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「パウル・クレー展」に行ってきました。
スイスの画家(1879年~1940年)であるクレーの絵画は
「点を描くこと」(To Draw)と「色を塗る」こと(To Paint)をテーマに
描かれています。
特に北アフリカのチュニジアへの旅行を機に、色彩に目覚め、
それからの作風には、その色合いのハーモニーがとてもきれいに描かれ
見事でした。
展示場に入ってすぐの所に、クレーの言葉、
「芸術とは目に見える物の再現ではなく、見えないものを見えるようにすることである」
と記されていましたが、とても心に響きました。
絵画でも音楽でも、また文学でも、人の心や魂のゆらぎ、神の存在、
目には見えないものを表現しているのだと改めて感じさせてもらいました。
私は、美術館でいい絵を見ると、心が満たされることが多々あります。
それは、その絵を通して、普段見えていないものを、見せて頂いているからなのでしょう。
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展示場を出たところに、クレーの絵はがきや本などが売られていました。
いつも絵を鑑賞したら、その記念にと絵はがきを買うのが
私の1つの楽しみでもあります。
昨日は絵はがきでは物足りず、
「クレーの天使」という本を買いました。
クレーが描く天使がとても可愛くて、思わずほほえんでしまいそうなんです。
いろいろな表情を持った天使が描かれ、
それにピッタリの詩が谷川俊太郎さんによって書かれています。
その詩がまた、とても良くて・・
何度もなんども読み返し、ページをめくったほどです。
してはいけないことをして
しなければいけないことをして
したいこともすこしはした
(だろうか)
ちじょうにさく
すべてのはなのなまえをおぼえても
うみにおよぐ
すべてのさかなをとらえても
うまれたかったこどもはなきやまない
せかいはたべきれないごちそう
かなしみすらいきるよろこびだと
あったこともないてんしはいう
おこったように
谷川俊太郎作
一番心に残った詩です。
「せかいはたべきれない ごちそう」
そうなのかもしれません。
生まれてきたこと、今も生きていること、これからも生きることを
心から感謝したい、たとえ辛いことがあっても・・。
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