『市川海老蔵に、ございまする 2021』8回目
とりためておいた、『市川海老蔵に、ございまする 2021』を見た。
お子達お二人が、見ていて気持ちが良い。
又、若い頃とは全く違う市川家を背負った市川海老蔵の歌舞伎と子供の芸に対する継承への取り組みが、こちらに伝わってくる。
おそらく、市川海老蔵を支え、教え、又海老蔵のお子達お二人に前向きに芸を精進させる松竹と、市川家の周りの方々のご努力の賜物だと感じる。
海老蔵も自ら語られていた。
「二世だからという言葉を度々使われるが、私はあえてその道に反発し、その枠を出て遠回りをしてきた。云々 (要約)」
確かに彼は破天荒で、あらゆる云々をなさってきたが、市川家と云う歌舞伎の伝統を守り、子供に継承すべく、最近では並ならぬ努力をなさってこられた。
南座で、『寿三桝景清』を見た時は、台詞は少な目で、大きな動作と形の大胆さに目を見張った。
彼が礼儀正しくなり、台詞の言い回しも以前に比べて少し変えておられることに、希望を感じた。
見得と美しい大胆な大ぶりの形は、舞台の遠くからでも、市川海老蔵とわかる。
そこに台詞が加わって上達されつつあるので、彼の舞台は、歌舞伎十八番をやった時には大変面白みを感じるのではないかと感じた。
海老蔵は、このコロナ禍において、襲名できなくとも、海老蔵の名をもっと高めていけるのも一つの方法だとおっしゃっていた。
又、自分より、市川勘玄君の新之助襲名披露をさせてやりたいともおっしゃっていた。
市川ぼたんちゃんは、涙にしながら藤娘の練習に励んでおられた。
海老蔵のお子達二人に対する親子、そして師匠と弟子といった立場で責任を果たしておられ、自らも成長をなさっておられる、そんな姿に感動した。
歌舞伎が、みたい!!!!
コロナが落ち着け!と、切に願う。