Diary

渡辺家のファミリー日記です。

守安御夫妻のアイルランド音楽

2015年06月22日 00時59分45秒 | アイリッシュ

6/20(土) 明治大学リバティアカデミーのオープン講座 「世界の民族音楽を聴く アイルランド音楽の魅力」を受講してきました。

『講座』ですから、講師から講義があってそれを聞く・・・なんてうっすらとイメージしていたのですが、違いました。
守安さんは演奏家としてはもちろんですが、話し手としてもとても魅力のある方。
一方的に話すのではなく、講座に参加された皆さんの声を拾ってリクエストを受け付けて、そんなやり取りの中でどんどん話題が変わっていきます。
講義のアウトライン、演奏曲目の打合せなど事前に決めてないようで、その場の流れで曲を決めて待った無しで演奏に入っていく---まさしくライブでした。

アイルランド音楽が譜面を必要としないこと(譜面に著わすのが出来ないこと)
明治以降の日本の文部省唱歌(わらべ歌など)とアイルランド音楽が似ている裏事情
8小節・8小節の譜割りから外れた字足らず的な旋律の着地点が無いような魅力・・・

などなど興味深い話題がたくさん上がりましたが、なんとなんと、私が守安さん御夫妻のCD 『The South Wind~アイルランドからの伝言~』を聴いて一番心惹かれた曲「The Ross Memorial Hospital」、リクエストをしたら応えてくださって目の前で演奏してくださったんです
嬉しかった~

CDではコンサーチナ(? すみません、鍵盤楽器の聞き分けが出来ません) とピアノがメインで演奏されてます。
笛がメインだったらどんなだろう・・・ともう妄想の域に達するくらい想像してました-----
笛で演奏してくださったんですよ! 想像以上の素晴らしさでした。あらためて譜面に出来ない・・・がわかったような気になりました。
楽譜にしたらクレッシェンドにデクレッシェンド、ピアノにメゾピアノにピアニッシモ・・・きっと強弱記号だけで書ききれなくなるような、そんな演奏でした。

曲紹介も詳しくしてくださいました。フィルさんが亡くなったお友達を偲んで作った曲とは知っていたのですが、原因は交通事故で
運転していたのはフィルさん、亡くなったのは助手席に乗っていた音楽仲間とのことでした。。。
心の痛みに重いも軽いもないけれど、感性あふれるフィルさんですから哀しみがどれ程で、どんなふうにあのメロディーが出てきたんだろう・・・
なんて思ったらじわじわとウルウルしてしまいました。
素敵な演奏を本当にありがとうございました。

終了後、守安さん御夫妻を囲んでの記念ショットです。
前列中央が守安功さん、その左隣りが守安雅子さん、そして右端がチェンバロ奏者のレイコさん。
コーディネーターの石川先生が撮ってくださいました。ありがとうございました!



“アイルランド音楽の魅力”はもちろん、講師の“守安御夫妻の魅力”もたっぷりと堪能した楽しい時間でした。


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テンションが上がっているので、こっそり隠しておいた動画をアップしちゃいます。
何の技巧も装飾もありません。CDを聴いて頭から離れなくなってしまったメロディーを1音1音吹いてみただけです。
ただのブルーグラスのギター弾きにこんなことをさせちゃうくらい、素敵な風(Wind)を届けてくださった守安御夫妻に感謝です。


