ビバ!迷宮の街角

小道に迷い込めばそこは未開のラビリント。ネオン管が誘う飲み屋街、豆タイルも眩しい赤線の街・・・。

神の目は見ていた(国分寺市)

2010年08月14日 | 飲み屋街
 
 中央線国分寺駅、北口の秘境のご紹介です。中央線新宿~八王子間の駅の殆どの主要な駅が北にロータリーがあり、商業施設などが充実していますが、国分寺駅北口はロータリーも無く、タクシー乗り場も草ボウボウで、殆ど駅前としての機能を満たしていません。南口は若干整備されていますが、東に湧き水と徳川家の鷹狩の場所であったことで有名な「お鷹の道」、西に三菱創始者の別邸であった「殿ヶ谷戸庭園」と歴史のある場所があるので面目が保たれています。国分寺駅は、そもそも国分寺崖線の上に立ち、駅を出ると周囲の道は崖から転がるように下り坂へ転じるという地形の理由もあるのかもしれませんが、前々からなされている北口再開発計画が現在も宙ぶらりんであるというのが、北口が秘境である大きな理由かもしれません。
     

 そんな北口に、ようやく再開発の兆しです。市制のHPを見ると、大型商業施設のビルとロータリーを有する構想模型が掲載されていました。今現在、北口は多くの土地が空き地のまま放置されていて、北口から徒歩数分の所にあったサウナとボーリング場施設の国分寺パークレーンが更地になり、隣接していたピンク街や飲み屋街の店舗も大部分が撤退しているようです。
 しかし、待てども暮らせども、肝心の工事のほうは着工してない様子で、店舗が更地になって日照が良くなった結果、わずかに残った建物を蔦が覆いつくし、風の谷のナウシカに出てくる腐海のようにこのまま国分寺北口界隈は草木で覆い尽くされてしまうのでしょうか。このまま密林化したら、「ココ分寺」とか言われそうな勢いです。そのうち多摩スネークセンターとか国分寺オラウータン研究所とか出来るかもしれません。

駅前のシュロの木やバラックの民家が南国ムード。
 

 タクシーのロータリーにある2メートル未満の電柱は街を明るく見守って・・・。
   

 時勢の勢いは何処へやら・・・密林化まっしぐら。水牛の鳴き声が聞こえてきそうです。
  
 
 国分寺本町の飲み屋街もサバンナ気味。
  

 ジャングルの進出を止めようとするバリケードも空しく・・・ビルがジプリ化(緑化)。
  

 自然(ジャングル)との共存を提唱する名曲喫茶。家庭菜園ならぬ家庭ジャングル付き。
   

  
 
国分寺の移ろいを見守る神の目も再開発で姿を消すのか、あるいは消えるのは人間のほうで、残るのは自然のみなのか・・・。
 

 南口の岡部眼科の看板がある北口の神の目の下、パチンコ店ナポリの脇にある細長い階段を上ると、古風な喫茶店アミーがあります。内装外装が古城風で、看板代わりのコーヒーミルがユニークです。