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お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

●五感俳句045・聴覚011・大木あまり

2011-06-13 00:20:18 | 五感俳句

五感俳句045・聴覚011・大木あまり

○「人とゐて郭公の鳴く遠かな」(大木あまり01)

○季語(郭公・夏)

【鑑賞】:人と一緒にいます。おそらく二人でしょう。会話はありません。やすらかな気持ちでいっしょにいるだけです。近い人どうしの寡黙さが、郭公の鳴く遠さを際立てています。

 

大木あまり(おおきあまり)

○好きな一句「海わたる春雷塔を記憶せよ」02

○季語(春雷)

【Profile】:1941年、東京生まれ。父は詩人の大木惇夫。1965年、武蔵野美術大洋画科卒。1971年「河」入会、→角川源義の指導を受ける。1990年「夏至」同人。のち「」所属。「星の木」同人(大木あまり・→石田郷子・→藺草慶子・→山西雅子による四人誌)。句集『星涼』(せいりょう)で第62回読売文学賞受賞。

大木あまり掲載句

03けものの香失せたる檻や雪雫(雪雫・冬)〈五感67・嗅覚11〉2011/12/19

04黒髪は眠らずにゐるきりぎりす(きりぎりす・秋)〈五体97・髪6〉2012/10/2

05包帯のぬくさに似たる花の中(花・春)〈五感123・温感5〉2013/4/2

06小荷物を遠く旅させ星祭(星祭・秋)〈特集189(言葉)・旅〉2014/8/30

07傘立ての外の黒傘終戦日(終戦日・秋)〈特集239(言葉)・傘〉2015/8/14

08杉山の切り株濡るるお中日(お中日・仲春)〈五感575・湿感27〉2022/3/21


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