「琴音開発に関する重要なことは人間との共存です。たぶん琴音完成後幾重もの規制がかかることでしょう。今の私の環境では全てのことを琴音に施すことは出来ません。将来の科学者に委ねねばなりません。その時アンドロイドの地位を早い段階で確立し寿命・人権・権利・義務を確立しておかねばなりません。母桜子が残した
意図は全て機械ではあるが人間同様寿命があるもの。永久の生命は人類に災いを
もたらすであろうと予期したものであると思う。私もこの意図を継ぎ琴音の人口
頭脳に寿命を設定しておいた。自己学習段階において死を認識することはないが
突然死のように機能停止をするようプログラムしておいた。これは母桜子が研究
していたものを初音で実験し琴音に応用したものである。初音の消息不明は予測
出来なかったがデータとしては十分なものが得られた。火星探査において初音捜索は必須である。人口頭脳の暴走が考えられるからである。」
「意味がわからんぁ。これは雅の日記か?」
「これと琴音のこととどう関係するのだ」
しばらく映像が途絶えた。
「琴音に母桜子の脳細胞組織を・・・・・・・・・・・・・」
「科学者として神の領域を・・・・・・・・・・・・・・・」
「まさか!」
「琴音は桜子の意思を持っているのか」
「人口頭脳と脳細胞組織の融合は出来ないはず」
「由美です。叔父さま驚いたでしょう。由美もこれ見つけて琴音を解析するまで
信じられませんでした。確かに痕跡があります。人工頭脳だけではなし得ないと思う高度な思考が確かに琴音にはあります。琴音以降のアンドロイドの思考レベルと
比べると数万倍以上の差があります。雅さんもまさか融合するとは思わずに実験
したみたいです。桜子さんの研究内容を実証してみたい。科学者としての欲求だと
思います。由美でもだぶんすると思います。でもこれは偶然の結果です。
桜子さんの意思が通じたのかもです。「アンドロイドとの共存」
琴音をより人間らしく。どうするかはお任せします。
このことは私と叔父さましかしりません。
なを、このテープは自動的に消滅する。(古いフレーズww^^
「フム、お任せします。か」
「由美め。おれの弱点を見抜いてやがるぜw」
「しかし、これはオレだけじゃ無理だなぁ」
「まぁ寝てから考えるか」
倭のおじいちゃんである北林大蔵
倭の性格は大蔵の血を色濃く引き継いでいるのであった。