八島ビジターセンター

長野県のほぼ中央、霧ヶ峰高原の八島湿原を中心とした地域の最新情報をビジターセンターからお届けします

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2007年06月30日 | Weblog
八島ビジターセンターでは、最近新たにホームページを開設いたしました。毎週、確認された動植物や昆虫の情報を提示しているほか、四季の花々の閲覧、メールでのガイドウォークの予約なども可能です。リンク集からは八島ヶ原湿原に関する気象データやライブ映像、宿泊施設など様々な情報を手に入れることが出来ます。是非ご利用ください。

さて、今日八島ヶ原湿原ではやくも最初のニッコウキスゲが咲きました。
レンゲツツジがまだまだ見られるというのに、このお花は少しせっかちなようです。一日花であるため明日にはしぼんでしまいますが、一輪だけに余計に惜しい花のはかなさですね。

あと半月で霧ヶ峰は黄色に染まります。

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八島ビジターセンターホームページ
■八島湿原の最新情報を発信しています
■インタープリター(自然解説員)によるガイドウォークが好評です!!
■八島湿原にお越しの際は是非お立ち寄りください
■開館 午前9:30~午後4:30分
■TEL 0266-52-7000 (お気軽にお問い合わせください)
■AED設置施設
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ヒメジョオン

2007年06月28日 | Weblog
おととい、八島ヶ原湿原ではヒメジョオンの一斉駆除作業が行われ、計45人の方々で約23キロのヒメジョオンを刈取りました。6月のこの時期、花が種子になる前に刈取ることで子孫を残さないというのが狙いです。

帰化植物はその圧倒的繁殖力によって本来の草原植生や生態系、また景観への悪影響があるために何らかの対処を行っていく必要があります。しかし、普段草原に咲くお花を愛でる一方で、帰化植物だからという一言で特定のお花を敵対視する傾向があることには何か違和感を覚えます。

帰化植物対策は必要なものですが、「個々の植物としては帰化植物にもある程度の尊重とやさしさをもって接したい」、漠然とですがそんなことをよく思うのです。例えば、今回のような駆除作業をきっかけとして、帰化植物の帰化植物としての一面だけでなく、その生態や特徴、ユーモアなどをまじえ、自分が刈取る植物に対してしっかりと理解する必要があるのではないでしょうか。そうすれば、「帰化植物=悪者」という端的な概念ではなく、その生態的特徴からなぜ帰化植物を駆除するのかが自然とわかってくるはずです。

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つつじの季節

2007年06月23日 | Weblog
昨日降った雨を吸収して、湿原の緑はより一層深みを増しました。梅雨の霧ヶ峰では一雨々々ごとに植物がみずみずしさを取り戻し、夏に向けて順調に成長しているように感じられます。同時におとといまでは蕾の多かったレンゲツツジも一斉に花開いて見ごろを迎えましたよ。

レンゲツツジだけでなく今はツツジの季節。ヤマツツジ、ドウダンツツジなどもレンゲに負けずと赤いお花を咲かせています。鷲ヶ峰ではレンゲツツジよりもヤマツツジのほうが多いくらいですので是非そちらの方も一緒に楽しんでいってください。

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2007年06月21日 | Weblog
今日は朝から西の風が一日中吹き続け、鷲ヶ峰の斜面を勢いよく雲が登っていく様子が見られました。それに応じて雲行き(正に雲の行き先)は少しずつ怪しくなり、午後は雨が降ったりやんだり。お客さんもはっきりしない天気にうまく散策プランを立てられないでいるようでした。

霧ヶ峰高原は全体が南西に緩やかな傾斜を持つ高原で、諏訪湖のほうから斜面を駆け上がってくる南~南西の風が多いところです。また、霧ヶ峰の中でも北西の端に位置する八島ヶ原湿原は、斜面が西を向いているために西風が多いという観測結果が出ています。いずれにせよ、霧ヶ峰ではこの風が諏訪湖からの温かく湿った空気を高地に運び、急激に冷やすことで霧を発生させます。

一年のうち300日も霧が発生するといわれる霧ヶ峰。

梅雨の影響もあるのかもわかりませんが、今日の風の流れは霧ヶ峰の特徴をよく表していたように思います。

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色鳥々

2007年06月19日 | Weblog
最近、草花の話ばかりしているような気がするので、今日は湿原の鳥についてお話しましょう。といっても僕は鳥の専門家ではありませんし、お客さんに教えてもらいながら少しずつ鳥の名前を覚えているところです。それでも、日々湿原を歩いていればいろいろな鳥に出会う機会があります。

鳥たちを見ていて面白いなと思ったのは、その環境によって聞こえてくる鳥の鳴き声がガラッと変わってくることです。当たり前といえば当たり前ですが、まるできちんと整理された図鑑のように見事に変わります。草原から林の中に入ると都会のにぎやかな大通りからちょっと静かな路地に入ったときのようです。なんとなく草原の方がにぎやかで早口、複雑に鳴く鳥が多いような気がします。

図鑑を見ていたら、ミズナラの林でよく見かけるカケスには「ミズナラなどのどんぐりを好んで食べる」とありました。草原でにぎやかに鳴いているヒバリは「地面に浅い穴を掘って巣を作る」とあります。なるほど…、彼らがそこにいるのには理由があるわけです。

