明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

韓国レーダー照射問題の結論

2019-01-22 20:34:00 | ニュース
韓国レーダー照射が相変わらず物議を醸しているが、今日の smartnews でも取り上げていたので思わず書いてしまう。この手の退行記事は生産性がないので今年からはやめようと思っていたのだが、載せられていた一般韓国人のコメントが余りに非論理的なので、「論理」を軸にして書いてみることにした。

まず、事件の発端である。

1 韓国艦船がレーダーを照射した、とニュースに出たので問題になったのだが、この経緯について
そもそも友軍関係にある日本海軍が十分な調査をすっ飛ばして「韓国軍の挑戦的行為をマスコミ発表」したのには、安倍官邸の意向があったと報じられている記事を何処かで読んだ。まるで流言飛語のレベルで申し訳ないのだが、確かに「軍隊同士のトラブル」であれば、それなりのチャネルがあって然るべきだと思う。内々に調査してお互いの非を謝まっていれば済んだ、というのは理屈が通っている。この場合、先に韓国軍がレーダー照射したのかまたは日本の哨戒機が挑発的な飛行を行ったのが先かというのは、問題自体が「軍同士の話し合いで解決」していれば一般国民も知らずにいたわけである。国民は知る必要がある、というのはちょっと言い過ぎで、何でもかんでも国民に教えていては軍隊にならないであろう。少なくとも人民統制が機能していれば、外交の範囲で落とし所がある筈である。それをいきなりマスコミという公開の場で釈明を求めるというやり方は、ちょっと異常である(いきなり、というのは現在私がそう思っているだけであるが)。もちろん、どちらが先かというのは大問題であるが、マスコミに流れた段階で「韓国側が謝る」という選択肢がなくなったのは間違いない。これではまるで「謝れないことを見越してマスコミにリークした」とも取れる。この辺りが「どっちもどっち」と言う理由である。

2 レーダー照射は事実か
それで肝心のレーダー照射だが、これは事実だと私は思う。ほとんどの日本人も同じ見解だが、韓国人の反応も「この辺はボカしている」から間違い無いと思う。レーダー照射があったか無いかと言うことは色々な記録に照らせば「専門家が見ればハッキリする」ことなので、韓国側は最初から事実を認めてしまい、その後に「だけど日本側にも非があるよ」とやれば、何とか「引き分け」に持ち込めたと思うのだが、最初の対応が「パニクった」のか外交の専門家が対応しなかったのか、自分で泥沼にはまっていったのはお粗末としか言えない。韓国は「民族として日本より上、と言う自尊心」に引きずられて、最初の対応を誤ったのが後々まで尾を引いている。こうなったらもう絶対に謝るわけにはいかない、と言うのが全韓民族の思いだろう。

3 韓国側の二転三転する対応は
最初は遭難船を探索していたのでレーダーは全部動かしていた、と言う言い訳が韓国側から出たが、記録から見るとレーダー照射があったのは「探索は終わっていた後」のようである。その後レーダーは照射していない、と発言を訂正しているが、日本側が情報を小出しにするので最近は黙ってしまった。今言っているのは「態度が無礼」だとか何とかの意味不明な強がりであり、韓国側が出した「画像処理済みの動画」の出来が素人レベルなこともあって、事実認定の勝負は韓国側の完敗である。主張が一貫してブレないのは日本であり、韓国側のコロッコロ変わる主張はそれだけで「事実を認めざるを得ない証拠」と言える。こうなることは最初から分かっていた、と言うかレーダー照射をさせた韓国軍の艦長が「どういう経緯で照射をさせた」のかが問題である。韓国軍兵士は当然レーダー照射が違法なのは知っているだろうから、その違法な行為を「無理にやらせる理由」を伝えている筈だ。それがもしも「韓国軍上層部」の意向だとしたら、事は簡単では収まらない。

4 日本の低空威嚇飛行というのが韓国側の本音に
そこで結局は日本が威嚇的低空飛行をしたから(追い払うためにレーダー照射した)という理屈。しかしこれも無線などで「交信すれば済む話」である。黙ってレーダー照射で応戦するというのは余りにもやり方が「子供の喧嘩」でいただけない。韓国はレーダー照射してない立場なので、「威嚇的低空飛行をしたから」と言っても「でも私たちは何もしてませんよ」では話の筋が通らないと思うのだが、そこは「無礼だ」でスルーしようとしているのは、やはり韓国の幼稚さであろう。いい加減に収束しないと赤っ恥をかくのは韓国だが、そこまで追い詰めるのは日本にとってもリスクになると思うのだが安倍政権はどう考えているか。もう事実がどうこういう問題ではない。というか、慰安婦や徴用工問題からして事実を検証しようという意識が見られないのであるから、日韓関係は文在寅政権が続く限りは冷え込んだままでどんどん悪くなるばかり、という事。