The Ross Memorial Hospital


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8 コメント

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Unknown (Unknown)
2015-06-22 18:39:52
早速の守安功さん雅子さんご夫妻のレクチャー&コンサートのご報告ありがとうございました。わずか10分間の冒頭のL&Cと守安さんの紹介にどれだけ時間をかけたことか。あの200回を超える練習は順子さんとご一緒のお仲間にあてた小生のメッセージと理解してくだい。渡辺さんが4月のブログの中で明治大学での守安さんご夫妻のレクチャー&コンサートとお二人のCDの紹介をしてくださいましたが、あっという間に2ヶ月が過ぎ、当日を迎えました。守安さんの音楽的魅力と人間的魅力がいっぱい詰まった2時間半でしたね。開始直前の打ち合わせの折、渡辺さんのお書きになったブログをご夫妻に読んで差し上げたら、「渡辺さんにプレゼント代わりにこの曲を演奏しよう」ということになり、さらに参加者のみなさんの前でこの曲の誕生のエピソードを丁寧に説明してくださいました。あれが守安さんの情熱であり、サービス精神なんです。相手が一生懸命であればあるほど、その倍お返ししようという心意気なんですね。小生はオールドタイムミュージックではあまり感じられない、ブルーグラスのライブに見られる乗りの良さというかサービス精神が大好きですが、まさに守安さんの演奏活動の中にもそれが見られますね。もちろんここまでの楽しいひとときにつなげるには、守安さんと故江波戸昭先生や小生との長いつきあいから生み出された信頼関係というものもあるかもしれませんが…。いずれにせよ、「参加者のみなさんが守安さんのレクチャー&コンサートをより盛りたててくださっています」と述べた小生の言葉を実感してくださったと想像します。ぜひとも今回のL&Cで得たものを、順子さんの音楽活動の中で活かしていってください。お仲間の藤田さんらと知り合えたこともうれしかったです。アイリッシュミュージック、ティン・ホイッスルといい、アパラチアンダルシマーといい、渡辺さんの音楽世界の大きさを感じています。ますますご活躍くださいね。本当に楽しいひとときを共有できてよかったです。ありがとうございました。
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【追記】 (石川 修次)
2015-06-22 19:13:19
【追記1】渡辺さんのリクエスト曲の紹介の折にも守安さんがお話ししていた、亡くなったギタリストの兄貴が、The Boys of the Lough (ボーイズ・オブ・ロック)"というすばらしいアイリッシュトラディショナルバンドのメンバーのディブ・リチャードソンです。ディブは守安さんご夫妻の友人でもあり、あの曲の紹介は本当に心がこもっていましたね。
小生の大好きなバンドです。ぜひ聴いてみてください。【追記2】小生も11月7日の近江楽堂でのショーン・ライアンさんを招いた守安さんのコンサートを申し込みました。またお目にかかれますね。【追記3】今日のブログは豪華版で、「オートハープの集い」も楽しく読ませていただきました。知人の北海道の渡辺さんもお元気そうですし、小坂さんも活躍していらっしゃいますね。
ダルシマダムといい、オートハープといい、女性が演奏すると本当に素敵です。みなさんのご活躍を心よりお祈りしています。
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石川先生へ (junko@お針部屋)
2015-06-22 22:00:53
今晩は、渡辺です。
企画・準備から始まって当日のオープニングから進行などなど、土曜日は大変お疲れ様でした!!講座に参加して、守安御夫妻の演奏・お話を聞くことが出来て本当に良かったです。

The Ross Memorial Hospital はお言葉通り、守安さんからの素敵なプレゼントでした。アイリッシュはまだまだ知らないことばかり。The Boys of the Lough というバンドもディブ・リチャードソンも知りません。でも、とても聴きたくなりました。これを機会に聴いてみます。
また、Ash Grove という曲も初めて知りました。今回の講座がきっかけで、ますます新しい音楽の世界が拡がりそうでワクワクしています。

11/7はお会い出来そうとのこと、楽しみにしております。同じ時間に藤田さんも行かれるかも・・・です。
また、オートハープの投稿も御覧くださってありがとうございました。この週末は幸せな音楽三昧で、今日はまだ半分夢の中にいるような思いでブログを書いてました。

素晴らしい講座をありがとうございました!
アパラチアンダルシマーの資料もゆっくり拝見させていただきますね。またの機会を楽しみにしております。
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追伸 (junko@お針部屋)
2015-06-22 22:22:41
石川先生
今、AMAZON で Boys of the Lough を見ていたら、
Fiddle が Aly Bainで Sharon Eubank's Waltz が入ってるのがありました。Sharon Eubank's Waltz 、大好きなんです。ポチっと即購入ボタンを押してきました。到着が楽しみです。(土曜にご紹介してくださった守安さんの 人・酒・音 も購入しました。)
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Unknown (石川 修次)
2015-06-23 00:10:52
早速のお返事ありがとうございました。さらにCDや本の購入に散財をおかけしてしまって恐縮です。到着した作品を聴き、読んでいただくと、よりいっそう渡辺さんの音楽世界が広がると確信しています。守安さんの、アイルランドの人々(=演奏者)へのアプローチは、渡辺さんをはじめ音楽仲間や小生のようなアメリカの伝統音楽に関心のある者も、すでに今まで行ってきたことと思います。お互い大好きなミュージシャンに対する思いは守安さんにも負けていませんよね。渡辺さんのすごいところは、ちょっと曲名を見ただけで「以前聴いたことがある。演奏したことがある」と思い出すところですね。小生も学ばなくてはと思います。ボーイズ・オブ・ロック(Loughは、スコットランドではLochで「湖」の意です)のフィドラーのアリィ・ペインはシェットランド出身の小生のお気に入りのプレーヤーであり、アメリカの演奏家ともよく共演をやっています。フルートとティン・ホイッスルのカホール・マッこーネルは守安さんの師匠でもあり、唄もすばらしいです。初期のメンバーでバゥロンと唄のロビン・モートンはスコットランドのテンプル・レコードのオーナーでもあり、奥さんのアリソン・キィネィドはスコットランドを代表するハーパーであり、ガラスの造形作家としても知られています。こうした情報をお伝えしていると、どこかで渡辺さんの音楽的な関心とつながるのではないかと想像します。他のブログの読者の方にとってはあまりにもかかわりのない話題かもしれないので申し訳ないと思っていますが…。とにかく渡辺さんのブログのコメントを通じてブルーグラス関係の方々にもこうした音楽を知っていただければという気持ちでいっぱいです。いつもながら長文のコメントになってしまい反省しています。
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ありがとうございます。 (junko@お針部屋)
2015-06-23 14:25:15
丁寧なコメント、ありがとうございます。嬉しいです!