そんなこと…。鳥たちにも住む場所、餌をとる場所などの好みがあるということ。
湿原をゆっくり歩くと、鳥たちの世界を体で感じることが出来ます。

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戦略

2007年06月17日 | Weblog
関東甲信地方は梅雨に入りましたが、今日の霧ヶ峰は快晴。遠くに富士山も見えました。

強い日差しの中、空気中を柳の種子が綿毛となって浮遊しています。朝夕など日が傾いた時間に見るととてもきれいです。この綿毛のこと、それが飛び散るさまを漢語的な表現で「柳絮(リュウジョ)」といい春の風物詩の一つとなっています。

柳絮は本当にそこら中を飛んでいてビジターセンターの建物の中にもたくさん入り込んできました。植物はうまく子孫を残すために様々な形・方法で種子を作りますが、一般的に小さいものは大量生産、大きなものは少数精鋭での勝負となります。柳は前者の大量生産型。出来るだけ多くの種子をいろいろな場所に撒き散らすことで、適した環境で発芽する可能性を高めます。センターの中を飛びかう綿毛を見ているとそんな柳の戦略が見えてくるようでした。

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八島が水たまりだったころ

2007年06月15日 | Weblog
1万2000年前、八島ヶ原湿原は大きな凹地に水がたまってできた池や湿地のような状態であったと考えられています。そして湿原の周辺はモミやトウヒなどの針葉樹林が広がっていました。現在のように周囲は草原ではなく、林の中に突如広がる異空間として八島ヶ原湿原はあったのかもしれません。

1万2000年前というと、どんな時代かイメージがわきますか?
ちょうどその頃、地球は長い氷河時代におわりを告げ温暖な気候へと変化したころです。日本列島は大陸と切り離され旧石器時代から縄文時代に移行していきます。八島ヶ原湿原の近くには石器に使われる黒曜石の一大産地‐和田峠があり、八島はその運搬ルートのひとつであったと考えられています。このことから、湿原の成長が始まる以前から人々はこの地を訪れていたことになります。縄文の人々が見た湿原、そして周辺の環境はいったいどういう姿だったのか。長い歴史の中で少しずつ姿を変えてきた八島湿原にはそんなロマンがあります。


湿原の周辺でも少しずつ、レンゲツツジが咲き出しました。満開になるのはもう少し先のようです。霧ヶ峰自然保護センターのブログも参考にしてください。

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記憶

2007年06月12日 | Weblog
今日お昼ごろ、ビジターセンターに小学校5年生の子どもたちが90名やってきました。

みんな縦横無尽にセンターを駆け回っていましたが、黒曜石や動物の剥製に興味を示す子どもたちが多かったようです。去年のシジュウカラの巣に湿原のミズゴケが使われていることを説明すると「へー!」と言う元気な返事。中には、こんなところで退屈しない?とか、東京行ったことある?とか・・・、感じたこと思ったことを素直に聞いてくる子どもたちにはただただ感心します。

彼らにとって展示物の内容や自然のしくみに興味を持つかどうかなんてことは、さほど重要ではないかもしれません。大事なのは10歳の春にここに来たという事実。 僕自身、小学校のときに訪れた日光の中禅寺湖や群馬県の赤城山は、自分の中で少し特別な場所として心の片隅に残っています。彼らがまた霧ヶ峰を訪れたとき、曖昧な記憶、懐かしい思い出として霧ヶ峰が残っていてくれたら幸いです。

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痕跡

2007年06月09日 | Weblog
7月に見事なお花畑で人々の目を楽しませてくれるニッコウキスゲ。しかし、シカにとっては見るより食べる。葉も花も食べられる大事な食べ物です。
今湿原を歩くと、すくすく伸びてきたニッコウキスゲの葉がシカに食べられているのを見かけます。周囲には別の草花もありますがニッコウキスゲは好んで食べているようです。

野生動物は時々このようなフィールドサインで彼らの生活を教えてくれます。シカは早朝や夕方になると森林から出て、周辺の草原、低木林で餌をとります。主に草を食べますが冬季など食べ物がなくなると木の芽や樹皮なども食べます。春先に少し高いところの樹皮が剥がされている木があればそれはシカの仕業かもしれません。あまりいろんな物を食べられると人間にとっては困ってしまうこともありますが・・・。

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もっさもさ

2007年06月07日 | Weblog
今、ビジターセンターに来るお客さんに聞かれることの断トツ一位。それは「木道から見えるもさもさした大きな葉っぱはなんですか?」というものです。そしてそのほとんど全てのお客さんが身振り手振りで大きなこんもりとした形を示してくれます。大げさなジェスチャーで「こ~~んなのが見えるのは何ですか!?」って具合です。

最初は戸惑いましたがもう慣れました。それがこの写真、コバイケイソウといいます。なかなか愛嬌のある姿ですね。少し前は茶色い湿原に大きな姿で目立っていたので嫌でも目に付きました。6月の終わりごろには大きなお花を咲かせてくれますよ。

霧ヶ峰にきたらふらっとビジターセンターにもお寄りください。そして、スタッフと気軽にお話していただけたら幸いです。その日の出来事、ちょっとした疑問、なんでもOKです。それこそ、身振り手振りで、いろいろな発見を教えてください。皆さんとお話して霧ヶ峰について「へー」とか「ふーん」って思ってもらうこと。それも私たちの仕事です。

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