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YNWC的な多摩暮らし

北多摩で始めた新生活のあれこれをについて書いています。ynwcは横浜ネイチャーウォッチングクラブの略

真夏のポインセチア

2021-08-08 11:25:00 | 植物




台風10号の影響で昨夜からずっと雨が降り続いています。午後にはあがるらしいので、オリンピックの閉会式はなんとかなるのかな?
9号も九州に接近中ということで、今後も全国各地の様子が気になるところ。皆様どうぞお気をつけて…。



我が家の庭も雨に洗われ、薄暗いまま日曜日も正午に近づいています。

こんな日はまったりしちゃいますね。

そんなまったり気分を吹き飛ばす情熱的な花をお届けします。



真夏の炎天下、真っ赤に色づくショウジョウソウ。

同じ仲間のショウジョウボク(ポインセチア)が冬に色づくのに対して、サマーポインセチアなんて呼ばれているようです。




赤い部分をよく見ると、花びらではなく、葉の一部であることが分かります。面白いですよね。

この葉は、普通の葉ではなく、花の集合体を包み込んで守る「苞(苞葉)」。

ポインセチアの花は真ん中にいくつも集まっているこちら



一つ一つの花は、何とも不思議な構造をしています。トウダイグサ科独特の杯状花序。

この部分が一つの花となります。



花びらはなく、あるのは雄花と雌花、そして腺体と呼ばれる付属品。

上の写真で唇みたいな形をしたものが腺体。中に蜜を溜め、虫を呼ぶ役割を果たしています。通常は雌蕊に蜜があるのですが、そうではなく別の器官を作ってしまったっていうこと。植物にはときどき見られる何かに特化した器官を総じて「付属品」て呼ぶんですね。

自ら動くことのできない植物が、上手に交配するための知恵と言えるのかな?



ぷっくりとした子房をもつ、雌花が飛び出すようについています。

こちらの花は、自家受粉を避けるため、雌花が先に熟す「雌性先熟(しせいせんじゅく)」という戦略をとっています。

※まだ雄花が出ていない花

自家受粉は、遺伝子が混じらないため、いわば「クローン」に近い子孫が残っていきます。そのため、植物は虫や風や水など、いろいろなものに花粉を媒介してもらうわけですが、自分自身でも自家受粉を避ける工夫をしているものも多いです。

「雌性先熟」のほか、「雄性先熟(ゆうせいせんじゅく)」、雌雄異花、雌雄異株など…


※雌花が受粉した頃を狙って出てくる雄花

雌性先熟の場合は、万が一雌花が受粉できなかった時に、自家受粉できる可能性がありますから、この戦略は「保険付き」と言えるのかも…。



サマーポインセチアは、繁殖力が強いそうなので、貰ってきたいところですが、じつは、この花、お墓の横に咲いているんですよ。

ほら、なんとなく、ね…(^^;;

別の場所で見かけたら、種を拾ってきたいです。


【今朝のおうちごはん】

・鯖とナスの和風パスタ
・キュウリの浅漬け
・マクワウリ
・コーヒー


今日もいい日になりますように!


半夏生〜カラスビシャクの話〜

2021-07-02 11:35:00 | 植物



七十二候、本日より夏至末候

半夏生という植物が生える頃らしいのですが、この半夏生という植物がちょっとややこしい

現在、ハンゲショウと呼ばれる植物がこちら↓



穂状に垂れ下がっているのが花の集まり。花が咲く頃になると虫を呼ぶため、葉の一部が白く変化し花びらのようになります。

そして、七十二候でいう半夏生はこちら↓




カラスビシャクという植物。

ただ、この植物夏期は5〜8月とかなら長いんですよね。





実際上の2枚の写真は、北多摩の公園散歩で4月下旬に見つけたもの。

なんだか季節を示すには不適当に思えるんですけどね(^^;)

ただ、七十二候が農事暦と考えると、畑の雑草であるカラスビシャクは身近な植物だったのかも…


ちなみにこのカラスビシャク、なんと「へそくり」の語源と言われています。

繁殖のため、むかごと球茎を作るのですが、球茎は薬になるとのこと。その形から「へそのある栗」、それを縮めて「へそくり」と呼び、雑草抜きの際に集めると、ちょっとした小遣い稼ぎになんたんだとか…。

ネットで検索してみたのですが、確かにