60からのつれづれ日記

6回目の年男、現在は月20日ほど、午前中3時間ほどのパートでのんびりと仕事をさせてもらっています。

俳句甲子園

2014-08-30 14:15:21 | インポート
8月23日(土)の昼間に大街道で俳句甲子園の予選大会を、少しの時間ですが見て来ました。
お盆を過ぎたとはいえまだまだ暑い日が続く中、全国から勝ち抜いて来た精鋭36のチームが熱戦を
展開。甲子園と言えば高校野球が一番に挙げられるでしょうが、それにも負けない◯◯甲子園が
この季節、全国で繰り広げらていて俳句甲子園もその一つ。今年ですでに17回目を迎え
若者の俳句に対する関心が着実に広がっている感じが見受けられます。



当方も以前から関心と興味はあったものの、今回初めて会場で観戦?!させていただきました。
そして予選の白熱した試合?!(文芸の闘い?)に魅せられ、これは決勝戦を見ておかないと
治まりが悪いということで、24日(日)コミセンの決勝戦を見に行くことに。


会場のキャメリアホールはすでに満員。しばらくは立ち見で観戦?!。その後何とか空席を
見つけて座ることが出来ました。
予選を勝ち抜いて来たそれぞれの高校が交互に俳句を披講。そして鑑賞してからの
ディベート(討論)。互いの句を尊敬しつつ、一方では論破して行く若者の頼もしさ、
言葉一つ一つのこだわりや思い、情景に対して真摯に向かいあっている作句の姿勢。さらに
兼題に対する洞察力や鋭い観察力、感性の豊かさ、表現の上手さ、巧みな言葉など感心
しきりでした。句に対する愛着を背景にし、句に託した思いや自分たちのメッセージを
届けたいという各校の闘いは、まさに「言葉の格闘技」。
多くのファンのこの大会に魅了される理由が、現場に行ってさら理解出来ました。


その他、いろいろ感想はありますが、俳句に魅せられた若者が全国には結構いるということ。
そしてそれを後援、協賛、応援する企業が愛媛にはあるということ。
昔は文化に対してお金を出したり、理解を示したりするということは少なかったような
気がしますので、いい傾向だと思います。
そして作品に甲乙の点数やランクなどをつけるのは、ある一定のレベルになると無理がある
のではないか?と思ったり……。「それを言ったらおしまいよ!」フーテンの寅さんではない
のですが(古い~)便宜上、大会のシステムとしては順番をつけないと成立しないので、
仕方ないのは充分、分かっておりますが少し酷な気もしたりして。
繰り返しますが、あくまでも上位に評価された、ある一定のレベル以上の句同士の優劣に
おいてに限ります。
もちろん、俳句のプロの審査員の方が審査されるので間違いないと思いはしますが、それでも
13対0は無く、6対7とか9対4などの結果を見ると負けたチームの句を評価した
審査員も必ずいる訳ですから。






また、兼題が5句あり先に3句で勝つと勝者となりますが、これも兼題の順番で句の
内容が違うので有利、不利が発生し点数が変わり逆転の可能性もあり、悩ましいそして
難しいところです。
スポーツ競技のように目に見えて数値で分かるようなジャンルではないので、
文芸の良し悪しの判定は感性の世界で「ある一定の力量やレベル」になると難しいものです。
絵画でいうとピカソとモネとゴッホで順番をつけろと言われても、困ってしまうのと同じですから。
いずれにせよ、五七五の17音に託した夏の熱い闘い、高校生の活躍とパフォーマンスに一服の
清涼剤を味わったような爽やかな時間を過ごすことが出来ました。また、来年が楽しみであります。



以下に個人の優秀作品を列記します。
高校生の感性、知識、技量、コミュニケーション能力に脱帽です。


第17回俳句甲子園 全国大会の結果
◯個人最優秀賞
    湧き水は生きてゐる水桃洗ふ     愛知県立幸田高等学校
◯優秀賞
    流星は象の余生のしづかさへ     愛媛県立松山東高等学校
    映写幕真白に帰して敗戦忌      開成高等学校 
    青春って何だ私だ炎天下       福岡県立筑紫丘高等学校 
    飛魚のいつかは越えてゆくツバル   愛媛県立松山東高等学校
    溶岩の余熱のごとき大蛾生る     愛媛県立松山東高等学校
    玉の汗校訓といい九条といい     愛媛県立伯方高等学校 
    つばめ魚海にまつすぐなど無いが   広島県立広島高等学校 
    ひよこじゃないようなひよこのいる夜店 岩手県立黒沢尻北高等学校 
    地図海図星図飛魚おびただし     開成高等学校 
    臆病な飛魚だっているきっと    熊本信愛女学院高等学校




















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兼題は「飛魚」です。「飛魚や負けず嫌いの延長戦」の句が気になります。






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作品の思いを懸命に説明します。練習の成果が出るといいですね。






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常連校で実績のある高校には自然と人が集まってきます。






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女子のチーム、広島県立広島高等学校の学生さんです。








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表情は真剣そのもの、説明に熱がこもります。






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右側のチームが東京の開成高校。今年の優勝校となりました。






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悔いを残さず精一杯に伝えたい、その気持ちが観客にも響いて来ます。






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