野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

兵庫のニホンジカ

2023-02-05 | 兵庫の自然

福島大や奈良教育大などの研究チームが紀伊半島にすむ野生のニホンジカの遺伝子を調べた結果、奈良公園(奈良市)のシカが独自の遺伝子型を保っていることが分かった。2023/1/31)

奈良教育大のホームページから

「⚫ 奈良公園のシカは周辺地域と近縁ではあるものの独自の遺伝子型を持つ集団であること

⚫ 奈良周辺地域のシカ集団は1000年以上消滅状態だったこと

⚫ 奈良公園のシカが1000年以上生き残れたのは人間の保護によると考えられること」

という成果がアメリカ哺乳類学会( The American Society of Mammalogists )の学会誌『Journal of Mammalogy』に発表される。奈良公園のシカは“神のシカ”として大切に大切に守られてきたが、科学的にも特別なシカだということがわかったと奈良県では驚きをもって話題となっています。

 

兵庫県のシカと今回調べられたシカのDNAの違いはまだしらべられていない。

 いま、兵庫県のシカは困りもの。増えすぎたシカは私たちに身近な問題になっています。

「播州清水寺の境内に20種類約100鉢のアジサイが並べられ、青や紫、ピンク色などの花で彩っている。以前は群生するアジサイの名所だったが、近年はシカが開花前に新芽を食べてしまうとみられ、花が激減。」(神戸新聞NEXT2022/6/14)

「猪名川町北部の大野山頂にある大野アルプスランド。(中略)青色や紫色をしたアジサイの観賞を楽しめる。一昨年、シカに新芽を食い荒らされ、花は2割ほどに減ってしまった。」(神戸新聞NEXT2017年07月01日)

 三田市でおこなっている里山活動でも、作業地の周辺でもイノシシおよびシカの活動が活発にみられる。里地が耕作放棄地になっている場所もあり、里地里山保全活動のいったんとして里地もなにかうえようと耕作を数年前からはじめた。柵もあり、シカやイノシシが食べないであろうとバジルをうえたが、パジルはかじられることもなく、次の年は欲張って枝豆をうえたが、これはシカに全部食べられてしまった。

 今年は、寒くてエサがすくなったせいか、村の人が植えていた玉ねぎが全滅したそうです。

山口県では絶滅危惧のニホンジカだったのが、1950年代。今では増えすぎて同じような農業被害が。

今では多くの自治体で増加したニホンジカの個体数管理に取り組んでいます。


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