猿八座 渡部八太夫

古説経・古浄瑠璃の世界

猿八座 二人三番叟 お祝い事に伺います。

2013年12月01日 17時48分12秒 | 猿八座

都内某所で行われた結婚式。お二人の晴れの門出を二人三番叟で祝福させていただきました。末永くお幸せにご活躍下さい。
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三番叟は本来、能の式三番の一部分ですが、五穀豊穣を寿ぎ、豊作を祈願する祝言の舞いとして
単独で演じられるようになったものです。前半の揉みの段は、力強い足踏みで一種のヘンバイを
行って土地を清め、後半の鈴の段では、種まきをします。
参会者全員の所を廻って、清めて行くのが、猿八三番叟の特色です。
お祝い事やパーティーに猿八三番叟は如何ですか。


山椒太夫 三段組み 公開稽古

2013年10月09日 10時48分31秒 | 猿八座

とうとう、完全な支度までには、行きませんでした。前夜も道具や書き割りの作成。姥竹の髪の毛
等、遅くまでがんばりましたが。できた所でなんとか公開に漕ぎ着けました。

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公開稽古では、近所のお祭りを切り上げて、沢山の方々に駆けつけていただき、有り難う御座いました。
決め所での温かい拍手が、なによりも嬉しいことでした。

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初段の後半。直井の浦(直江津)で、安寿厨子王姉弟と、母親、姥竹は、別々の舟に乗せられ、

別れ別れに売り飛ばされてしまいます。舟も出来上がったばかりのほやほやです。

初演は、既にお知らせしましたように、10月20日(日)塩谷山円福寺です。詳しくは、以下をご覧下さい。

http://blog.goo.ne.jp/wata8tayu/d/20130827





人形浄瑠璃 山椒太夫三段組 公開稽古に向けて

2013年09月24日 11時30分15秒 | 猿八座

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塩谷円福寺公演の試演会が、10月6日(日)に稽古場で予定されています。稽古は進んでいますが、
人形も道具も書き割りもまだ完成していません・・・師匠は、稽古の合間に、新しい頭を造っています。
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新しく作成中の「姥竹」の頭に目を入れる西橋八郎兵衛師匠。

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外は、涼しい秋風が吹いていますが、稽古場では、熱の籠もった稽古が連日行われています。
バックの書き割りが違いますが、悪しからず。










猿八座 稽古寸景 「山椒太夫」初段の稽古

2013年05月29日 11時25分03秒 | 猿八座

昨年の忘れ去られた物語シリーズ9で紹介した山本角太夫板とされる「山椒太夫」を床として

http://blog.goo.ne.jp/wata8tayu/d/20120224

以前から演じてきた「鳴子挽き・親子対面の場」の発端部分の作曲が終わったのは、今年の

3月でした。昨年10月頃から約半年もかかったのは、この角太夫本の筋書き通りに再演する

ことに躊躇があったからでした。山椒太夫のテキストは比較的多く残っていますが、その中

で、この角太夫板は、特異な筋書きを持っています。唯一、佐渡に安寿を渡らせるこの本を、

どうしても使いたいのですが、その特異さ故に、古説経の雰囲気にそぐわない部分があるの

も事実です。

 角太夫板では、岩木判官正氏の失脚を、かなりあくどいやり方で描きますが、浄瑠璃的な

筋立てを感じます。そこで、発端の筋書きを、オーソドックスな筋立てに依ることとして、寛

文後期に出版された「さんせう太夫物語」(新日本古典文学大系90古浄瑠璃説経集:岩波書

店)から発端部分である「信夫の里」を作りました。初段は、この発端部分と、角太夫板から

起こした「直井の浦」とを繋げたものとなり、ようやく落ち着いたのでした。

発端「信夫の里」

 ある日、厨子王は、ツバメを眺めていて、ツバメには父も母も居るのに、どうして僕には居

ないのと、母親に尋ねます。母が、お父さんは、築紫の国に流罪となって生きていると教えま

すと、厨子王は、父の汚名を晴らして、本領を安堵するために、上洛すると言い出します。そ

うして、人々は、京都へと旅だったのでした。

「直井の浦」

会津街道から、越後へとやってきた一行は、直江津の扇の橋で、人買いの山角の太夫にだ

まされてしまいます。母と姥竹は佐渡島に売られ、安寿と厨子王は丹後由良に売られて行く

のです。

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人買いの山角の太夫が、人々をだまして、船上で売り飛ばす場面。Dscf3390

