じゃっくり

日常をひたすら記すブログ

デートに誘われた

2004年01月27日 | 雑記
女性「幼さん、今度一緒に泳ぎに行きませんか?」


と、顔を赤らめながらその女性は僕にデートの誘いを持ちかけてきた。 手話の授業で。

もちろん、真面目にいったのではない。授業の一環でのことだ。手話の技術はいまや、たいへん進歩し難しいことでも説明できるようになってきた。この授業の教授は手話の専門家で、いつも流れるような手さばきで手話を披露してくれる。その度に僕の目は彼の手に釘付けになる。

そもそも手話は聾者(耳の聞こえない人)の言語として発達してきたものだ。彼らは耳が聞こえないので、音声言語でコミュニケーションを取れない。だから、彼らは手話という”身振り言語”が第1言語になるのだ。しかし、びっくりしたことに聾者の約2~3割しか手話を使わないのだそうだ。ほとんどの人が手話を使うと期待していたのに、見事に僕の予想ははずれてしまった。



この手話の授業には1人の難聴者がいる。難聴者とは、聾者のように耳が完全に聞こえないのではなく、かすかに聞こえる程度の人のことだ。彼らは話し相手の音声言語を聞き取りながら、同時に相手の口の形を見て何をいってるか判断する。それでも理解できない時は、顔を近づけて聞く。

誰もがコミュニケーションをとる手段として、音声言語をまず挙げ、ついでメールなどの文字しか挙げないだろう。しかし、コミュニケーションの方法はいくらだってあるのだ。声にだせなかったら手話のように動作で自己を表現し、手話ができなくても顔の表情などでもいくらか表現はできる。もっとコミュニケーションを広い意味で捉えていきたい。