明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

今日の視点(19)岸田首相は後どれくらい持つか?・・・気になる政局、その(1)マイナンバーシステム

2023-07-24 13:49:25 | 今日の話題

1、マイナンバーカードの破綻

今や岸田政権の象徴とも言えるマイナンバーカード問題は、もはや単にカードがどうこう言うだけでなく、この政権の「問題解決能力の有無」が問われる結果になっている。そもそも岸田政権には、マイナンバーシステムの根幹たる「デジタル」という考え方を理解している人が、少なくとも閣僚の中には「一人もいない」のは確実である。

そもそもデジタルとは、物事を「全体の流れ」として見るのでなく、それを構成する「要素の集合」と捉える見方を言う。今まで木と土と紙という「アナログ」で構築してきた建物を、現代に相応しい鉄とコンクリートとガラスという「デジタル」の建物に建て替えるのがいわゆる「デジタル化」だ。だから材料も工法も設計・外観も全て、根本から変えていくことが要求される。つまり

目的は日本の総デジタル化である。

では具体的にはどうすればいいのかというと、先ず政府のやっている「事務処理を全部」アナログからデジタルに変えることから始めるべきだろう。人手も経費も書類も半分で済む筈だ。何なら「仕事だって半減」する。だがそれを実行する為には「政府の仕事を根本」から変えなければ、本当のデジタル化は望めない。では政府の仕事とは何なのか?

それは国民の「生命・財産」を守る事に尽きる。

なのにデジタル担当の河野大臣が最初にやった事が「ハンコの廃止」であった。まあ何もしないよりはマシかも知れないが、アレは結局どうなったんだろう?。結果報告が無いままズルズル流されて行くのも岸田政権の悪い所である。話を戻すとデジタル化の根本は、何よりも「戸籍のデジタル化」より他には無い。

先程政府の仕事は国民の生命・財産を守る事と書いたが、ではその守るべき対象をどうやって把握するのだろうか?。当然、オギャーと産まれてから死ぬまでの間、この「守られているという安心感」はずっと続かなくてはならない。それを実現するのが「戸籍」なのである。しかし日本の戸籍はあくまで戸籍であって、「個人」を把握するものでは無いのである。つまり、貴方は〇〇家の次男で云々〜、というのが戸籍の基本形式だ。これは江戸時代から変わっていない(と思うが違うかもしれない。まあ違っていても今回の主張には影響はないが)。それをデジタル化しようと言うのである。

何故デジタル化しなくてはならないか?。世の中には「同姓同名」というおかしな事が往々にしてある。こないだも同姓同名同年同日生まれの「別人」の銀行口座を間違ってマイナンバーカードと紐付けしてお金を振り込んだ、という事件が報道されていた。事実は小説よりも奇なりを地で行くような笑い話だが、事は笑って済む話では無い。

何故こんなことが起きるのかというと、「名前が漢字だから」なんである。同じ字を書いても読み方が違う場合もある。要するに名前を漢字にしている以上は、名前だけで個人を特定する事は出来ないのだ。だから何かを契約するたんびに「住所と電話番号」を書かされる。勿論、これらも永久不変の個人情報ではない。さあどうする?どうする?、「どうする家康?」である。

だからマイナンバーなのだ。

12桁の数字さえ書けば、「世界中で貴方をたった一人に特定する」事が出来る。だから戸籍を「マイナンバーで個人台帳化」して、家・親戚や家族関係それに生年月日・男女の区別から本籍・現住所や結婚・子供までを全部、個人の「付帯情報」として管理する、というのが私の「マイナンバーによるデジタル化」である。

これは実は「名前そのもの」をマイナンバーにする事で完成する(これを聴いて驚く人が殆どだと思うが、これを理解しないと私のデジタル化は本当には分からない、と思う)。だから貴方は誰ですか?と聞かれたら、1234 5678 9013 です、というのが正しい答えになる(つまり貴方は「番号」である)。勿論、社会生活上は今まで通りに「山田太郎」で構わないだろう。ちなみに山田太郎という漢字名は、戸籍法上は「通称」になる。変えるのも自由だし、何個持っていても構わないから非常に便利である。但し、日常生活で仮につけておくものだから、本人特定や証明書類には使えないし銀行口座の開設にも無関係である。まあ人間はロボットじゃ無いから、普段使うにはこれで十分だろう。

だが一旦「法的関係」を管理する時には、正確に本人を特定するマイナンバーで契約なり登録なり給付を受けるなりしなくてはならない。結婚も当然だが個人と個人の契約であるから、「マイナンバーAとマイナンバーB」の戸籍に付帯情報として「婚姻関係」が追加記入されるだけ。もう男も女も家も何もかも関係ないのである。今時LGBTQなんてことで揉めてる場合では無いんじゃないかな?。

そういうことを全て引っくるめて、「マイナンバー・システム」だと私は考えているのである。そういう「大きな青写真」を国民に描いて見せなければ、この問題はいつまでたっても解決しないのでは?・・・私の考えだけど、岸田さんには理解できないだろうねぇ、残念だが。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