●色彩俳句399・錦色1・原和子3・2018-10-3(水)
○「錦繍の帯締め直す野分あと」(→原和子3)
○季語(野分・仲秋)(「俳句界201311」より引用)「キンシュウノオビシメナオスノワキアト」
【鑑賞】:さて、野分も去ったことだし、帯を締め直して出かけましょうか。俳句でよく使われる「錦繍(キンシュウ)」。「①錦を刺繍をした織物。②美しい織物。立派な衣服。③美しい紅葉や花をたとえていう。④うるわしい字句の詩文のたとえ。」とある。掲句では②の意味であろう。「錦」は多彩色の織物の総称で、丹(に)・白(し)・黄(き)が語源とか。
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■Pickup「和服の帯」俳句10句
01「悴むや流人に似たる帯垂らし」(小林康治)(悴む・晩冬)〈好きな一句〉
02「帯かへて門辺の妻や花火の夜」(森川暁水)『黴(1937)』(花火・初秋)〈好きな一句〉
03「白露や死んでゆく日も帯締めて」(三橋鷹女)『白骨(1952)』(白露・三秋)〈好きな一句〉
04「父の帯どろりと黒し雁のころ」(大石悦子)『耶々(2004)』(雁・晩秋)〈好きな一句〉
05「真中に僧が帯解く夏座敷」(柿本多映)『蝶日(1988)』(夏座敷・三夏)〈次元176真中〉
06「人間のまん中辺に帯を締め」(岸本水府)(無季・川柳)〈次元178真中〉
07「帯程に川も流れて汐干かな」(水間沾徳)(汐干・晩春)〈方法329比喩(直喩)=ほど〉
08「夏帯に山紫水明こまやかに」(下田実花)(夏帯・三夏)〈好きな一句〉
09「花冷や箪笥の底の男帯」(鈴木真砂女)『居待月(1986)』(花冷・晩春)〈特集373家具〉
10「錦繍の帯締め直す野分あと」(原和子)↑
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