凍えて死にそうになりながらも、
舌を抜かれた雀を探し歩くお爺さん。
胸中に眠っていた何かが
初めて頭をもたげたのだと、作者太宰は云う。
それが何であるかわからないと云う。
目には見えない、言葉で云い表せない何か。
僕の好きなオルビーの主人公も
胸中にある何かが、フウーッと頭をもたげて劇的な結末を迎える。
本人にもわからない、この“何か”。
しかし演じ手は、わからないことをわかっていなければならない。
『始めに言葉があった――この言葉に命があった――』
と、ヨハネによる福音書に記されているが
どうだろうか?
始めにあったのは言葉ではなく、言葉にならない何かだったのでは‥‥。
オルビーは主人公に云わせている。
誤解ばっかりしあっている人間が
なぜ、“愛 なんて言葉を発明してしまったのか?”と。
『舌切り雀』のお爺さんとお婆さんも、
誤解だらけの上にかろうじて成り立っている
危うい、きれ易い絆で結ばれてた夫婦なのだろう。
舌を抜かれた雀を探し歩くお爺さん。
胸中に眠っていた何かが
初めて頭をもたげたのだと、作者太宰は云う。
それが何であるかわからないと云う。
目には見えない、言葉で云い表せない何か。
僕の好きなオルビーの主人公も
胸中にある何かが、フウーッと頭をもたげて劇的な結末を迎える。
本人にもわからない、この“何か”。
しかし演じ手は、わからないことをわかっていなければならない。
『始めに言葉があった――この言葉に命があった――』
と、ヨハネによる福音書に記されているが
どうだろうか?
始めにあったのは言葉ではなく、言葉にならない何かだったのでは‥‥。
オルビーは主人公に云わせている。
誤解ばっかりしあっている人間が
なぜ、“愛 なんて言葉を発明してしまったのか?”と。
『舌切り雀』のお爺さんとお婆さんも、
誤解だらけの上にかろうじて成り立っている
危うい、きれ易い絆で結ばれてた夫婦なのだろう。