じゃっくり

日常をひたすら記すブログ

映画の感想:キャスト アウェイ

2005年03月24日 | 映画
無人島が舞台の映画です。

キャスト アウェイ

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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個人的満足度 7

トムハンクスが嫌いな母が買ってきたので、よっぽど面白い作品なんだなと思いつつ観たのだけど、それなりに面白かった。どうも母は太った俳優が嫌いなようで、大好きなレオナルド・ディカプリオなども太っている時期があると、「もっと痩せないとだめなんだよ」とTVに向かって言ったりする。いいお世話だ。「キャストアウェイ」では痩せたトムハンクスが見られるから母は好んだのかもしれない。

ストーリーの半分くらいをトムハンクス(チャーリー)の1人芝居で進めるので、彼のことが大嫌いの人は観るのがつらいかもしれない。あいにく僕は「グリーンマイル」なども観ているし、その他の作品でも少しお世話になったので、大丈夫だった。演技もうまい(と思う)ので、安心してみられた。

気がついたら無人島にいて、あれやこれやしながら生き延びる術を探すっていう、なんだかTVゲームや漫画でありがちな展開なので、新鮮さに欠けると思われたが、そこはトムハンクス、演技力でカバー(していると思う)。これこれができないから、こうしたらできたっていう分かりやすい描写で伝えているのでグッド。人間は極度の状況においても、危機回避能力が働き、ある程度は対応できるんだな。無人島なので、もちろん人はいない。だけれど、声を出さないと映画的には盛り上がらない。そこで考えたのが「ウィルソン」なのだろう。彼のおかげで声を出すことが出来た。僕などは声をほとんど出さない演技を観たかったのだが、ウィルソンがいることでまた別のストーリーが出来上がり、楽しめた。

僕はこの映画をみながら孤独について考えた。人はずっと1人でいると一体どうなってしまうんだろうと。きっと言葉数は少ないんだろう。1人ごとも次第に言わなくなり、無音状態になる。その状態が続くと、たぶん気が狂ったり、自殺したりするんだろうな。チャーリーの心情を察しながら物語を追っていったけど、自然な演技で感情移入もできた。僕でもああするだろうなと頬を緩ませたりした。自分以外の何か、誰かを自分で創造することから始まるのかもしれない。壁に絵を書いたり、砂を堀り文字を書いたり、人は1人でも、いや、1人だからこそ表現するのかもしれない。自分がここにいるという証をその物に込めながら。チャーリーもいろいろな物をつくり、表現しようとする。僕にはそれがすごく美しく見えた。原始時代などは、言葉がなかった分、想像力がかきたてられ、目に見える創作物をたくさんつくりだしたんだろう。

後半30分あたりは、やはりというか、あまり必要性を感じなかった。もうやることがないのだ。見せ場が終わったらあとはすっきり、静かに長引かせず終わってほしい。視聴率をとるために、下手に恋愛を絡ませなくてもいい。ラストもいまいち。

(トラックバック)
表まさひろ日記:キャストアウェイを見ました
注:ネタばれあり
・ウィルソンとの友情に感銘を受けた人も多いみたいですね。僕などは「そんなことないでしょ」と少し冷めてみていましたけども。戦争が終わったのにまだ穴の中にいた横井さんを思い出しました。彼には戦争が終わって復興した日本がどう映ったのか。本当に豊かになったなあとは思わなかったのでは。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
監督さんが好きなのですよねぇ。 (楽市。)
2006-01-24 16:14:45
今日和、投稿サイトから来ました、楽市です。

去年の記事に感想なんて書いてしまうのはあれです、あれ。僕の『それなりに好きだよ、この映画・ベスト20あたり』にランクされているキャスト・アウェイについて幼さんが述べていらっしゃったからであります。僕は監督のロバートさんの作品が好きで、この映画をみた記憶があります。それほどお金も賭けずによくこんなものを創れたな、と関心しました。まぁ、英語などまったくもって理解できない僕には国境を越えた人物の演技力の判断はしかねるものがありますが、トムさんが出演する映画は大抵良いものだなぁ、と漠然に感じておりますね。ロバートさんとトムさんは良く一緒に映画を作っていらっしゃいますから、僕にとっては彼等の組み合わせは嬉しい事この上ないです。

しかし、後半30分については共感します。正直邪魔でした。まだ伸ばすということは何かあるのだろう、とか思いつつ見ていたのですが、ほぼ無駄なシーンの連続でしたね。恋愛設定は無ければ尚に物足りないものになったとも思いますが、ほとんどずれた方向に向かれていた印象がありますね、確かに。

とか偉そうに語ってみました。目障りでしたらお手数ですが消しちゃってください。では、失礼します。
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Unknown ()
2006-01-27 10:32:24
>楽市さん

むむっ! 投稿サイトから! わざわざありがとうございます。そして、前の記事に焦点をあててくださってありがとうございます。前の記事にコメントくださる人すくないんです。楽市さんの小説もよませていただきました。またあちらでも交流していきましょう! また小説をお書きになられたらまっさきにコメントさせていただきますね。
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