乱鳥の書きなぐり

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映画『The Neon Demon ネオン・デーモン』 4,7★/5 アメリカ/フランス/デンマーク 2016年 ニコラス・ウィンディング・レフン 監督

2022-02-17 | 映画

雲南省にて

 

 

 

  映画『The Neon Demon ネオン・デーモン』 4,7★/5 アメリカ/フランス/デンマーク 2016年 ニコラス・ウィンディング・レフン 監督

 

 

 映画『The Neon Demon ネオン・デーモン』を見ました。

 美術的に美しく、抽象的な場面には現代音楽寄りのピンク・フロイドにニタミージックが流れる。

 色彩良し構図良しの、いかにも現代美術館に身を置いているようである。

 

 美しい、ただただ美しい。

 一見抽象的内容を匂わせながら、実は、現実的である。

 

 映画を見始めてすぐに、

「女性は怖いのよ、、、」 

「これがある意味現実に繰り広げられているのよ、、、」    

と、ため息まじりにいうと、横で家族は、

「わからないわ〜」

と一言で終わり。

 女優の美しさに見入っている様子であった。

 

「女性は怖いのよ、、、」 

の世界はファッション業界にお世界で、根強く繰り広げられる。

 嫉妬

 落胆

 逆襲

 

 嫉妬される側も、嫉妬する側を知っていて、三度目の大胆なメークは自分で施す。

 多少、メイクの女性にされるメイクに比べて、ぎこちないメーク。

 本人の

「みんな私に憧れているのよ。」

「みんな私に嫉妬しているのよ。」

と云った自分の美しさに対するおごりが、周りのモデルたちの嫉妬心と逆襲の気持ちを煽り立てる。

 美しい女性は自分でメーキャップしたあたりから運命は急激に下降線をたどり、モデルたちに殺される。

 

 何食わぬ顔をしたモデルの女たちは、美しいモデルを食べ尽くしていた。

 

 ある撮影の日、モデルの一人が気持ち悪さを訴え、撮影を中断する。

 気持ち悪い女は、

「体の中から出さなくては、、、」

と云って、嘔吐し、美しい女(モデル)の目玉を吐き出す。

 それでも気持ちが悪く、目玉を出した女(嫉妬していたモデル)は、腹を掻っ切る。。

 

 それを目の当たりにした別の女は、腹を切り死んだモデルの心配もせずに、愛おしそうに吐き出された美しいモデルの目玉を見つめ、ありがたそうに飲み込んだ。

 まるで、美しい女の目玉を飲み込むと、自分も美しくなれると信じているように、、、

 

 リアルである。

 女性の社会では、この映画は遠い世界だとは言い切れない現実的な世界を描きこんでいる。

 ここまで極端な事件性の高い話は日常おこらないであろうが、些細なことは女性ならば一つや二つは経験したことがあるであろう。

 内容は軽いながらも、やきもちで疎まれたり、理不尽な誹謗や中傷で悩む女性は多い。

 

 この映画のジャンルはホラーである。

 horrorとは、恐怖。

 映画や小説などの娯楽作品で観る者が恐怖感を味わって楽しむことを想定して制作されているということなので、女性の本質に触れ、巧みに描いた本作品もホラーと呼んで良いのかもしれない。

 

 この映画は、評価が二分されているようだ。

 好きな人は好き、嫌いな人は嫌い。

 

 しかしながら、女性を描く目。

 女性を取り巻く男性の描き方。

 美術的センス。それに合わせて音楽の素晴らしさ。

 女優の美しさ。

 上にも書いたが、現代美術館に身を置いているようで、私はこの映画は好きです。

 そう云った点で、秀作であると私は感じます。

 

 今回は少しだけですが、内容に触れてしまった部分があるかもしれません。

 今回も見たという簡単な記録だけで失礼致します。

 

 

 

 

 

ネオン・デーモン

原題
THE NEON DEMON
 
 
アメリカ/フランス/デンマーク
 
 
 
 
監督 ニコラス・ウィンディング・レフン
 
脚本 ニコラス・ウィンディング・レフンメアリー・ローズポリー・ステンハム
 
製作総指揮 クリストフ・ランデブラヒム・シウアクリストファー・ウッドロウマイケル・ベイシックスティーヴン・マーシャルミシェル・リトヴァクゲイリー・マイケル・ウォルターズジェフリー・ストットマニュエル・シーシュマシュー・リードヴィクター・ホーレイチェル・ディックソール・シグルヨンソン
 
音楽 クリフ・マルティネス
 
 
 
 
以下はyahooより引用

16歳の美しい少女ジェシー(エル・ファニング)は、ジョージアの片田舎からロサンゼルスに出てきたばかり。彼女はインターネットで知り合いになったカメラマンを目指しているディーン(カール・グルスマン)が撮影してくれた写真を手に、モデル事務所に足を運ぶ。そしてオーナーのロバータ(クリスティナ・ヘンドリックス)は、彼女の才能を見抜き、即座に契約する。

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