やなさん浜松E-RA日記

浜松暮らしを楽しむ人を応援する柳原新聞店社長の日記です

「人生二度なし」森信三の世界

2007年02月06日 | CSマネジメント
矢野新一先生から勧められた、森信三先生に関する本を読みました。

森信三先生は哲学者・教育者として日本的な独自の哲学「全一学」を提唱され、教育界の権威となるのではなく常に現場に立ち、96歳(H4)でなくなられるまで全国各地を回り、人間学・教育学・人生観を説きつづけ、真理を追究された方です。

また「挨拶をする」「紙くずをひろう」「履物をそろえる」といった、人として当たり前のことをしっかりやることの大切さを説き、自ら実践し続けました。


この本を読んで、森先生のあまりに深い生き方に感動し、また自分の浅はかさを改めて思い知らされました。

感想を述べるよりも、先生の言霊をいくつか抜書きさせていただきます。

「私は「人生二度なし」という冷厳な事実に目覚めるところから、すべては始まるように思うのです。この世に人間として生まれたからには、二度とない人生だからこそ、この一日一日を真剣に生き抜き、精一杯充実したものにしなければならないのです」

「教育とは流れる水に文字を書くようなはかない仕事なのです。しかし。それをあたかも岸壁に、のみで刻み付けるほどの真剣さで取り組まなければなりません。
教師がおのれ自身、あかあかと命を燃やさずにいて、どうして生徒の心に点火できますか。教育とはそれほどに厳粛で崇高な仕事なのです。民族の文化と魂を受け継ぎ、伝えていく大事業なのです」

「夫婦というものは、良きにつけ悪しきにつけ、お互いに業を果たすために結ばれているように思います。・・夫婦のうちどちらかが相手の不完全さを黙って背負っていくしかないようです。」

「身に振りかかることは、これすべて天意である。何が天意なのかは、すぐにはわからないとしても、噛み締めていれば、次第にわかってくる」

「職場再建の三原則。一、礼を正す 二、場を浄める 三、時を守る」

「人間としてもっとも意義深い生活は、各自がそれぞれ分に応じて、報恩と奉仕の生活に入ることによって開かれる」

「教育は一義的には自らを問うことから始まります。よく人は子どもをどう教育し、しつけるかと躍起になりますが、人は変えられるものではありません。自分自身を高め、深めていくことが先決ではないでしょうか。」

「全一学とは、各自がそれぞれ全一的生命から与えられた、二度と繰り返し得ないこの地上の生において、自らに授かった天賦の特質を、いかに発揮し実現すべきかを学ぶ学といってよい」

「われわれ人間はただ一人の例外もなく、自分の意志でこの地上に生まれてきたものはない。そしてこの点に対する認識こそ、おそらくは最高最深の叡智といってよい。さればわれわれ人間は、それぞれ自分がこの世に派遣せられた使命を突き止めなければなるまい」


この本は
一部、森信三の思想と生涯について
二部、森信三と道縁あった人々     の2部構成になっています。

森先生に道縁あった人は教育者ばかりでなく、掃除道で有名なイエローハットの鍵山会長やハガキ道の坂田さん、日創研の田舞さん、感性哲学の行徳哲男さん等も紹介されています。

50歳を目前にして、森先生を知ることが出来たのも私にとって何かのご縁だったような気がします。

ぜひ皆さんにもご一読をお勧めします。

日本教育再生会議の皆さんが森先生をご存知ならいのですが・・・・。

実践人の家








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