やなさん浜松E-RA日記

浜松暮らしを楽しむ人を応援する柳原新聞店社長の日記です

お客様は最良の先生

2007年03月30日 | ビジネスシーン
先日、社員とともにお客様のところにお詫びに伺いました。

集金日に対するお客様からのお電話に、社員が勘違いをした受け答えをしたことが原因です。金銭に関することは一歩間違うとお客様のプライドを傷つけることもありますから一番注意しなければならない点ですが、まさにその点でトラブルになってしまいました。

2万件の顧客となりますと、現場のスタッフとお客様との集金に関する約束まで電話番の社員が把握することは難しいところ、対応した社員は人柄はいいのですが、ちょっとトンチンカンなところがあって、それが今回このような事件にまで発展してしまいました。

本人と現場担当者も含め、一同緊張しながら訪問しましたが、結果としては円満に解決することが出来ました。

ただお客様からは、対応した本人に対しては、例えば「すぐに名乗らない(先に名乗ることは会社では義務付けられているが)」、「何故すぐに本人が来なかったか(担当スタッフとMgrが先に訪問)」、など厳しいご指摘を受けましたが、至極ごもっともなことばかり。

付け加えて、「すぐに契約をやめるなら黙って止めますよ。長い付き合いだし今まで担当スタッフによくしてもらっていたから怒るんだよ。いくら皆が良くても一人が悪ければすべて悪くなるからね。」

まさに「お客様は黙って去っていく」「サービスは100-1=0」ということを身をもって教わりました。

本人も対応のまずさを反省したことと思いますが、私が注意するよりも、お客様からのお叱りを受けて初めて自覚できたのではないでしょうか。今回の件は、恥ずかしいことですが、お客様には感謝の気持ちで一杯です。

あらためて「お客様は最良の先生」であることを実感しました。







人手不足時代

2007年03月28日 | ビジネスシーン
昨日の浜松マーケティング研究会はおなじみ矢野新一先生

テーマは「人手不足と競争激化で真価が問われる中堅企業」

人手不足の原因として
1、若年人口の減少
2、職業意識の変化
3、団塊世代の大量退職を見込んだ大手企業の雇用増
4、労働条件の良い他職種に流出

が主な原因ですが、バブル時代以上に深刻な状況になるとのこと。

また今後人手不足による廃業(都内では38%の企業が検討中)、倒産、吸収合併が進むとのこと。

その対策として

1、社員が辞めない会社になる
労働条件や業績評価はもちろん、風通しの良い会社にし、家族も会社を好きにさせる努力が必要、要は「いい会社」する環境づくりが大切。

2、求人戦略
 ( 企業力 )×(労働条件力)×(採用活動力) の掛け算で考える。
   イメージ   人事制度    予算
   事業内容   仕事の内容   マンパワー

採用も投げ網方式ではなく、一本釣り、つまりターゲットを絞る。
例えば高卒採用ならターゲットとした高校のみ積極的に訪問する。
採用者に対するCS、つまり対応を丁寧にきめ細かく、例えば採用面接に訪問の際は「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」とお客様と同じように対応する。

   採用はファン作り=社長の熱い想いを伝えることが大切。

求人広告のつくり方は、求職者に安心感を持たせる工夫が大切。

など教えていただきました。

新聞業界も今後、厳しい環境になるでしょうから良いヒントをいただきました。
   

はとバス

2007年03月22日 | ビジネスシーン
今年は前期・後期4回ビデオ研修会を実施し全員が半期に1回以上参加することになっています。

今月のビデオ研修会は「はとバス」でした。

1948年創業の老舗はとバスも80年代から徐々に売上が落ち、元東京都の交通局長だった宮端さんが社長に就任した98年には売上高121億円で4億円近い赤字を計上し、倒産寸前の状態だったそうです。

宮端社長は就任後「お客様第一主義」を核に再建計画を打ち出し、現場重点主義で社員の意識改革を徹底し、本業のバス事業、特に定期観光と主催旅行に焦点をあてて改革を進めました。

中でもお客様の声(ハガキ)と社員の声(お帰り箱)を集め分析することで顧客の不満を解消することに力をいれ、例えば突然の雨対策として100円の使い捨て傘を販売したり、バスの乗降をラクにする踏み台を作成したり、また観光コースに設定した料理内容や食事場所もお客様の評判が悪ければすぐに変えるというように様々な改善に着手しました。

結果、01年には売上高133億円で4億円以上の利益を計上できるようになり、また「プロが選ぶ優良観光バス」のN01にもなることが出来たそうです。



ビデオから社員が気づいた点は
 社長自ら現場に出ることで意識が高まる
 ライバルはお客様(お客様との真剣勝負)
 顧客の声の共有
 顧客との信頼関係が大切
 バスガイド自らがマニュアルでなく工夫している
                      等々

当社で応用できる点として
 配達後のバイクの清掃
 社員全員がセールスマンの意識を持つこと
 情報メモのスピードを速める
 モニター制度
 専門部門が必要では

などの意見が出ましたが、全員が感じていたことは当社の取り組みとそれほど大差はないということ。今現状での取り組みの質や精度を高めることが必要だという認識でまとまりました。


バス業界同様、新聞業界もますます厳しい状態になることは間違いありません。
社員自らが考え行動する風土を築くことが何よりも重要なことであると再認識した次第です。

はとバス




私の道楽

2007年03月19日 | ビジネスシーン
本社の1階カウンターに置いてある、これなんだか知ってますか?

