2016年7月9日
「黒人ナショナリスト」自称=単独犯か、容疑者宅から爆発物素材-米ダラス狙撃事件
米テキサス州ダラス中心部で7日夜(日本時間8日午前)、警察への抗議デモ中に警官5人が狙撃され死亡した事件で、銃撃戦の末に殺害された狙撃犯とみられるマイカ・ジョンソン容疑者(25)が、フェイスブックで黒人である自らを「ブラックナショナリスト」と位置付ける書き込みをしていたことが8日、分かった。
「黒人をむごたらしく殺した」と白人を非難していた。ロイター通信が報じた。
警察は8日、容疑者の自宅から爆発物の素材や銃、弾薬、防弾着のほか、戦術に関するノートが見つかったことを明らかにした。
3人が身柄を拘束されたが、銃撃はジョンソン容疑者による単独行動だったとの見方が強まるとともに、白人や警官に対する憎悪犯罪だった可能性が指摘されている。
ダラス警察によれば、容疑者は犯行時、殺傷力の強いライフル銃と拳銃を所持していた。
殺害される前、警察に対し、南部ルイジアナ州などで白人警官らが黒人男性を相次いで射殺したことを非難。「白人、特に白人警官を殺したかった」と話したとされる。
米メディアによれば、容疑者はダラス郊外メスキートに母親と一緒に住んでいた。
犯罪歴はなく、テロ組織とのつながりも確認されていない。
アーネスト米大統領報道官は8日、ワルシャワで記者団に対し「いかなるテロの企てともつながりがあるとは思えない」と強調。テロ組織との関係を否定した。
また、容疑者が2015年4月までの6年間、陸軍の予備役を務め、13~14年にアフガニスタンへ派遣された経験のあることが、軍の記録で判明した。
軍務経験で高い狙撃能力を身に付けた可能性がある。
ヤフーニュース
「容疑者は、特に白人警察官を殺したいと」
アメリカで相次いだ、警察官による黒人男性射殺事件。その抗議デモの最中に警察官12人が撃たれ、5人が死亡した。
警察は3人の容疑者を拘束し、さらに1人は銃撃戦の末、死亡した。
容疑者の1人は、白人に対する激しい怒りを話していたということだが、なぜデモの最中に銃撃に及んだのか、詳しい動機は依然わかっていない。
地元警察の会見「容疑者は、白人警察官による黒人射殺に怒っていた。『白人、特に白人警察官を殺したい』と話していた」
事件は7日夜、テキサス州ダラスで行われていた警察官による黒人男性射殺事件に対する抗議デモの最中に起きた。
12人の警察官が撃たれ、このうち5人が死亡、7人がケガをした。中には背後から撃たれた警察官もいたという。
目撃者「警察官が5、6人撃たれて倒れていた」「逃げている間も銃撃が続いた。どこで撃っているのかもわからなかった」
警察は3人の容疑者を拘束。さらに1人は、大学の立体駐車場内で銃撃戦の末、死亡した。
死亡した容疑者は、警察との交渉の際、白人に対する激しい怒りのほか、単独で犯行に及んだと話していたという。
抗議デモは、ミネソタ州とルイジアナ州で黒人男性が2日続けて警察官に射殺されたことを受けて行われた。ともに、黒人男性が銃などを手にしていない状況で射殺されており、この様子を撮影した動画がインターネットに公開されたことが、警察に対する批判に火をつけた形だ。
抗議デモは、ニューヨークやワシントンなどでも行われ、ニューヨークでは警官隊とデモ隊がにらみあう場面もあった。
デモが痛ましい事件の現場になったことは、アメリカの人種問題の根深さをあらためて浮き彫りにしたと言えそうだ。
日本テレビ