北欧デンマークおばさんの独りごちブロ

「住み慣れた地域で最期まで」をテーマにデンマーク高齢者福祉を研究し、世界のこと・日本のことを独りごちっています。

24時間ルール

2008-04-27 | 医療
在宅での看取りについて「24時間ルール」というものがあり、
これが、在宅医療に関わる医師にも誤解されているという。
先日のセミナーでもその話は出ていたし、別の医師からも
同じ話を聞いた。

この24時間ルールというのは、以下のようなものである。

「医師が24時間以内に診察していれば、
これまで診てきた病気が原因で亡くなったことが明らかなのであれば、
医師は訪問しなくても、死亡診断書を書くことができる」という
ものである。

これは、雪深い地方などでは、医師はすぐに患者宅に行くことができず、
そのことを想定してのものらしい。
長尾先生は「非常におおらかな法律である」と言っておられた。
また、死亡時刻についても、家族からの情報をもとに決めることになるようである。

しかし、現役のドクターでも以下のように誤解している場合が多い、とのこと。
「(誤解)医師は、死亡の24時間以内に診察していなければ、臨終に立ち会って
いない場合は、死亡診断書を書くことができない」

私の知人宅では、おばあちゃんがなくなられた時に警察がやってきて、
家族が別室に呼ばれて、長年介護してこられたにも関わらず、
犯人扱いにされて、つらい、いやいや屈辱的な思いをした経験を聞かされていた。
ずいぶんと家族の心情を踏みにじるようなことをするものだなあと、思ったものだ。

長尾先生は、
「死亡が確実な場合には、救急車を呼んではいけない。
 救急車は、患者さんが死亡している場合には病院に連絡をとることは
 できない。警察にしか連絡とれないから、、、」とのアドバイスをされた。

気管切開や胃ろう造設を、延命の概念でとらえていない医師がいるのだから、
24時間ルールを正しく理解できていないのは、当然と言えば当然か。

それだけに、市民に一人ひとりが学びを重ね、
納得がいかないことには質問をして、
イエス・ノーをはっきりと宣言していかなければならない。

土曜日、畑で野菜の苗を植える。
親戚のおにいさんは、なす、とうがらしを、
デンばあは、里芋とズッキーニ(黄)を植えた。
大きく育つのが楽しみだ。


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