私が国学院へ入学、ブルーグラスのサークルへ入った頃のことです。
入部した1年生は4人。2年生にマンドリンの先輩が1人いたので
4人でフィドル、バンジョー・ベース・ギターを分担、
どうにか5人編成の形にはなりましたが、バンドで1曲を通して演奏なんてとても出来ません。
なので毎週 水曜・土曜がサークル活動日でしたが、そのほとんどの時間は
学校で代々受け継がれているバンド名を襲名した3年生のレギュラーバンドの練習を
教室の一番前に座って、ただひたすら聴いていました。
私はギターだったので、3年生のギターの先輩のリズム・Gラン・右手の手首の動き等々
お手本にして自分も出来るようになりたいと、夢中で聴いて見てました。
国学院のサークルでしたが駒沢大のサークルと仲が良く、定期演奏会・春夏の合宿・新歓コンパなど
行事は全て一緒、普段の練習も月に一度は駒沢公園に行って御一緒してました。
なので当時の国学院3年のギター弾きだった佐野さんと、駒沢3年のギター弾きだった望月さんのお2人は
忘れられない先輩です。
(Sさん、Mさんと書いてみたらなんだか怪しい文面になってしまったので普通にします。)
佐野さんのギターはとにかく軽かったです。リードVo担当でしたが、コーラスになるとテナーにまわるほど
声の質が高音に向いていて、軽いリズムと歌のハイトーンがそのままバンドカラーになる方でした。
レギュラーバンドを務めたあと結成したバンド名が“軽くてあっさり”の「ラーマソフト」。
入学当初私が持っていたのは高校の時にフォークソングで使っていた入門用のぺらぺらなギター。
とてもブルーグラスでは使えなかったので、佐野さんの「TAMA」のギターをお借りしてました。
自分はマーチンを弾くので使わないからとのことでしたが、大切に使っていたんだと思います。
きれいでよく馴染んで、弾きやすいギターでした。
が、駅でギターケースを持ったまま転んでネックをポッキリと折ってしまいまして・・・
佐野さんは怒ることも不快な表情も見せず、「お金を貯めてマーチンを買った方が絶対いいから、気にしないで使ってていい」と言ってくれました。なんていい人~~
でも、書くとものすごく長くなりそうなので端折りますが、私がネックを折ってしまった少し前、同じ1年生のバンジョー弾きの下宿が放火されて、同じように先輩から借りていたバンジョーが部屋と一緒に燃えてしまったの。
彼はローンを組んで自分の楽器を買ったところだったので、私も修理した「TAMA」のギターを佐野さんに返して
自分の楽器を買ったんです。
今思うと3年の先輩の楽器を燃やしたり折ったり、どうしようもない下級生でしたね。。。
望月さんはギター弾きですが、印象に残るのは何よりも“歌”。
そのまんまカーター・スタンレー。スタンレー以外の曲を演奏してもスタンレーに聞こえました。
望月さんのヴォーカル、大好きでした。
その佐野さんと望月さん、お2人とも静岡県内に在住ですが、一緒にバンドを組んでいて
今週末 長野で行われる「ながの35周年」のイベントにゲストバンドで参加されます。
ギター弾きお2人なので、「T橋&T柴」みたいなバンドスタイルかと思ったら、なんと佐野さんは
マンドリン弾きとして参加とのこと
しかも長野のイベントの企画スタッフで、今月のムーンシャイナーに長野ブルーグラスの記事を書かれた水上さんは駒沢OB、望月さんが3年の時のバンドのバンジョー弾きで、その後「ラーマソフト」のバンジョー弾きです。
なので今週末は長野へ行きます。
長野ブルーグラスの皆さんの演奏を楽しみながら、プチ同窓会を兼ねて懐かしい先輩方にお会いしてきます。
とってもとっても楽しみです。