夏草や月山冨田城よじ登る
春風や草の息する櫓跡
ゆかりある人を思うや梅の花
細き枝に思い乗せるや梅一輪
春まだき桜の前の雪柳
水仙のゆかりを知るや城の土
ひとり行く桜並木に降る時雨
ウクライナ思い佇む桜かな
池面出て鵜の目まぶしき桜かな
ジョギングしながら浮かぶ俳句かな
亡き母と落ち葉踏まずに歩く道
亡き母と踏む落ち葉なく歩く道
秋風と共に去りゆく母の声
秋風に乗るや母の声「また来てね」
亡き母と車いす押す小春かな
小春日や亡き母と押す車椅子
小春日や亡き母空し車いす