昨夜は眠れなかった。
三時半に目が覚めた。
たまにこんな事もある。
いただいた“春の音”というお酒を少し飲んだ。
こんな話を思い出した。
サテュロス(森の精)たちの親分、馬の耳と尾と蹄を持つシーレーノスの話だ。
彼がブリュギアの王ミーダスをいさめるところだ。
「この世界に、人間ほど惨めな痛ましい生物は他にない。
人間にとって一番良いのは、
生まれ出(いで)ず、日の光を見ないことだ。
だが、生まれて来てしまったら仕方がない。
できうる限り早く死んでしまうのが一番だ。」
これは、紀元前6世紀の、ある詩人の戯れの教訓であろうかと
呉茂一さんはおっしゃる。
ミーダス王は聞き流してしまって、
いろいろ失敗を繰り返して、耳がロバの耳になってしまう。
春の音も聞こえるけれど
古代ギリシャの神々と
人間たちの織りなす劇の始まりのベルの音も聞こえてくる。
三時半に目が覚めた。
たまにこんな事もある。
いただいた“春の音”というお酒を少し飲んだ。
こんな話を思い出した。
サテュロス(森の精)たちの親分、馬の耳と尾と蹄を持つシーレーノスの話だ。
彼がブリュギアの王ミーダスをいさめるところだ。
「この世界に、人間ほど惨めな痛ましい生物は他にない。
人間にとって一番良いのは、
生まれ出(いで)ず、日の光を見ないことだ。
だが、生まれて来てしまったら仕方がない。
できうる限り早く死んでしまうのが一番だ。」
これは、紀元前6世紀の、ある詩人の戯れの教訓であろうかと
呉茂一さんはおっしゃる。
ミーダス王は聞き流してしまって、
いろいろ失敗を繰り返して、耳がロバの耳になってしまう。
春の音も聞こえるけれど
古代ギリシャの神々と
人間たちの織りなす劇の始まりのベルの音も聞こえてくる。