このブログは私が気兼ねなく書きたいことを書きたいので、FacebookやTwitterなどとリンクさせてません。訪問してくださる方は、ほとんどリアルでもおつき合いさせていただいてる音楽仲間ばかりです。
先生とのこうしたコメントのやりとりを通して、私がひっかからない箇所に糸口を見つけて、そこから新しい音楽が拡がってくお友達もいるかもしれません。
Aly Bainは Jay Ungar との美しいツィンフィドルを聴いてファンになりました。アイリッシュのフィドラーは他にダブリナーズのJohn Sheahan が好きです。(彼はホイッスルも愛らしいので)
でもまだまだ知らないプレイヤーさんばかりなので、ボーイズ・オブ・ロックをきっかけにいろんな方を知ることが出来たら嬉しいです。
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マニアックな話ですみません。 (石川 修次)
2015-06-23 23:36:17
「マニアックな話ですみません」とは、順子さん以外でこのコメントを読んでくださっている方々に対してです。コメントは簡潔明瞭が一番いいのかもしれませんが、ついダラダラと長くなってしまうことをいつも反省しています。またまがくなりそうですが…。"Diary…渡辺家のファミリー日記"は、ブルーグラス音楽を愛する順子さんの手によるものですから当然この内容が多くなりますが、それ以外のさまざまな分野のメッセージも楽しんでいます。キルトやキャラクター、自然・食べ物などの記事を読むと心が和んできます。今後もいろいろな世界について語りかけてください。さて、小生の大好きなダブりナーズの名前が出ましたので、一言紹介します。小生は1967年頃から聴いていますので、かれこれ45年をはるかに超えています。当時はアメリカのフォークソングの世界でもでもアイリッシュブームが巻き起こっており、トミー・メイケムとクランシーブラザーズとともにダブリナーズは大変人気がありました。初期のメンバーのRonnie DrewやLuke Kellyの所属していた当時が大好きでしたが、二人ともかなり早い時期に亡くなってしまいました。上記のトミー・メイケムとリューク・ケリーが5弦バンジョーを弾いているのはアメリカ音楽の影響でしょうか。順子さんにプレゼントした明治大学の講義で利用したCDの中にもダブリナーズのThe Parting Glassが収録されていますから聴いてみてください。朝ドラの「マッサン」ではWater is Wideが有名になってしまいましたが、The Parting Glassも流れていました。最近この曲がよく歌われていますので、Youtubeで検索してみてください。順子さんにも歌っていただきたい名曲です。話題を変えます。6月9日の「朝霧BluegrassPickin'Party」の報告も興味深く読ませていただいています。さらに小平のギャザリングの記事も。こうした場ではなかなかアイリッシュ音楽を披露できないかもしれませんが、機会があったら発表してください。だってアメリカ人の多くのルーツはアイルランドやスコットランドにつながるのですし。今後のご活躍をお祈りしています。
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聴いてみます! (junko@お針部屋)
2015-06-24 21:05:21
朝霧や小平の投稿など、いろいろ御覧くださってありがとうございます。
ダブリナーズは1960年代からの活動ですから、アルバムをたどっていくだけでもかなりの数になりそうですね。メンバーも入れ替わったり亡くなったり・・・少しずつ聴いていきたいと思います。
「The Parting Glass」の御紹介、ありがとうございました。こちらは早速聴いてみます。「マッサン」は見ていなかったのでわからないのですが、YouTubeで検索してみます!
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