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PCとネットワークに関するニュースコラム.

ついに登場,京ポン改「AH-K3002V」の正体

2005-08-26 19:49:14 | PHS

 PHS端末としては,久々の大ヒットを記録した WILLCOMの京セラ「AH-K3001V(通称「京ポン」)」.私もそのユーザーの一人だが,当然のことながら,この端末を「WILLCOM定額プラン」で使っている.ご存じの通り,このWILLCOM定額プランに,オプションの「リアル・インターネット・プラス(1x)」を組み合わせれば,月々約5000円で,「WILLCOM同士の音声通話無料」「OperaブラウザによるWebブラウジング無料」「メール送受信無料」となる.

  特に,「AH-K3001Vリアル・インターネット・プラス(1x)」による定額Webブラウジングは,通信速度がやはり遅く,画面も小さく(2.2inch,QVGA)窮屈ではあるものの,十分実用的であり,大変役に立っている.やはり通信量を気にせずに,どこでもWebブラウジングできる環境は快適そのもので,現在,もはや後戻りできないほど私の生活に密着している.

  ただし「AH-K3001V」の発売されたのは2004年5月であり,発売から既に,1年数ヶ月の月日が流れている.このため,京ポンファンの間では,カメラの高性能化などスペックアップした「京ポン2」の登場が切望されていた.特に今年5月23日に,「AH-K3002V」という正体不明の端末が,JATE認定を通過したというニュースが京ポンファン間に伝わると,「AH-K3002Vこそが京ポン2ではないか?」という噂がネットに流れ,某サイトでは「AH-K3002V」のスペック予想も行われていた.しかしその後,様々なリーク情報が集まるにつれ,どうやら「AH-K3002V」は,「AH-K3001V」からカメラを取り除いた法人向けの端末であるらしいことが,次第に明らかになっていった.

 このように,「『京ポン改』と言えるものではあるが,本命の『京ポン2』ではない」と推断された「AH-K3002V」だが,8月24日,ついにそのベールを脱いだ.

  9月1日に発売される「AH-K3002V」は,某サイトの予想通りのスペックで登場した.すなわち「法人向け・カメラ無し」だったわけだが,一つだけ予想されていなかった機能が追加されていた.それは「リモートロック」機能だ.

  「リモートロック」機能は,端末紛失時に,端末内部の情報が悪用されないように,遠隔地から電話をかけて,端末に対してロックをかける機能だ.おもしろい(?)ことにロックだけではなく,「自爆コード」とも言える,「内部データの完全消去」命令もリモートから送り込むことが可能だ.WILLCOMの場合,大口の法人契約も多いため,このようにセキュリティの重視された端末が必要なのだろう(注:京ポン法人ユーザーからのフィードバックが,反映された結果かもしれない).この「自爆コード」は大変ユニークだが,今後はモバイルノートPC等にも,何らかの形で採用されるかもしれない.ちなみに,この「リモートロック」機能によって,「電話機のほとんどの動作を無効にできる」とのことだが,通常の音声通話(発信,着信)が完全に無効になるのかどうかは,よくわからない.音声通話機能を完全に殺してしまうと,紛失した端末を捜索する時に,不便な気もしないでもない.

  というわけで,残念ながら「AH-K3002V」は,「京ポン2」ではなかった.おそらく某サイトの予想通り「京ポン2は,WX310K」ということなのだろう.すでにWX310Kの試作機は完成しており,テストもなされているようなので,今年の秋から冬にかけて,「京ポン2」ことWX310Kが登場する可能性はある.ただ,高性能化したWX310Kのお値段は気になるところだが…