5 潜在的に日韓は「準敵国?」
結論として、日韓の感情はもはや「準敵国」と言ってもおかしくない。韓国人にも日本が好きで今回のレーダー照射にもマトモに対応している人は多いのだが、いざ統計を出すと「もっと日本の増上慢を厳しく叱責せよ」という上から目線の論調に席巻される世論を前にしては、「親日」のレッテル貼が心底怖いのだろう。生きにくい国である。

この顛末、なにか今ニュースになってる「高校教師の暴力事件」と似た構図にも見える。日本が挑発し韓国がキレる行動をした、と動画で炎上させるなんて「深読み」も出来ちゃうわけで、ホントの所は精密に検証する必要があると思う。だが韓国は実務者競技で検証を断ったらしいので、これは韓国の負けということになるのだろう。韓国はそもそも日本と正面切って解決しようという気がないようだから、基本は「相手にしない」という事で世論をリードしようという考えであると見た。最終的にはアメリカが中に入って「まあまあ」とやるにしても、レーダー照射をさせた艦長は何らかの処分が下されなければ、アメリカの仲裁も「権威」は発揮されない。喧嘩両成敗とするためには、日本のパイロットも処分があって然るべきである。要はお互いに挑発をやめよ、というのが仲裁の根本であるが、果たして今のアメリカに日韓の問題に割って入るだけの考えがあるのかどうか。もし東アジアは中国に任せる、という暗黙の取り決めがすでに米中で了承されているのであれば、日本の主張が認められる事はなさそうである。韓国の反日も極まった、などと言っている場合ではないかも。

そもそも北朝鮮の船が迷い込んだという領域は日本の「排他的水域」だそうだが、この領域に韓国軍が進出するときには、あらかじめ日本軍へ通告するようになっているのじゃないかと思うのだがどうなのか。この領域で活動することを日本軍が知らなかったのであれば、無断侵入であるから威嚇的低空飛行も当然である。もし通告がない未確認船を追尾しているのなら、日本もその旨を「相手軍艦に無線で確かめている筈」だが、そういう説明は無い。もし北朝鮮の民間船を救助するために進入するということを「事前に通告」していたのであれば、韓国側も無線で日本側に「再確認」する筈である。それでも日本側が威嚇的低空飛行をした、というのであれば「外交部を通して日本の嫌がらせ」を正式に避難すれば済むので、交信がないことが原因だと言える。韓国は無線の状態が良くなくて聞こえなかったと言っているが、「何とか交信しようという努力」が見られないというのが実際の状況であろう。迷い込んだ北朝鮮の民間船を捜索していたと言い訳しているが、こんなにしょっちゅう北朝鮮から迷い込むと言うのはおかしい。もしかすると韓国の駆逐艦は北の船を「護衛」していたんじゃ無いだろうか。民間の船に武器を積んでいては「民間として活動しているが実は軍の船」と言う艤装の問題もあるし、載せている武器の威力にも限界があるので、いっそ韓国の軍艦が護衛で付いていれば安心だと言うわけである。その隠然たる活動が「疑問視されていた」ので日本軍は注視していた。それが今回のレーダー照射になり、とうとう馬脚を現したか、と言うことで「マスコミ発表」した、と言うのが真相ではないだろうか。これは今に始まったことではなく、トランプ・金正恩の会談から雪解けムードが一気に加速した昨年あたりからの延長で起きた事件である。突然起きた一部の跳ねっ返り軍人の愚行ではない。

文在寅政権の基本的な政治路線である南北合体同族合一の悲願は、共通の敵「日本」を叩く事で心情的にも上手くいく。北と南、それに乗っかった米中。東アジアの主役は「日本のハシゴを外した形」で進んでいる。この日本だけが孤立する政治危機を打開するために安倍政権が取るべき行動は、ズバリ「北方領土問題の劇的終結」である。ロシアを絡めて中国を牽制する。今の日本にとってアメリカよりロシアが重要である事は、安倍首相にも重々分かっている筈。果たしてプーチンとどう決着をつけるのか、何もわからない国民の「北方領土は4島返還」の声を、どうやって納得させるのか見ものである。

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