- 返品交換(ファイルは保証しない)
- シリアルケーブル接続によるコマンド操作
簡単に言えばこの対策は,ファームウエアを古いバージョンに戻すというもの.手順は通常のファーム更新と同じで,古いバージョンのファームウエアをダウンロードして,ファーム更新を行う.ただし古いバージョンのファームが,本当にハードディスクに適合しているかを確認する方法がないため,これも最後の手段として実行した方がよいだろう.
- BIOSで認識されない不具合
- Seagate社製ディスクチェックソフトSeatoolsで認識されない不具合
- BIOSで認識されるが,容量0となる不具合
また不具合製品は昨年12月製造のものと発表されていたが,それ以前に生産された製品についても,不具合の可能性があるとのこと.
ただファーム更新に成功したものの,逆にBIOSによる認識に2分以上かかる上に,ファイルにアクセスできなくなると言う不具合に悩まされているユーザーが相当数いる模様.
1TBや500GB容量の不具合ハードディスクのファーム更新は,しばらく様子を見た方がよさそうだ.
参考リンク:ファーム更新に成功したかしないかのアンケートスレ(英文)
既に2ch等で祭り化しているが,全世界30%のシェアを持つハードディスクメーカー最大手Seagate社製ハードディスクの一部に深刻な不具合が発見されたとメーカー側から発表があった.具体的な症状としては,PC等の機器起動時に,ハードディスクが認識されなくなる模様.原因はハードディスク内蔵の制御ソフト(ファームウェア)のバグ.
不具合製品はPCだけでなく,ビデオレコーダー等の家電機器にも搭載されている可能性があるため,今後被害は,全世界の一般家庭をも巻き込んだ大規模なものに発展する可能性がある.
ただし幸いなことにSeagate社の説明によると,この不具合は,格納されているファイルに損傷を与えるものではなく,ファームウェアの更新により正常化するとしている.
対象製品は昨年12月に製造された下記の製品.
- Barracuda 7200.11
- DiamondMax 22
- Barracuda ES.2 SATA
- SV35
ただし上記すべての製品に不具合があるわけではなく,特定バージョンのファームウェアが書き込まれている製品で,不具合が発生するとされている.
このためSeagateでは,シリアル番号等を入力すれば,不具合のある製品であるかどうか判別できるページを設けたが,2009年1月20日午前3:24現在,このページによる確認はできない状態になっている.
別の判別方法として,ハードディスク表面に記載されている製品名・モデル名・P/N(製品番号)・ファームウエアバージョンを確認し,Seagate社の不具合告知ページ(英文)を参照する方法もあるが,この方法ではファーム更新ソフトを起動し,ファームを更新する直前まで,不具合のあるP/Nの判定ができない.そのためせっかくファーム更新用の起動CDを作成しても,更新できない場合がある.
ちなみにWaterMind所有のハードディスクの中にも,下記の不具合を持つ可能性のある製品が発見された.
- 製品名:Barracuda 7200.11
- 容量:500GB
- 接続:SATA
- モデル:ST3500320AS
- 製品番号(P/N):9BX154-303
- ファームウェアのバージョン:SD15
WaterMindでは,この製品を予備の外付けハードディスクとして使用しており,一時期,ファイルを格納したものの,現在は空の状態だった.ちなみにS.M.A.R.T.情報は以下の通り.
Start/Stop Count: 34 times Reallocated Sectors Count: 1 sector Power-On Hours: 4155 hours Device Power Cycle Count: 7 times Temperature: 25 ーC Current Pending Sector Count: 0 sector Uncorrectable Sector Count: 0 sector UltraDMA CRC Error Count: 0 error
上記の通り,確かに代替処理は発生しているのだが,いまのところその他に問題は発生していない.
そこで念のために,上記モデル専用のファームウェア更新指示のページに従って,ファームウェアの更新を試みた.手順は以下の通り.
- 上記指示ページより,ISOイメージファイルをダウンロード
- 上記イメージファイルをCD-Rに焼く
- PC電源を落として,不具合ハードディスクをPCに接続
- 上記CD-RよりPC起動
- 英文の説明が表示されるので,ESCキーを押す
- メニューが表示される.接続しているハードディスクのモデルに該当するキー(AからDキー)を押せば,ファームの更新が開始される.ちなみにSキーを押した場合は,接続しているハードディスクの情報が表示される.
- Dキーを押して更新開始(モデルST35003200ASで,P/Nが9BX154-300の場合).WaterMind所有の不具合対象品は,モデルST35003200ASで,P/Nが9BX154-303であったが,更新を試みた.
- 結果的にはエラーダンプとエラーメッセージが表示されて更新できなかった.「Specific model not found.(指定したモデルが存在しない)」というエラーなので,P/Nが違うため更新できない模様(詳細は不明).掲示板では,何人かの別のユーザーもモデルST35003200AS(P/N:9BX154-303)の更新において,同じエラーが出たとの報告がなされているため,個体の問題ではないようだ.
- 任意のキーを押すと,電源が切れる
このように気持ちの悪い結末となったが,現状ではSeagateから発表される,今後の情報を待つしかないようだ.また掲示板等では,
- チェックページで問題なしとされた製品においても不具合がある
- 不具合対象品の範囲が時間が経つにつれて広がっている
という噂もある.
今回のSeagate社製ハードディスクの大規模不具合は,昨年の秋頃から全世界の掲示板等に噂が立ち始めていたが,今月19日にSeagate側が一部不具合の存在を認めたことから,一気に騒ぎへと発展した.不具合の噂はこの他にもいくつあり,大きく分けると以下の通り.
- 起動時にBIOSから認識しなくなる(Seagateの認めているファーム不具合)
- キャッシュが正常に認識されない(ファーム不良,ST3500320AS、ST3750330AS、ST31000340AS)
- 13度以下で動作における書き込みアクセス速度の低下(250Gプラッタ,不具合ではなくベリファイのための仕様)
- 低温動作時のスピンアップ失敗でBIOSから認識されない(333GBプラッタ)
- 代替処理の多発および代替処理自体の失敗(品質低下+ファーム不良?)
- RAID構築ができない(ファーム不良?)
ごらんの通り,ファーム更新で解消される不具合が多いようだ.
この大規模不具合問題との関連は不明だが,Seagate社は12日付けで,経営トップ2名(CEO, COO)を更迭.同時に経営難が深刻化していること発表している.
WaterMindでは新たな情報が入り次第,ブログ更新を行う予定.