「DeNA1-3巨人」(24日、横浜)
思いを込めた114球だった。巨人・内海が九回2死まで1失点に抑える力投で、リーグトップの12勝目。引き分けを挟んだ連勝を6に伸ばし、優勝マジックも29に減らした。自身5連勝の左腕は「チームを助ける勝利をと思ったので、うれしい」と充実の汗をぬぐった。
完璧な内容だった。七回2死までノーヒット。快挙への期待もふくらみ始めたが、ラミレスの内野安打に阻まれた。それでも、内海は「知っていたけど、僕ができるわけないと思っていた」と冷静。集中力を切らすことなく、役割を果たした。
前カードのヤクルト3連戦では、リリーフ陣がフル回転。この日の試合前、疲労の濃いリリーフ陣に「今日は最後まで投げるから」と予告していた。約束を果たせず「最後は悔しかった」とこぼしたが、原監督は「このチーム状態のなか、よく投げてくれた」と力投のエースを称賛した。
だれもが認めるエースに成長した。沢村は「だれよりも先にグラウンドに来て走っている。僕や椋丞(宮国)は内海さんの姿を見て学ばなければいけない」と口にする。22日のヤクルト戦(神宮)。練習前にもかかわらず、神宮外苑の一般道を黙々とランニングする内海の姿があった。
試合後のヒーローインタビュー。内海は戦線離脱の杉内も気遣った。「負け負けで杉内さんが前倒しで復帰するより、万全な状態で戻って欲しい。それまで、僕と沢村で中心になって頑張っていきたい」。エースの言葉が頼もしかった。
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