乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

仮名手本胸之鏡 下 13 一丁表

2020-07-22 | 山東京傳

仮名手本胸之鏡 下 13 一丁表

早稲田大学所蔵

https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_02946/he13_02946_0054/he13_02946_0054.html

仮名手本胸之鏡 下

山東京伝 作

歌川豊国 画

早稲田大学デジタル図書

通油町(江戸)  [蔦屋重三郎]

寛政11 [1799]

黄表紙

仮名手本胸之鏡 下 13 一丁表

 

下 一丁表

これハうすから

でたまことにて

ちとこじつけなり

 

下 一丁表右に立つ臼をつく女

臼から 扇を持った男 まこと

 

由良助は手紙を読む、その手紙を、縁の下に隠れて、

盗み読む斧九太夫(おのくだゆう)の画が写る鏡の下

          かゞみ

      のべ鏡

 

うそからでたまことで

なすれバなハとげぬとハ

 むべなるかな、よの中にハ

      うそから

      でたうそ

      おほし

      まこと

      ある人ハ

       すけ

       なき

       もの

       なり

 

「わたしとちつとの

 うち、ざひしよにおらん

 でたとや、ばゞんつれて

 と、むぎつきかたも、

 すこしハおぼへて

   いやんす

 

 鏡の中の画
 由良助は手紙を読む、その手紙を、縁の下に隠れて、盗み読む斧九太夫(おのくだゆう)。
 
 
 大星力弥(おおぼしりきや)が、亡君・塩冶判官(えんやはんがん)の妻・顔世御前(かおよごぜん)からの手紙を持って来る。手紙を読む。
 と、そこへ塩冶判官の家老、家老・斧九太夫(おのくだゆう)が来る。九太夫は高師直と通じている。
 由良助に仇討ちの意思があるか確かめようとした。
 
 由良助が去り、師直の家来・鷺坂坂内(さぎさかばんない)がくる。
 由良助に仇討ちの意思なしとしる。
 九太夫は更に手紙が気になり、縁の下に隠れる。
 
 由良助は顔世御前の手紙を読む。
 縁の下では九太夫がそれを透かし読み、落ちた端切れを懐に隠す。
 
 二階には寺岡平右衛門の妹であり早野勘平(はやのかんぺい)の妻の、遊女おかるが。
 その手紙を覗き見していた。
 おかるが簪(かんざし)を落とし、覗かれていたことに気づいた由良助も気づき、手紙を閉じて
   はっつ!
   ↑
 此処、見せ場の一つ!^^!
 
 由良助、おかるを口封じに殺すしかないと決意。
 おかるに遊郭から請け出そうと申し出、金を払ってくるから待っているよう言って去るが、云々。
 
 あぁあ〜、
 芝居が見たい!!!

 

仮名手本胸之鏡 下 13 一丁表

 

下 一丁表

これは臼から

出た誠にて

ちとこじ付け也

 

下 一丁表右に立つ臼をつく女

臼から 扇を持った男 まこと

 

由良助は手紙を読む、その手紙を、縁の下に隠れて、

盗み読む斧九太夫(おのくだゆう)の画が写る鏡の下

          かゞみ

      のべ鏡

 

嘘から出た誠で

なすれば、名は遂げぬとは

 むべなる哉、世の中には

      嘘から

      出た嘘

      多し

      誠

      有る人は

       少

       なき

       物

       也

 

「私とちっとの

 内、在所に居(お)らん

 出たとや、婆ん連れて

 と、麦つき方も、

 少しは覚えて

   いやんす

 

 

これハうすから

でたまことにて

ちとこじつけなり

 臼から出た誠 → 嘘から出た誠

 

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仮名手本胸之鏡 中読了^^v  仮名手本胸之鏡五丁裏 12 六丁表

2020-07-22 | 山東京傳

仮名手本胸之鏡 中 12 五丁裏 六丁表

早稲田大学所蔵

https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_01505/

仮名手本胸之鏡 中

山東京伝 作

歌川豊国 画

早稲田大学デジタル図書

通油町(江戸)  [蔦屋重三郎]

寛政11 [1799]

黄表紙

仮名手本胸之鏡 中 12 五丁裏 六丁表

 

中 五丁裏上  

さけハ人をよハ

しむる

ものなれども

こゝろさだ

まりたる

人をよハしむる

こと、あたわず

いろハ人をま

よハしむるもの

なれども、一心の

ゞしき人をまよハ

しむる事あたハず

 

中 五丁裏右 本心の着物をきて立つ男の手から、

座る男二人に火売り投げられた球は

       

       

 

中 五丁裏下

「大ぼしハ、酒といろ

 とをもつて、かたきの

 めつぶしに うち

 かたきのまなこをくらます、

 

「大ぼしハ

 ちうぎのほん

 しんをばちやんと

 ふところへおさ

 めて、人にみす

 ること

   なし

 

鏡の中の画(大星は人中から酒を飲んで阿呆で怠惰を装い、周りの動きを探っている)の下

    人のかゞみ

 

中 五丁裏下

ばんない

「いやはや、とんときち

 がいのようで、ござるはへと

 いふが、すなわち、めつぶしを

 うたれたるゆへなり、

 

 

鏡の中の画

大星は人中から酒を飲んで阿呆で怠惰を装い、周りの動きを探っている。

 

仮名手本胸之鏡 中 12 五丁裏 六丁表

 

中 五丁裏上  

酒は人を酔わ

しむる

物なれども

心定

まりたる

人を酔わしむる

事、与わず

色は人を迷わしむるもの

なれども、一心の

正しき人を迷わ

しむるしむる事あたはず

 

中 五丁裏右 本心の着物をきて立つ男の手から、

座る男二人に火売り投げられた球は

       

       

 

中 五丁裏下

「大星は、酒と色

 とをもつて、仇の

 めつぶしに 打ち

 仇のまなこをくらます、

 

「大星は

 忠義の本

 心をば、ちやんと

 懐へ納

 めて、人に見す

 る事

   無し、

 

鏡の中の画(大星は人中から酒を飲んで阿呆で怠惰を装い、周りの動きを探っている)の下

    人のかゞみ

 

中 五丁裏下

伴内

「いやはや、とんと気狂い(きち

 がい)の様で ござるはへ,と

 言うが、すなわち、めつぶしを

 打れたるゆへなり、

 

 

 

 

 

仮名手本胸之鏡 中読了^^v

 

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