宇野ルーツだより

ご先祖のルーツを探す旅

江戸時代にも「韓流ブーム」?

2010-02-01 22:54:15 | 日記
  でしたが、とても寒く日中の最高気温はマイナス4℃だった
 ようです。昨日解けた雪が一気に凍ってツルツル路面です。転倒事故
 での救急車の出動が増えました。関東地方でも積雪とか・・・皆さま、
 暖かくしてお過ごしください。

 ETV特集「日本と朝鮮半島2000年」が放送されました。全10回が放送され
 昨夜、その最終回でした。日本列島と朝鮮半島の交流を古代から近代まで
 最新の研究成果をまじえてのリポート、印象的でした。日本と韓国の研究者が
 毎回登場し、それぞれの見方・立場が垣間見えたのも参考になりました。

 日本独自の形式とされてきた前方後円墳の起源にせまる報告、仏教伝来をめぐる
 最新の研究など、いろいろ興味深い内容でしたが、中でも朝鮮通信使の様子を
 紹介した9回目は面白いものでした。

 朝鮮通信使は、江戸幕府の将軍が代がわりするたびにやってきました。朝鮮半島
 から対馬をへて瀬戸内海沿岸を通って江戸まで約6か月の道中でした。鎖国中の
 日本、異国の人々の服装・音楽・詩文などは、行く先々で沿道の人々の注目を
 浴びたようです。「通信使グッズ」まで登場したといいます。これは、まさに
 江戸時代の「韓流ブーム」でした。通信使の中の文人たちは、今の「ヨンさま」
 以上の人気だったのかもしれませんね。

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 日本と朝鮮半島の2000年の交流の歴史の中では、この通信使を介した交流は
 善隣友好の証のひとつだと思いますが、その前後に負の関係があったことも事実
 です。秀吉による2度の朝鮮出兵、江華島事件から日清・日露戦争をへて韓国
 併合へと進みました。

 このETV特集では、こうした負の側面について韓国の研究者の見方も紹介して
 いることが特徴でした。さらに熊本や札幌と関係の深い人物がいたこともあって
 新たな「発見」となりました。特集ではふれられなかったことも含めると以下の
 ような点です。

   1.秀吉出兵の際、加藤清正が朝鮮人を捕虜として熊本に連れ帰り
     のちに本妙寺の住職としたこと。

   2.福沢諭吉を師と仰いだ朝鮮の開化派の金玉均が日本に亡命した際、
     札幌などに滞在していたこと。

   3.日清戦争時、朝鮮王妃殺害に熊本国権党の「壮士」たちが深く
     かかわっていたこと。

 これらは知る人ぞ知るなのかもしれませんが、私にはちょっとした驚きでした。
 熊本国権党は、済々黌を設立した佐々友房の影響下にありました。王妃殺害に
 かかわったとされた21名の熊本県人の中には、済々黌出身者の名前も見えます。
 収監された48名のおよそ半数が熊本県人でした。なぜ多くの熊本県人が・・・
 日清貿易研究所に携わった宗方小太郎氏の日記もふくめて、もう少し調べて
 みたいと思っています。

  しかし、2000年という長い交流の歴史の中で、このような不幸な関係の期間は
 全体から見ればわずかなように思います。日本で人気を集めている韓流スターは
 朝鮮通信使の再来のようにも思えます。江戸の「韓流ブーム」は200年あまり続き
 ましたが、現在そして未来はどうでしょうか。


  近くの住宅地の雪景色です。だいぶ積もっています。今週末から
   雪まつりが始まりますが、雪不足の心配はないようです。