その間、飼主はすこしだけウルタ君のことも思い出しながら
夕涼みに集中します。
長い入り口までの道を歩いて玄関脇の庭に目をやり
こんな御簾の降りている部屋に進みます。
ただの簾なのですが、房がついてるだけで贅沢な気持になる
から妙な物です。
床の間に向いてます。
そのまま待っていると
食事が出てきました。
冷たくておいしそうです。
最初の器が出てきても、飼主はしばらく器の中を
覗き込んでいるだけでした。
というのは、もったいないので
これ(冷酒)が出てくるまで、待っていたのです。
冷酒の無い夏の京懐石なんて
おかげでじっくり楽しめそうです。
八寸。
桔梗に酸漿、楓ですこし先の秋が感じられます。
蝦がのたりとしておりますが、とある事情から蝦とは仲良くできない
飼主は見るだけです。それでも充分楽しめましたよ。
【ウルタ君も見てるだけ】
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