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石原・東京都政ー3つの子どもの病院を廃止して、1つに統合する計画をすすめるー

2009-05-19 11:11:47 | 国内政治
ゆうPRESS
子どもの“居場所”守りたい

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 東京都は、3つの子どもの病院を廃止して、1つに統合する計画をすすめています。廃止されようとしている都立梅ケ丘病院は、日本で最大の小児精神専門病院です。労働組合(都庁職病院支部梅ケ丘分会)に入り、存続と小児精神医療の充実を訴えてがんばっている若い看護師らに思いを聞きました。(文中は一部仮名)(染矢ゆう子)

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廃止の危機
日本最大の小児精神医療専門 都立梅ケ丘病院
新米ナースら走る
落ち着ける環境が 何より必要だから
 梅ケ丘病院では看護師は、白衣ではなくジャージを着ます。理由は「子どもたちが白衣に緊張することなく遊べるから」。入院中も家庭に近い環境で生活できるようにし、遊び相手は看護師の大きな仕事です。

 「同じ年の子どもたちとけんかもしながら、どうしてけんかになるのか、関係をどう修復するのか、何度も話し合って地域に帰れるようにしていきます」と健司さんは説明します。

 病院には子どものために必要なグラウンドや学校もあります。

自然なくなる
 着任1カ月目の恭子さんは「子どもたちが新しい環境で落ち着けるのか」と心配します。移転先の都立府中病院(府中市)は、今も年間1万台の救急車が来る日本一、忙しい病院です。

 「『自分っていらない存在?』と子どもたちは何度も聞きます。安心できる答えを返すことで救われるんです。『けんかして嫌われちゃった』とすぐに不安になり、幻聴や幻覚、妄想にもとらわれています。落ち着ける環境が何よりも必要なのに」と恭子さんは訴えます。

 入院中の子どもたちの楽しみは1日2回、外に出て散歩や園芸をすることです。移転すれば自然もなくなります。

 九州出身の可奈さんは学生時代、発達障害をもつ小学生の家庭教師をしていました。

 パニックになる子どもを、病気とわかりながら周りを気にしてすごいけんまくで怒ったり、責めてしまう母親。夫婦の衝突も目のあたりにしてきました。

 可奈さんは「心の障害をもつ子どもは家族ぐるみで生きにくさを抱えています。子どもの可能性を少しでも広げたいし、梅ケ丘で学んだことを地元にもって帰りたい」と話します。梅ケ丘病院は不足している専門医をはじめ、スタッフ育成の場でもあるのです。

存続求め署名
 30代の香さんは重度の発達障害の病棟担当です。以前は水族館でイルカのトレーナーをしていました。子どもたちにイルカを使ったセラピー(心理療法)をすることが夢です。

 香さんは労働組合の仲間たちと、月2回、地元の駅前に立ち、存続を求める署名を訴えてきました。

 市民から「統合して大きな医療センターになればもっといい医療ができるのではないか」という声を聞くこともあるといいます。

 「子どもたちが新しい環境にチャレンジすることがどれほど大変なのか、なかなか伝わっていない」と香さん。多くの市民にわかってほしいと、宣伝に参加し続けています。

 「病院には日本中から外に出ることすらできない重度の子どもも集まります。日本は小児精神の分野はまだまだ遅れています。家族も病気を受け入れられず、いい療育を受けられないままどうしようもなく入院してくる子どもも多い。子どもたちのために、梅ケ丘病院を残し、小児精神医療を充実させたい」

都が病院つぶし!?
 東京都はこれまで産科やNICU(新生児集中治療室)のある5つの病院を廃止。梅ケ丘、清瀬小児、八王子小児の3つの病院を廃止する条例が3月27日の都議会で、自民党、公明党の賛成多数で可決されました。しかし、親や病院職員、地域住民らによる存続運動は続いています。日本共産党は3病院の廃止に一貫して反対しています。

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 都立梅ケ丘病院 東京都世田谷区にある児童虐待による情緒障害や、自閉症をはじめとした発達障害、統合失調症などの治療を行っている病院。年間4万人が通院しています。北海道から飛行機で通院する家族もいます。

都議選リポート
小児病院存廃 焦点に
共産党の存続条例に共感
廃止の自公、弁明に躍起

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 東京都議会議員選挙(七月三日告示・十二日投票)に向け論戦が白熱するなか、都立小児病院廃止への都民の批判が強く、廃止を推進した自民、公明が弁明に追われています。(本田祐典)

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 「子どものために(病院は)今のままで」「ダウン症の三男がかかっている。なんとかしてほしい」「(統合先の)府中に行くまでに助かる命も助からなくなる」

接点のない人も
 八王子市の日本共産党地区委員会が三月末に実施した都政アンケートに寄せられた小児病院存続の願いです。回答は約千八百通。記名があった六百通のうち半数がこれまで日本共産党と接点がなかった人でした。

 自民党支持という女性は「共産党を精神的に拒絶してきたが、八王子小児病院の廃止には賛成できません。清水ひで子様をかげながら応援させていただきます」との手紙を寄せてきました。

 都立小児病院の廃止は、八王子、清瀬、世田谷にある三病院をすべてなくし、府中市につくる小児総合医療センターに統合するというもの。統合の結果、多摩地域のNICU(新生児集中治療室)の配置に大穴が開くことになります。

 今年三月に廃止条例は可決しましたが、実施時期は決まっていません。都議会厚生委員会での採決は七対六の小差でした。

 八王子で反対をつらぬいてきたのは日本共産党の清水ひで子都議だけ。「廃止条例は強行されたが、子どもの命を守るには八王子小児病院がどうしても必要。都議選後の都議会で存続条例を提案します」と連日、朝七時から駅頭で訴えます。

 病院存続の運動に取り組む女性(62)は「清水さんは、ずっと市民とともに廃止反対を訴えた。その奮闘が都議会を動かしてきた」と語ります。

民主は請願反対
 自民党都議はホームページで「決まっていた事」「当時の議員であったら皆さんと同じように移転については反対をした」と責任逃れ。公明党は街頭に出て、宣伝やビラで「ドクターヘリが飛ぶから移転しても大丈夫」と火消しに躍起です。

 民主党は廃止条例に反対しながら、病院存続を求める都民の請願に反対。同市選出の都議は「個人的には病院廃止に反対」と、支持をつなぎとめようとしています。もう一人の民主党新人は元自民党市議で、小児病院問題への態度を明らかにしていません。

 「小児病院問題に熱心なのは共産党と公明党だ」と思い込んでいた市内の商店主の女性(75)は自民・公明両党が廃止条例を強行したとビラを読んで知りました。「創価学会員や公明党市議が訪問してきて『病院問題で頑張っています』と繰り返していたのは何だったのか」と驚き、「次は共産党に」と期待を寄せます。

 「もうあきらめていた」という美容師の男性(28)はJR八王子駅前で党後援会のハンドマイク宣伝を聞いて、都議選後の都議会で廃止反対を多数派にして病院復活の条例をつくろうという訴えに共感。「政治は身近じゃなかったけど、今度の都議選は投票に行く」と話しています。

 党支部や後援会は十六日、八王子駅北口商店街で大宣伝。「五歳の長男がかかっている。ほかのお母さんも救急が遠くなれば困る」(四十歳の女性)、「生まれて七カ月のうちの子のためにもなくさないで」(二十代の女性)と期待の声が寄せられました。

(出所:日本共産党HP 2009年5月18日(月)「しんぶん赤旗」)
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