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格安HDD外付ケース試用レポート:NEXTWAVE ExtHDD -詳細編-

2005-07-22 01:40:47 | 自作PC

 前回の「組立・改造編」に続き,今回は詳細編をお届けする.


 格安のHDD外付け用ケースである「NEXTWAVE ExtHDD case USB2.0 for 3.5inch Rev.1.5(以下,ExtHDD略す)」.ブランド名の「NEXTWAVE」は,ドスパラで販売されているDVDプレイヤー等で有名だ.NEXTWAVEブランドの販売会社は「EVERGREEN」となっているが,当然の事ながら,ExtHDDの製造会社ではない.


 ということで,ExtHDDの製造会社を調査してみた.残念ながら,ExtHDDの裏面には,おなじみの「Made in China」表記がなく,製造国が不明であるため,製造会社を探すのには予想外に苦労した.裏蓋にあった「モデルNo.702225」と言う表記と,基盤上にあった「HD338-U2-AT2 Ver2.0」と言う表記,さらには後に説明するブリッジチップの「CY7C68300A」を手がかりにして検索してみると,ExtHDDが,Optimus(タイ)の「MANHATTAN USB 2.0 External 3.5" Drive Enclosure モデル702225」のOEMであるらしいことがわかった.ちなみにExtHDD以外のOptimus製HDD外付け用ケースが存在し,MANHATTANブランドのまま,ドスパラで販売されている.


 さて,製造会社がわかったところで,次に気になるのが,HDD外付け用ケースの性能を決定する「USB 2.0 to ATA ブリッジチップ」の詳細だろう.これについては,チップの名称が秘匿されていなかったため,簡単に検索できた.


 ExtHDDに採用されているブリッジチップは,Cypress(USA)の「CY7C68300A:EZ-USB AT2 USB 2.0 to ATA/ATAPI Bridge」だ.上記のリンク先を表示すると,ちょっと目につく表記がある


NOT RECOMMENDED FOR NEW DESIGNS. Please use CY7C68300B for new designs.
(新しいデザインで使用するためには,CY7C68300Bを推奨する)


 Cypressの「USB 2.0 to ATA ブリッジチップ」には,「CY7C68300A」の他に,「CY7C68300B」「CY7C68301B」「CY7C68320」「CY7C68321」が存在する.ExtHDDに採用されている「CY7C68300A」は,Cypressの中では一番古いブリッジチップであり,上記の表記から,機能や互換性が他のチップよりも劣ると思われる.実際,ExtHDDのページには,「WesternDigital製HDDには対応しておりません」という注意書きがあり,「CY7C68300A」に互換性問題があることを臭わせる.自分使用したHDDは,SeagateST320011A(20GB)だったが,今のところ問題は発生していない.


 詳細編はここまで.それでは,ExtHDDのまとめに入ろう.


 いままでみてきたように,ExtHDDは,古いブリッジチップを使用しており,互換性等の問題が発生する可能性もあるが,安価で,比較的冷却能力の高いHDD外付け用ケースということができる.但し,冷却能力が高いとはいえ,24時間使用やエアコンの入っていない部屋などの場合,ExtHDDの冷却能力では厳しいかもしれない.そのような場合は,ExtHDDより価格は高くなるが,8cm角ファン搭載の,センチュリーの「冷え蔵(5,480円)」や,OWLTECHの「OWL-35HDUC/CMB(7,000円程度)」をお薦めする.


参考リンク:


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