北欧デンマークおばさんの独りごちブロ

「住み慣れた地域で最期まで」をテーマにデンマーク高齢者福祉を研究し、世界のこと・日本のことを独りごちっています。

心はすでにバケーション

2009-02-03 | デンマーク社会・生活
昨日の、DSB話題に続いて、
写真は、DSBのS-tog (s電車:フィンガープランでできた町を結ぶ赤い電車)のトーンビュー駅の駅舎です。

さすがに、この駅の切符売り場はまだ健在でありましたが、
駅舎についているのが、DSBのロゴです。

シンプルでカッコいいです。

ここまでは、「枕」。
本題は、

デンマークではすでに、みなさんバケーション計画を立てている!
という話。

「今年は、7月に3週間。来るなら避けてね」
「私は、7月初旬に2週間」というような話がメールを通じて聞こえ始めてきました。
行く場所(内容)は決めないにしても、日程を空けておくわけです。

もちろん、2月は「冬の休暇時期」。
「アムステルダムの出張から帰ったら、家族とスウェーデンにスキーに行く」
というようなメールが来るかと思えば、すでに夏のことを考えている。

在宅ケアのステーションなどでも、半年先以上の予定表が貼ってありまして、
「私はこの期間、休暇にでます」という意味の×がどどっと、各自の欄に2-3週間分マークされているのです。

いやああ、本当に「しあわせに対して、貪欲」です。

私なんか、1月末〆切りの仕事がまだできていなくて、
その後の仕事が詰まってきて、、、、
ほとんど、後ろ見て仕事しているというのに、
どういうことでしょうか。

夏休みのお盆前になってから、
「今年はどっかに行こう!」と調べ始めても、その頃にはどこにも予約がとれない。諦める。これが毎年の夏休みです。

彼らは、完全に、かなり前から、計画的に動いています。
家族みんなが働いていますから、スケジュール調整も早くからしておかないと間に合わないこともあるのでしょう。

なにごとにつけ、ゆとりを感じます。
今は、2月。
どんなに忙しくても、「夏に3週間休暇をとって、ホッケードー行こう!」と思うと、リキ沸いてきますよね。

それに、普段の仕事は4時でさっさと切り上げて、
家族と時間をともにしています。

一体、どうなってんの?
と、いつも思うア・タ・シ。

なぜ、私達はこんなに一生懸命働いているのでしょう。
なのに、リストラされたり、
派遣切りにあったり、年金は十分でないし、おまけに情報消えるし、
介護は十分に受けられなくて泣いている人多いし、施設にだって入れないし、
でも、一部の人はワタっては退職金何度ももらって、それが改善されないのでしょう。

私達だって、デンマーク並みには負担しています!

日本の国民負担率(税金+社会保障負担)は、すでに借金分を含めれば40%を超えています。デンマークでは65-70%です。

しかし!これは表向きの数値で、デンマークでは、
税金支払えば、大学などの高等教育は無料、修士になると給料がでるし、
医療も、介護も無料です。
しかも、年金は基礎額が9.3万円は保障されて、付加金がついて18万円くらいはもらっています。このなかから税金を支払って、13万円くらいが残ります。

日本では、大学で学ぶ費用はいまや年間100万円時代。
医療も介護も利用者負担がかなりあります。
デンマークで無料のものを、日本ではたくさん国民が負担しています。
このことを考え合わせると、我々の負担率は55%くらいにはなるはず。

すごいドンブリ勘定!

なのに、、、、

社会福祉サービスレベルは、天国と地獄のちがいです。

日本では、お金がどこかに消えているにちがいない。

デンマーク人は言います。
「我々の福祉は、高い負担とともに、わたしらが決断・選択してきたもの。
 あんたらも、しっかり、おしやす」

今日は、京都弁でいきはるのどすか?

10年前から、言われ続けています。

本日は、ぼやき節でしたね。

大丈夫?