バンダイとケンウッドが共同開発したミュージックロボット『LITTLE(リトル) JAMMER(ジャマ-) meets(ミーツ) KENWOOD(ケンウッド)』という商品。

曲に合わせて、ロボットが演奏する姿がまるで本物のライブを見ているようにリアルで楽しく、つい衝動買いしたものです。

曲もジャズからロック、ラテンまで豊富で曲によって動き方がそれぞれ変わるという優れもの。いつ見てもあきません。

一日3回、時間を決めて演奏するようにセットしてあります。

2年前に買ったんですが、実は最近この上位機種「リトルジャマープロ」が発売されました。こちらはもっと細かい動きができ、音質も格段によくなっているのだそう。

ただいま密かに買おうかどうかと思案中。

リトルジャマープロ


経営指針手帳

2007年03月16日 | CSマネジメント
遠鉄システムサービス㈱さんの経営指針手帳を今年もいただきました。

小杉社長とは以前からお付き合いさせていただいておりますが、経営品質に真面目に取り組んでいる会社・社長です。

経営指針手帳とは、いわゆるクレドのようなものですが、こちらの素晴らしいところはすべてオープンに外部に開示しているところです。

内容は
経営理念・会社概要にはじまり、年度経営計画、経営品質向上への取組み、主要連絡先一覧、ISO9001、14001への取組み、個人情報保護への取組み、情報セキュリティへの取組みまで。総ページ数は29頁!!

04年が24頁、05年が27頁と年々分厚くなっています。それは社員が自ら行動することによって活動する範囲が広がったのだということでしょう。きっと来年は30頁を越すんでしょうね。

ここ数年、活動を拝見させていただいていますが、確実に経営品質を取り入れて成長していることが感じられます。

小杉社長の想いが浸透してきましたね。

遠鉄システムサービス

お客様からのお手紙

2007年03月14日 | ビジネスシーン
昨日「スマイルスタッフ」について書きましたが、お客様への春のDMでその件についてご報告しましたところ、あるお客様から下記のようなお手紙を頂戴いたしました。



「こんにちは毎日配達を感謝申し上げます。今度スマイルスタッフと決められたようでいいですね。
私ら老人、特に持病持ちの主人は世間とのつながりは新聞が一番で早朝より一枚一枚読んでいきテーブルにあるコップの底で四つ折の面をしっかり押さえこんで読む私のためにつんでおきます。・・・・・中略・・・・・いつもお元気お祈りしています。」

また裏面には

冷えた体には
一杯の
渇いた喉に
熱いキンカン茶

という絵手紙まで書いてくださいました。


DMに託した私達のメッセージにお客様からこのようなお返事をいただくことほど嬉しいことはありません。

合言葉の「心でとどける。心をむすぶ。」のように

お客様との心の繋がりをもっともっと大切にしていきたいと思います。


スマイルスタッフ

2007年03月13日 | ビジネスシーン
昨年から「私達は生活情報サービス業です」ということを合言葉にしています。
そこで社員の呼び名も「新聞配達員」ではなく生活情報サービス業にあった名称に変えようということから昨秋お客様にアンケートでお願いしたところ、418人の方から応募をいただきました。

その後、社員の投票により何点かに絞り、「ハートフルメッセンジャー」と「スマイルスタッフ」の二つが残りましたが、これからの事業の展開を考えて最終的に「スマイルスタッフ」に決定しました。

またそれにあわせたマークやポスターも完成しました。

これから本当のスマイルスタッフに全員がなるように努力していきたいと思います。

ご協力いただいた皆さん。

ありがとうございました。

BOBBY

2007年03月09日 | 浜松暮らし
先日、映画「BOBBY」を見ました。

実によい映画でした、泣けました、感動しました。
エンドロールの最後まで、誰ひとり席をたつ人が観客がいなかったところを見ると皆さん同じ気持ちだったのでしょう。

「BOBBY」とはロバート・F・ケネディのことですが、彼は68年6月5日、LAのアンバサダーホテルで暗殺されました。

この映画は、その当日のホテルを舞台に22人の人間模様を描いたドラマです。

ベトナム戦争に徴兵されないために偽装結婚する若者の話、ホテル内部で起こる黒人・ラテン系移民への差別の問題、落ちぶれた大物歌手と夫の関係、ケネディの選挙ボランティアの若者とドラッグ、倦怠期の夫婦のエピソードなどに、ケネディの実物フィルムやスピーチを交えることで68年当時の閉塞した社会状況を想い起こさせ、最後のパーティ会場で全員がそろうクライマックスへとつながるわけですが、話が進むほどにどんどん引き込まれていきました。

