会計係！

ユダは、イエスをはじめ、十二人の弟子の、日々の暮らしの面倒をみていた！

宿舎や衣食のことまでを、やりくりしていた！

大蔵大臣だ！

このカールスルースの絵は、洗足式だが、衣食の“衣”を見ると、皆さん、バラバラな物を着ている……！

だが、ユダは、お洒落だったかも知れない！

自分を劇的に、客観視していた気がするから……！

つまり演技しつつ生きていた……！

とすると、財布を握っていたこともあって、自分の服装を、少し気にしていただろう！

今回、現代っぽい衣裳で……と考えているが、自分を見ている、もう一人の自分がいるとしたら、少しお洒落……？

知的な人間は、服装を気にしないだろうか……？

二千年前のイスラエルだが……？

ま、当時の服装でやる積もりはないから、何でもいいか……！

棒立ち！

弟子たちの足を洗う、このイエスの絵が、好きだ！

死を覚悟しつつ、慈愛に満ちた優しい眼差しを……！

このイエスを、ユダは裏切る！

カヤバ邸の中庭に棒立ちのユダ！

千年の間待ち続けた、イスラエルの希望の星・イエスを……！

その救世主イエス
を殺害するべく、ユダは訴え出た！

突っ立ったたまま、溢れ出るイエスへの、愛と憎しみの思いを、血の涙と共にぶちまける……！

愛憎の対象が、イエス・キリスト！

この骨太のmonologue・dramaに、小細工は要らない！

棒立ちでいい！

突っ立たまま、思いが迸(ほとばし)ればそれでいい！

さてと、セリフを入れてしまおう！