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ワニなつノート

《自分の「呪い」を解くための100のメモ》㉓ 

《より多くのケア・サポート・調整とは何か?》A1          

「より多く」とは何かを考える前に、「より少ない」時代のことを考えていた。そんなときに映画「生きる」をみた。

医療が「より少ない」関心しか持たなかったもの。治せない病気、難病や重度障害、子どもホスピス…。

教育が、「より少ない」関心しか持たなかったもの。子どもの人権や、学ぶ機会の確保。それに、いじめや体罰、指導死で子どもが自殺しても、命を守ることにも「より少ない」関心しかなかった。

          □

そのことは災害や事故に対する「平時の組織的対応のなさ」にもつながっていた。大川小学校の74人の児童と10人の教職員がなくなったのも、『平時からの組織的過失』が原因だと裁判で認められた。裁判長は「学校が子どもの命の最期の場所になってはならない」と言った。

学校では、子どもの安全が教員個人の対応能力に委ねられるのでなく、「平時からの組織的対応」によって守られるべきだという、画期的な判決だ。

これは、「より多くのケア・サポート・調整を必要とする子ども」の「避難マニュアル」の作成や避難訓練の実施の根拠となるだろう。

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今まで子どもたちが分けられ、孤立させられ、透明な存在にさせられてきたのは、「障害があるから」ではなかった。「より少ない」組織的ケア・サポート・調整しかなかったからなのだ。

「より多く」とは、病気や障害のない子と比べての言葉ではない。「より多く」とは、ただ「必要な量や数」であり、「必要な時間」をかけること、「必要な準備」をすることを表す。

そして「ケア・サポート・調整」とは、すべての子どもの安全のために不可欠なもの。

 

映画『「生きる」大川小学校 津波裁判を闘った人たち』公式WEBサイト (ikiru-okawafilm.com)

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