Sideway

気のおもむくまま。たこやきの日記的雑記。

イジメか……。

2006-11-18 | 日記。
半分寝た頭で久々に語ってみようかと思います。

一世を風靡しておりますイジメ関連。
暗いのでご注意を。

何か……あれですね。イジメ・自殺問題が大きくクローズアップされているみたいですね。
前に自殺騒ぎで色々あったのはいつだったかな~、と思い返す私は、最近あまりニュースを見ない、世情に疎い薄情者。

しかしまあ、そんな私でも多少語れるネタがありまして。
実は私、多分中学三年のときにいじめっちゅーものに遭っておりました。

多分、などと付く理由はまあ、それほど大々的でもなかったし、規模もやることも可愛いモンだった事、あと、私を「いじめていた」その主犯格がクラスの嫌われ者だった事です。
そいつはクラスメートの男子だったわけですが、
かなり陰湿なタイプの事をコソコソコソコソコソやってくれました。
詳しい内容は覚えてないですが(既に記憶から末梢済み)、とりあえず、元々体型等、コンプレックスのあるほうだった私は、高校三年間、男子が苦手で仕方がありませんでした。
う~ん、共学なのに、週に一度男子と話すかどうか位だったよ?
怖かったんですわ。視線と、評価がね。
私をいじめてきた彼がした内容が、彼の周囲にいる男子を巻き込んで、私の外見等々を悪し様に言い、卑下するような事だったので。
元々「女の子」するのは苦手だったのですが、一気にそういう、「男性の視点から評価される」事に対する恐怖は根付きました。
(ええい、言い切ってまえ。もう時効じゃ)
ちなみにその主犯の彼の取り巻き一号が同じ高校に進学(寮に入らなきゃならん私立だっつーのに)、信じられねー事に同じクラス。こっちは三年間、奴が周囲の男子に何と私を表現するのか怖くてならんかったです。

ま、現在ではそんなに後遺症は残ってないのでいいんですけど。
大学入ってから、や~、周りにオタクな男子が多くって。会話が通じるっていいね! 理学部バンザイ!!
高校三年の終わりごろには結構平気になってきてて、普通に会話できる男子が出来て、「あー、三年間勿体無かったなあ」と思ったくらいにはなってたので、
大学入って一発目のフレッシュマンセミナーで、ぶち当たった自分が紅一点の班編成、そこで「電撃文庫読みます」が通じたのがすごく良いきっかけになりました。
おお、男子もちゃんと自分と同じ人間だぞ。みたいな?
それまでは即エネミー認識だったんですな。別名被害妄想。


と、まあ。被害関連はこの辺にして。
多分同窓生は「たこやきがいじめられていた」という認識は無い事でしょう。
十中八九憶えてないよ。
なぜなら。
私は被害を受けている、と思った瞬間に親に相談。担任の先生に言いつけ。
先生から敵に直接注意。それでエスカレートしたら更に言いつけ。
死んでも学校なぞ休むか。
当時私は生徒会役員。役員仲間他、仲の良い人間は山ほどいたし、役員仲間もクラスメートの一部も、私が彼から色々されているのは知っていて、同情も配慮も示してくれていた。
要するに、救いがたい状況になるほど、条件が揃ってなかったんですな。
だから大きな問題にはならなかったし、だから皆覚えてないと思う。

クラスでムカつく目に遭って、放課後生徒会室で愚痴るとか日常でしたし。宥めてくれる人がいたし。
そういう状況だったから、大切なものも、楽しい時間も学校の中にあって、それを彼一人のために奪われるのはおっそろしく腹が立ったし、
ついでに休むのは奴ごときに屈服するようで業腹だった。
プライドが許さん、というやつ。

でも、まあ、傷は付くわけで。
何かのきっかけで彼が私を攻撃し始める前は結構仲良かったんですよ。
だから、
二回くらい、彼を椅子で叩きのめすとか、ぶん殴るとか、彼が無抵抗になるまで暴力をふるう夢を見ました。超リアル。殴った衝撃や感触まで残る勢い。
一、二回、彼と仲直りする夢を見ました。多分こっちも掛け値なしの本音。
そこで「ぶん殴る」夢を見る自分すげえ、と自画自賛しつつ、二度とあんなメンドクセー奴とは関わりたくない、とか思ったわけです。


で。自分の状況、周囲の状況、と来た所で最後に、加害者側について。

主犯格の彼は、難しい家庭環境の人物でした。
日頃の鬱屈が多かったのは知っているし、気の毒とも思ってました。
中学生の考察の、しかも十年近く前の記憶だから確かではありませんが、
彼は母親が居なかった。仲良くなってからは、何となく私に甘えている様子すらあった。
そこに、何かプライベートの方でも色々あったっぽく、同時に多分、クラスの女子に私との事をからかわれたんですな。で、過剰反応の結果、みたいな雰囲気でした。
それに、難しい性格のいわゆる「クラスの問題児」の一人だったため、周囲の友人達との関係も不安定だったのでしょう。明るく社交的な反面、きつい行動をとりすぎて嫌われる局面のよくある子でした。
その事に対する劣等感とか、不安感とか、その辺を埋めるように「いじめ」に手を出した……臭かった。
同じ人間を標的にして、悪口を言っている間は仲間、というアレです。
そんな関係で、プライベート事情の悪化に伴い自分から離れがちだった周囲の男子を留め置こうとした部分もあったのではないかと考察しております。

