切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

疑問?小泉とリチャード・ギアはなぜ会ったか?

2005-03-30 07:55:12 | アメリカの夜(映画日記)
こういうニュースはなんとなく見過ごしてしまうのだけど、よく考えて欲しい。なぜ、この二人が会わなければいけないのか?

以前ある映画監督に、「日本の映画界の敵は誰だと思いますか?」と訊いたところ、すぐに返ってきた答えは「アメリカ」だった。彼が言うには、日本の映画産業というのはアメリカ(ハリウッド)が儲かるような仕組みになっているし、「ハリウッド映画は面白い」という一種の洗脳・刷り込みが戦後50年以上かけて行われてきた、とのことだった。

確かにハリウッドにとっては、日本というのは世界で第二位の映画市場(一位はもちろんアメリカ)で、日本でヒットするかどうかはハリウッド映画にとっては重要なポイントにさえなっている。(だから日本人の役者をアカデミー賞候補にすることなんか商売の為なら簡単な話。因みに世界のエンターテイメント市場では、各分野あらかた日本が第二位の位置にいる。)

「でもハリウッド映画の方が面白いんだよね」という人もいるでしょう。でも、そういう人に聞きたい、「あなたは年間何本邦画を見てますか?」と。確かにしょうもない邦画というのも結構あるが、埋もれたいい作品も結構あって、そういう作品は商売としても苦戦を強いられるケースが多い。また、洋画配給から得る収入に安住している日本の大手映画会社の問題というのも根深い。

要するに何が言いたいかと言うと、小泉&リチャード・ギアのツーショットというのは輸入牛肉問題などとまったく同根だということ。小泉自身も人気アップに役立つかなくらいに思っているのだろうが、結局利用されているだけ。日本と同じように壊滅的な打撃を加えられたフランス映画界は独自の文化保護政策を打ち出しているし、フランスに習った文化政策を採用している韓国映画界の興隆は皆さんご承知の通り。

確かに、この映画「シャル・ウィ・ダンス?」 は日本の映画のリメイクではあるが、アジア映画のリメーク権を買い漁っているハリウッド映画界の実情を、自称文化通の首相はどの程度ご存知なんでしょうか?

小泉首相、R・ギアと「シャル・ウィ・ダンス?」 (ロイター) - goo ニュース
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« NHK日本の伝統芸能(20... | トップ | 渡辺“前”オーナー。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

アメリカの夜(映画日記)」カテゴリの最新記事