乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 中』四ウ、五オ(浮気の蒲焼 中)稀書複製会 16

2019-10-31 | 山東京傳

 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 中』四ウ、五オ(浮気の蒲焼 中)稀書複製会 16

 
 四ウ

 ゑん二郎しばゐをミてとう/\男と
 いふものハぶたれるものとおもひ
 しきりニぶたれたくなりじまわり
 のきおひをひとりまへ三両ツヾにて
 四五人たもミ中の丁の人高い
 所にてぶたれるつもりで
 ちゃやの二かいハ藤兵衛を
 やとゐおきてめりやす
           を
 うたわせミだれたかミ
 をうきなにすかせる
 つもりにてさかやきへハ
 せいたいをぬり、あげや
 まちのぎんざしにて
 ざつとミつかミに
 ゆひ、たぶさを
 つかむとぢきにばら/″\と
 ほどけるよふにしてぶたれけるが
 ついぶちどころわるくかたいきニ
 なつてかミすき所でハなく
 きつけよはりよと
 さわぎて、よふ/\
 きがつきけり、此時
 よつぽどばかものだ
          と
 いふうきなすこし
 ばかりたちけり


   うぬがやうないゝおとこが
    ちらつくと女郎しゆが
     あたついてならぬゆへ
      おいらもちとやき
       もちのすじだと
        いふセリふハ
         こつちから
          ちうもんて
           いわせるの
            なり



     きりおとしから
      ばちがあたると
          いふばだ



        その
       かぎり
      こぶしが
       三分はゞ
          に
      ついている
      ちといたく
     てもよいから
     ずいぶん
       ミへの
         よい
       やうニ
       たのむ
         /\

 

 めりやす    (メリヤスの起源・歴史について https://slouch.jp/topics/column/7025/)
  メリヤスの伝来 =日本にニットがいつ頃、どのように入ってきたのか詳しい資料は残されていませんが、織田、豊臣の時代に渡来した西欧人が手編みの靴下を着用していたことは、当時の風俗画で想像が出来ます。
  江戸時代から明治時代の本所の街
          =江戸時代、世界最大の人口を誇る江戸の街。
           最大の繁華街である両国を抱える本所一帯(現在の墨田区南部)は、全国の大名屋敷が大小並ぶ。
           また多くの職種の人々が同じ地に家を構え、武家から商人まで多くの人が集まった職住一帯の町、江戸八百屋町と言われ、多くの様々な人々が住んでいました。

 せいたい =青黛  役者が月代(さかやき 本文出)を青くする顔料
       
       江戸時代。シャンプーは10日に1回、洗髪は半日がかりだったかもしれない。

 ミつかミ =みづかみ(水髪 水だけで撫で付けた髪)

 たぶさ =元結

 かたいきニなつて =肩息になって

 あたついて =あた+つく
    あた =〘副〙 (のちに「あだ」とも) 多く不快な気持や嫌悪の情を表わす語や句に冠して、その程度のはなはだしさをさらに強調する。
        好ましくない、いまいましい、などの意。あった。
       =悪い気持ちを強める。 あたいやらしい、あたぎたない、あた面倒、など
    或いは
    (女郎衆が)辺りをうろつく
 あたついてならぬゆへ =(女郎衆が)辺りをうろついてしょうがない(ならない)ので、


四オ
 ゑん二郎せけんの
 うわ さすると
 きく
 に
 金 
 持
 ゆへ
 ミな
 よく
 で
 する
 と
 いふ
 こと
 を
 きゝ
 きうニ
 かねもちが
 いやニなり
 どふぞ
 かんどうを
 うけたく
 おもひ
 両しんニ
 ねがひけれども
 ひとりむすこの 
 ことゆへけつして
 ならねどもよふ/\はゝのとりなしニて



   七十五にちか間の
    かんどうにて日ぎり
             が
      レ
     切 ると早/\うちへ
        ひきとるとの事也



  のぞミとある
   からぜひが
   ないはやく
   でゝ
     うせろ


 
     これハ
     わか
     旦那
     の
     おぼし
      めし
     しかる
     べう(ママ)
     ぞんじ
     ませぬ


   ねがいのとふり
   御かんどうとやあり
   がたや/\四百四ひやうの
   やまひ
    より  かねもち
        ほど
         つらい
         ものハ
         ないの
           さ
         かわい
          男ハ
          なぜ
          金持
          じや
           やら
   



 四百四ひやう =四百四病   (故事ことわざ辞典)
         仏教語で人間がかかる一切の病気のこと。
         人体は、地・水・火・風の四大から構成されていて、その調和が破れると、それぞれ百一の病気を生ずるとされる。
         恋の病は、その四百四病に入らないことから。
        =四百四病   (大辞泉)
         仏語。人間がかかる一切の病気。
         人間のからだは地・水・火・風の四大(しだい)が調和してできており、その調和が破れると、四大のそれぞれに百一病が起こり、合わせて四百四病と数えるもの。
     


 
                                                      

 (読み間違いはお許しください。)

 

   
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 上』(浮気の蒲焼 上)稀書複製会   1

 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 上』一オ(浮気の蒲焼 上)稀書複製会 2 

 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 上』一ウ(浮気の蒲焼 上)稀書複製会 3 

 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 上』二オ(浮気の蒲焼 上)稀書複製会 4   

 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 上』二ウ(浮気の蒲焼 上)稀書複製会 5

 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 上』三オ(浮気の蒲焼 上)稀書複製会 6
 
 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 上』三ウ(+4オ)(浮気の蒲焼 上)稀書複製会 7

 
  山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 上』四オ(浮気の蒲焼 上)稀書複製会 8
 
 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 上』四ウ(浮気の蒲焼 上)稀書複製会 9

 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 上』五オ(浮気の蒲焼 上)稀書複製会 10

 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 上』五ウ(浮気の蒲焼 上)稀書複製会 11

 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 中』一オ(浮気の蒲焼 中)稀書複製会 12

 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 中』一ウ、二オ(浮気の蒲焼 中)稀書複製会 13

 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 中』二ウ、三オ(浮気の蒲焼 中)稀書複製会 14

 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 中』三ウ、四オ(浮気の蒲焼 中)稀書複製会 15

 
 山東京傳作 ゑとむまれ『艶氣樺焼 中』四ウ、五オ(浮気の蒲焼 中)稀書複製会 16


 上  

 

  

  

  

  

  


 中

 

 

 

 

 

 




 印行三百部之内
 第三七號(第37号)

 會製複書稀(稀書複製会)          
 
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