ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け34年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

【補正】【訂正】知床半島での海難事故を巡って(20220424)

2022年04月24日 | その他の論考

 2022年4月23日、13時頃、知床半島(西側)ウトロ北のカシュニの滝付近で。観光遊覧船「カズⅠ」(19m、12トン)が沈没。24名の乗客と2名の乗員が海面に投げ出され、24日午前中までに9名が救出されたと報道されている。

 私はウトロなど知床半島で何度か撮影しており、気になって調べてみた。23日10時過ぎウトロ港を出港したようだが、このとき海上強風注意報と波浪注意報が出ていた。知床半島の周囲は岩場が続いている。沿岸部を航行中風に揺られれば、岩に接触し、大破することはありえると想像できたはずだ。何故、誰が出港をきめたのだろうか。船長なのか、会社の航行担当責任者は居なかったか。会社の責任は否めまい。

×乗船されていた方々に、誤解を与えかねないことを書いてしまいました。該当する文全体を削除し、前後も文意を明解になるよう改めさせて頂きます。×

 まだ捜索が続いているが、早急に全員が無事発見されることを希望している。

 私は、もっと小さな船にこの葉のほうに揺れる中を乗ったことがある(大昔、北東北で)。怖ーいだった。それから20年余り経ち私は常に海と接しながら暮らし始めた。日々命に関わることであり、海況の変化に敏感になっている。今回の船長は出航後も戻る決断をすることができたはずだ。どうにも腑に落ちない。

 ところで海上遭難を担当しているのは、海上保安庁だ。北海道は第一管区だ(小樽に第一海上保安本部がある)。ウトロに近い海上保安部は、紋別海上保安部(知床半島西方)と、根室海上保安部(知床半島南側)がある。紋別海上保安部には、中型巡視船(PM)「そらち」が、根室海上保安部には「くなしり」(PM)、小型巡視船(PS)「さろま」「かりば」が、大型巡視艇(PC)「きたぐも」が、網走保安署にPM「ゆうばり」が、羅臼海上保安署にPM「てしお」とPC「かわぎり」が居たはずだ。海保のヘリは釧路飛行基地(釧路飛行場)に2機が配備されている。

 報道では巡視船5隻とヘリ2機が向かっているとあったが、他の報道では北海道警のヘリや自衛隊の航空機も出動していると。航空自衛隊の第2航空団千歳救難隊(千歳飛行場)のUH-60J救難ヘリ、海上自衛隊八戸の第2航空隊のP-3C(対潜哨戒機)、大湊(いずれも青森県)の第25航空隊のSH-60J哨戒ヘリのようだ。

 だが海上での遭難救助は第一義的に海保の仕事である。他の機関が援助するとしても航空機の管制を海保が握っているのだろうか。最も近隣の海況を熟知しているはずの海保の先導が遅れたのだろうか。民間船の遭難救助にまで軍隊化している自衛隊が大手を振って行動し、報道されているところに私は疑問に思う。民政に役立つ平時における自衛隊の姿は、本性を隠しているに違いない。自衛隊歓迎の旗をふることは、「島嶼防衛」「集団的自衛権の行使」すら容認していく宣伝になりかねない。私は禁欲的であるべきだと考える。人命の救助と戦争(集団的殺戮)は、根本的に矛盾している。私たちは明確な区別をたてなければなるまい。

 



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