現在のイラク派兵に対する嫌気ムードは当時のベトナム戦争に対する閉塞感と同じような状況にあるような気がします。このような時期にこの映画が封切られたのはまさに絶妙のタイミングだと思いましたが、この企画自体は9.11前から煉られていたそうで、ただ9.11起きたことで、しばらくは封印していたんだそうです。


今まさにロバートFケネディがいたら、世の中はもう少しましな状況になっていたのではないかと、そんなことを考えさせられる映画でした。

最後に、心に残る、ロバートFケネディの演説文をご紹介します。

私は今日合衆国大統領に立候補します。
誰かに反対するための出馬ではなく、
新しい政治の提案のため、
この国が非常に危険な道を歩んでいると確信し、
今しなくてはならないことに全力を尽くすよう、
求められていると強く感じるからです。

アメリカをローマ帝国のようにしたくない。
かつてキケロはこう書いた。
”彼らは荒廃を作り、平和と呼んだ”

あなた方の世代、今の世代には、
人間性や希望を浪費する余裕などないのです。
壁の向こう側には、人類の幸福と繁栄のために、
手を差し伸べるべき世界があるからです。

BOBBY公式サイト

四文字熟語

2007年03月07日 | マーケティング
昨日は今年初めてのマーケティング研究会でした。

講師は三菱UFJリサーチ&コンサルティングの酒井英之さん。

テーマは「攻めの経営を支える現場力のつくり方」
    ~部下が自分から「やりましょう」と言い出す職場の育て方~

自分からのやりましょうと言い出す3つのポイント
1、部下をよく知り、部下の志向に合わせた仕事の与え方、アドバイスの仕方を工夫する。
2、どんどん部下に尋ねる。どんどん部下に見せる。すると自然と部下は考え始める。
3、当たり前のことだけど、その意味や本質を理解したときに、自分のあるべき姿を認識する。

ということで、そのポイントについて具体的にお話いただきましたが、中で面白かったのが部下をよく知るときに、ぱっと思いつく四文字熟語を聞き出すというもの。コレでその本人が一番大切にしていること、つまり人生観がわかるんだそうです。

例えば
「冷静沈着」の人はひとり黙々とこなすこと望む人だから、にぎやかな職場は似合わない。

「健康第一」という人はプライベートを大切にする人だから、営業の最前線に置くよりも、バックアップで企画とかさせたほうが成果が出る。

「捲土重来」や「起死回生」を選ぶ人はゴールの意識は強いが、そこまでのプロセスに難があるので、進め方の手順や、中間目標を指示してあげることで成功する。

ということでした。なかなか面白い判断方法ですね。

ちなみに私、なぜか「起承転結」という言葉が思い浮かんだのですが、こういう人は物語性を大切にする人で、手がけた仕事を途中で打ち切ったりすることは嫌いだから最後までやり遂げる。のだそうです。

「人生色々」も浮かんだのですが言わなくてよかったなあ・・・。


酒井さんからは言葉の意味をよく知ることの大切さを教えられましたね。


酒井さんのブログ

酒井英之

日本経営品質賞 報告会

2007年03月03日 | CSマネジメント
2月28日、3月1日と月末にも関わらず、JQA(経営品質協議会)の受賞企業報告会に参加しました。

毎年全国から千人近い人が集まるこの報告会は参考になることも多く、毎年楽しみにしています。

日本経営品質賞とは
アメリカの国家品質賞、MB(マルコムボルドビッジ)賞を参考にした「経営品質向上プログラム」の審査基準にのっとり、卓越した経営を目指して経営革新を進めた組織を評価し、その考え方を国内全体で共有し競争力を強化することを目的に創設された顕彰制度です。

過去の受賞企業にはネッツトヨタ南国(旧トヨタビスタ高知)やホンダカーズ神奈川(旧ホンダクリオ新神奈川)・Jアートレストランシステムス・千葉夷隅ゴルフ・吉田オリジナルさんなどがありますが、当社でもそれぞれの組織の取組みや考え方を参考にしてきました。

今年の受賞企業は行政では初めてとなる、岩手県の滝沢村役場。そして中小企業部門の福井キャノンさんの2組織でした。

実は滝沢村役場の報告に今回一番の興味がありました、それは次期浜松市長となる人に(誰かはまったくわかりませんが)ぜひとも政令市浜松に行政品質向上プログラムを取り入れて経営革新を図ってもらいたいと思うからです。

ですが今回の報告会でよかったのは福井キャノンさん。
CS仲間の千々松さんからも、福井キャノンさんが当社には参考になるだろうと言われていたのですが、確かに組織の成り立ちや、ネッツ南国さんをベンチマークしたという点など共通する点も多いと感じられました。

経営革新を進める上で、社内の拒否反応や混乱など、当社でも直面しているいくつかの問題を解決する糸口が見つかりそうな気がしました。これから福井キャノンさんをベンチマークしていきたいと思います。


また別の組織の発表でもよく出たテーマが「対話の重視」でしたが、これをどう展開するかがやはり大きな課題であるとあらためて実感した次第です。

日本経営品質賞

福井キャノン