しかし、山角は、お供の小八が強うそうなので、海へ突き落としてしまいます。怒った小八

は、猛然と反撃しますが、その間に、御台様や姉弟を乗せた舟は、行方不明となってしまうの

でした。小八は山角を引っ捕らえて、姉弟や御台様の捜索に向かいます。

 新しい演目に、座員一同、本格的に取り組み始めました。乞うご期待。

初演は、10月20日(日)新潟県村上市塩谷 塩谷山円福寺を予定しています。


にいがた県民エフエム FM PORT トキめき新潟人

2013年05月10日 21時56分25秒 | 猿八座

先日、猿八座の稽古場を、新潟ローカルFM局の南雲和子さんが取材に訪れました。

インタビューを受けたのは、勿論、八郎兵衛師匠ですが、話の合間に、浄瑠璃を流したいという

お話があり、部分部分でしたが、録音をしていただきました。

Dscf3353取材寸景:手前が南雲氏


ECHIGORIAN ~トキめき新潟人~放送時間
MON.~FRI. 06:30~06:50
ナビゲーター
南雲和子

http://www.fmport.com/program/index.html?key=921c11f3801c453c9e02023c053ff005

放送日が、5月20日(月)~24日(金)の毎朝と決まったとの連絡がありました。

残念ながら、新潟県内でしか聞けません。

聞ける方々は、どうぞ、早起きしてお聞き下さい。

79.0MHzです。


大雪の新潟にて

2012年02月03日 09時04分46秒 | 猿八座
大雪の新潟にて
2月4日の新潟大学主催の猿八座信太妻公演のために、新潟入りしました。雪の量もさることながら、強風による地吹雪が猛烈です。明後日の公演日の天候は少しはよくなりそうですが、道路の除雪が間に合わず、会場に入るだけでも、神経を使います。雪国の冬はやはり厳しいです。


猿八座サハリンチーム配役決定

2011年08月22日 16時02分43秒 | 猿八座
猿八座サハリンチーム配役決定
猿八座サハリンチーム配役決定
9月には、サハリン公演と、豊田市公演の二つがあり、どちらも「信太妻」を演じますが、それぞれの配役を決めました。稽古では、録音テープを使う部分稽古もありますが、一日に三回も通しで語る日もあり、さすがに、喉が痛くなり、声が涸れました。この「信太田」は1時間強かかりますので、 体力もいります。語ってる途中で、疲れて眠気に襲われるなんてことは、初めてのことです。


猿八座夏合宿

2011年08月19日 16時01分57秒 | 猿八座
猿八座夏合宿
猿八座夏合宿
猿八座の夏合宿が新発田の心すい房で行われています。海風がさわやかで、新潟はすでに秋の気配も。 サハリン公演に向けての信太妻子別れの段は、狐の本性を童子にみられて、有名な和歌、「恋しくば尋ね来てみよ和泉なる信太の森のうらみ葛の葉」を書き残し、信太の森に帰って行きます。 座員の皆さんも、ようやく説経節に慣れ、人形の動きや反応が良くなってきました。


奇跡の島のビエンナーレ

2011年06月27日 09時54分57秒 | 猿八座
奇跡の島のビエンナーレ
猿八座の八郎兵衛師匠の元に、第一回サハリン国際人形劇祭からの招待状が届きました。 ビエンナーレと名付けられたこの人形劇フェスティバルには、日本代表として猿八座が選ばれ、招待状には、ロシアを始めとし、トルコ、エストニア、ハンガリー、チェコ、フランス、韓国、ブルガリア等の国々が参加すると書かれてします。 日本代表猿八座の出し物は、「信太妻」子別れの段。説経節は私が付けることになります。そうなると、ひょっとして、薩摩派説経節の初の海外公演になるのでしょうか?まだ、詳しい公演日程は不明ですが、開催期日は9月6日から16日までとなっています。