寄せては返す月影に
  ただひたすらと君の名をよび


引く手にも優しき君の思ひ出は
  小舟に乗りて流るるままに


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