結果的には私から先生へのチクリが彼の親にも届いて悪循環、だったわけですが(^^;

それに、そういう行為は暗い関係で数人を繋ぎとめて置けたとしても、大体周囲の人間からは嫌がられます。
言っちゃ何だが、私の味方もそれなりにクラスに居たし、それ以上に荒れていく彼を嫌う者は多かった。彼と共犯関係にある人間でも、彼の傍をちょっと離れれば眉を顰めて彼を見ていたと思う。
象徴的だったのは、クラスの掃除の後、椅子を上げて後ろに下げた机を前に戻す時。
誰も、彼の机を動かそうとはしなかった。
いじめられてんのは誰か分かんない状況です。
明確な「いじめ」の意志はなく、誰もそれをしたくない。
むしろ彼のほうが憐れな状況だったようにも思います。
もしかしたら彼本人の感覚では、いじめられていたのは彼の方だったのかもしれません。この場合だと、先生も敵ですね。

自分が当事者じゃなけりゃ同情もしたんですが、
いかんせん被害者。「ざまあみやがれ、地獄を味わえ」が本音でした。

そんでもって、同じ高校に来ちゃった彼についてですが。
こないだの同窓会で聞いた話によると、精神的な不調で入院療養中だそうです。
一体彼にナニがあったのか。
んな事は知ったことではないし、「お見舞いの色紙を書こう」と言われて「元気になってください、会いたいです」などとは死んでも書けない。さりげなーく無視して書かなかったんですが。(むしろコッチも「ケッ」とか書きそうな勢い)

でも、彼についても同窓生の一人が、「優しくて繊細だからねー、色々大変なんだよ」みたいなことを言ってました。そうか、奴は繊細だったのか。
確かに流されがちでストレス溜めそうなタイプではありました。優しさとは別だ、あれは多分。


こうやって見ると、私の場合、いじめた側にも色々あったわけです。
それが加害者本人の言い訳にはならないし、そんな理由で私は絶対納得して許したりはしませんが。
被害を受けた側として言うならば、

テメエの事情なんか 知 っ た こ と か 。

です。
どんな事情があれ、それを他人に「傷を負わせる」という形で押し付けた時点でその人間の責任はそこに生じる。それは絶対に自分自身で背負え。
赤の他人の私に、傷つけられた上でお前の状況を加味するような義務も、責任も、余裕もない。他人なんだよ。私は私が一番大切なの。と、そういう感じ。
自分と良好な関係を築く意志を放棄した相手に対して、自分がそこまで背負う必要はない。そう思います。

どんなに家庭環境が悪かろうが、今まで辛い思いをしていようが、今地獄の苦しみを味わっていようが、関係ない。
自分が傷つけられた時点で、傷つけられた人間はそれに対して怒る権利があるし、辛くて仕方がないのに我慢する必要なんてないと思います。
「理解しあう」だの「相手の事情も考える」だの「自分を省みる」だのは、その暴力が収まって、自分が回復して、余裕が出て視野が広がったその「後」。
被害に遭っている人間は「被害に遭っている」という事実とだけまず向き合って、それを何とかするのを最優先していいんです。
周りもそういう風に動いて欲しいと思う。
どんな事情が周囲に吹き荒れていようと、「今、自分が『痛い』」事実を自分の真正面に持ってきて、それを何とかするのが一番だと思います。
その時、自分もまた別の誰かを傷つける事で誤魔化したりしたらアウトでしょうけれど。
それ以外なら避難だろうが反抗だろうが救援要請だろうが、自分が救われるための行為に後ろめたさなんて必要ないと思います。

言い方きついから、もしホントにいじめられてる人が見たら辛いかもしれないけど(^^; 被害者側を責めてるわけじゃないですよ。


そして、周囲の人々。その問題を処理する立場の大人、かな?
まず最優先は被害者。それは当然。
でも、加害者責めて終わりは勘弁してください。
私は自分の味わったワンケースしか知りませんが、こういうケースも在るわけです。
被害者に対して「いじめられた側にも……」などと言うのは言語道断ですが、(そこに本当に理由があったかないかに関わらず、被害に遭って一杯一杯の相手に言っていい言葉じゃありません)第三者としては、加害者側の事情も加味する必要があるでしょう。被害者側に十分配慮しながらね。
だって、こんな風にかくも複雑なわけですよ、現実は。
私の今回の話の場合、誰が一番の被害者で、誰が一番の加害者? 誰が一番悪い人間だったの? 私をいじめた主犯の彼とは言い切れないし、追従していた男子達も彼らだけで何かをやったわけじゃなく、彼らにも何がしかの鬱屈があった。
主犯の彼に冷たく当たったクラスメート達にも、勿論私にもそれなりに「コイツもう嫌」と思うだけのものがあったし。



と、まあ。まとまりませんがこんな感じの経験でした。
私的には、訴えを真摯に受け止め対応してくれ、気にかけてくれた担任の先生は高評価です。彼にとっては知らないけど。

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