巨人のドラフト2位ルーキー・重信慎之介外野手(22)=早大=が、沖縄・那覇キャンプで行われた韓国LGとの練習試合で3安打と大暴れ。滅多に空振りしないシュアな打撃を支えるのは、球界でも例を見ない“異常な立ち位置”だ。
高橋新監督にとって初の対外試合は4-2で勝利。初白星には「特にないですね」と素っ気なかったが、新戦力の活躍には「いいものを出してくれている」と喜んだ。
その代表格が「2番・左翼」で先発した重信。1回1死からチーム初安打を中前に運んで出塁すると、50メートル5秒7の俊足をいきなり魅せた。
「イニング間の投球モーションや捕手の送球を見て、いけるかなと思った」。観察眼も生かして次打者の2球目に二盗に成功。5回にも右前打で出塁すると再びの観察眼だ。次打者の飛球で落下地点に入る相手右翼手が「体勢がベストではなかったので捕る姿勢を見て」二塁へタッチアップ。9回1死三塁では右前に適時打を決め“プロ初打点”もマークした。
高橋監督は「しっかり状況判断ができている。積極的なところが出ていて、いいアピールをしてくれている」。ネット裏で目を光らせる他球団の偵察部隊の警戒レベルもまた1段上がった。
あるスコアラーが注目するのは足、といってもスピードではない。「打席でかなり前に立っている。こんな選手は他にいない」。大多数の打者は速い球を少しでも長く見るため、打席後方ラインに足がかかるくらい捕手寄りに立つが、重信はラインから2足分ほど前に立っているのだ。
「変化球を曲がる前に叩いているようだ。まだ空振りを見たことがない。どんな球なら空振りするのか、これから見極めていかないといけない」(同)
“空振りしない男”を支える打席での異常な立ち位置。本人は「中学のときからです。フォークとかは変化する前に打てますね。後ろに立って速い球に対応するメリットはあまり感じない。ファウルでもいいと割り切ってます」と明かす。
これからオープン戦に入り、1軍レベルの速球や鋭い変化球に対峙したときにどうなるか。異色の“前寄り打法”が通用するなら、目標の開幕スタメンが見えてくる。※引用しました!
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