やなさん浜松E-RA日記

浜松暮らしを楽しむ人を応援する柳原新聞店社長の日記です

でんかのヤマグチ

2006年12月06日 | CSマネジメント
昨日、静岡文化芸術大学、坂本光司先生の勉強会「フォーラム21」で町田市にある、「でんかのヤマグチ」社長、山口勉さんの講演を聴きました。

実は以前、企業研修ビデオ制作のブロックス西川社長が当社にお見えになった時、御社の参考になればといただいたビデオがヤマグチさんのものでした。

そんなことから興味をもって社長のお話を聞きましたが、ビデオでは分からなかったこの会社の凄さが良くわかりました。

でんかのヤマグチは、町田市にいわゆるナショナルショップ(松下店会)として40年位前に開業。もともと顧客サービスに力を入れてきましたが、約10年位前、ヤマダ電機を始めとした大手家電量販店が続々進出するという危機的状況から経営方針を大幅に転換しました。

家電の粗利益は量販店が15%、家電ショップが25%というのが平均的な数字ですが、山口社長は量販店に追随して利益率を落とすのではなく、逆に粗利35%を目指す10年計画を立てました。

その為に、売上目標から粗利目標に変更、また34000人いた会員を約半分に絞り、絞った会員には徹底したサービスを展開しました。毎週行うイベントは例えば男爵まつりと称して、夫婦で来れば男爵2キロ、たまねぎ2キロをプレゼント、その場で試食もできるような楽しい工夫を演出したり、お客様宅には月に2度は御用伺いに訪問。お客様が「冷蔵庫が壊れた」と一報があればすぐ氷を持って伺う、使い方が分からないといわれれば何度でも説明に伺う、入院中のお客様の愛犬の世話までするという徹底したアフターサービスを行うことにより計画の7年目に粗利34.7%を達成、現在は36%にまでなっているそうです。

顧客の平均年齢は62歳ということでしたが、若年層は量販店に任せ、中高年にターゲットを絞り利便性を追求するという戦略。口で言うのは簡単ですが、ここまで徹底するのはなかなかできることではありませんね。これぞ顧客満足経営と言えるものだと思います。

「値引きするのは自信がないから」「高齢化は追い風」とまで言い切る山口社長。今回の講演からはヒントを沢山いただくことができました。




最新の画像もっと見る