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藤原正彦の本

2006-03-16 | 読書ノート
若き数学者のアメリカ

新潮社

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藤原正彦さん著作の本にはまっています。
彼の最新新書「国家の品格」はベストセラーとなり、
ここ数週間ずっとランキング1位を獲得しています。
話題の本は、できるだけ読んでみたい!というタチなので
昨日、この本も書店を3軒はしごしてやっと見つけてきました。

でも今日はこの本に対する感想ではなくて、
数学者の藤原氏が1970年代にアメリカの大学に
期限付きの助教授として赴任した時のことを描いた、
「若き数学者のアメリカ」についてです。

時代は今から随分さかのぼる話なので、
現代のアメリカとは多少社会構造、経済状況、そして大学のシステム、
教授や学生の質は異なっているかもしれませんが、
とてもおもしろく読ませて頂きました。

また、アメリカという国、アメリカ人という種族、
そこで出会った人々とのふれ合いが
たった1冊の本に、これほど端的にわかりやすく書かれているなんて
少し驚きです。
数学とは無縁の私ですが、違和感なくのめり込んだ・・という感じです。

驚いたのは、数学者でありながら、文章表現の豊かなこと!
実に文学的、情緒的で、
あらゆるイマジネーションが五感を駆けめぐっていきました。
またアメリカで生活することによる、独特の劣等感、
その裏返しの優越感、日本への哀愁・・
数え上げたらキリのないぐらい、豊かな内容が
著者のユニークな人柄が滲み出る文章で描かれています。

後から知ったことですが、著者藤原正彦氏の父は
あの有名な作家、新田次郎さんであり、
母は藤原ていさんでした。
藤原ていさんも、確か本を出版されています。
どうりで、文章が美しい筈です。
想像力が掻き立てられるような表現であるはずですね。

また、著者が結婚後、婦人と子供を連れて、
イギリスのオックスフォード大学に赴任したエピソードを語る、
「遙かなるケンブリッジ」も、おもしろかったです。
ただ、私の中では、「若き数学者のアメリカ」の方が
数倍心に残っているのは、否めません。

遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
TB恐縮です (VIVA)
2006-03-18 12:10:52
新書などのベストセラーが出たあとに、次を待つのではなく、以前の本を探すというのは、すばらしいですね。



またおじゃまさせて下さい。
返信する
VIVAさんへ (まりっぺ)
2006-03-18 17:40:17
VIVAさん、こんにちは。

コメント&TBありがとうございました。



私は本を読むときに、アマゾンのHPで読まれた方のレビューを参考にすることが多いんです。

ある方のレビューで「国家の品格」よりも

「若き数学者のアメリカ」と「遙かなるケンブリッジ」がお勧めと評されていたので、図書館で借りて読みました。



VIVAさんは、いろいろは本を読まれて紹介されているので、すばらしいです。

私も本を読むのが好きなので、またお邪魔させてくださいね。
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