◇U―23アジア選手権決勝 日本3―2韓国(2016年1月30日 カタール・ドーハ)
後半に2点差をはね返しての劇的な逆転勝ち。しかも相手は宿敵・韓国だ。U―23日本代表の手倉森誠監督(48)は試合後、喜びに沸く選手の手によって3度胴上げされた。
「スリリングで見ごたえのある試合。開き直って仕掛けるしかない展開だったが、勝つことになっていたのかな。そんな気持ちです」。意外にも、努めて冷静に試合を振り返った。
0―2の後半22分、途中出場のスーパーサブFW浅野がスルーパスに反応。飛び出した相手GKの上を抜く技ありの右足シュートで1点差に。直後の同23分にはDF山中の左サイドからのクロスをMF矢島が頭で押し込み同点に追いついた。そして同36分には再び浅野が最終ライン裏に抜け出すと、GKとの1対1で左足でゴール右隅に流し込んだ。2点差をはね返し、わずか14分間でつかんだ大逆転劇だった。
「2点取られてオレ自身が目を覚まされた。2―0で勝つつもりだったから。相当、ゲームプランが崩れたが、交代の順番が当たった。最後は浅野と豊川で仕留めるつもりだったから。選手はよく頑張ってくれた」
どうしても勝ちたかった。宿敵・韓国との決勝。関塚体制の12年ロンドン五輪では3位決定戦で0―2で敗れ、メダルを逃した。バトンを受けた手倉森ジャパンでも14年仁川アジア大会の準々決勝で0―1敗戦と苦杯をなめた。すでにリオ五輪出場は決めているものの、絶対に負けられない戦いだった。
五輪予選では92年以来、34戦無敗を誇った韓国を下してのアジアの頂点。「リベンジの大会。そう簡単には勝てない相手にも勝てるようになった。2点取られてムカついてた。優勝でスッキリした。これからも世界に届くところまで育てていきたい」と手倉森監督。後半ロスタイムにリオ五輪出場を決めた準決勝イラク戦に続く“ドーハの歓喜”。8月の本番に向けて大きな収穫を手にした。※引用しました!
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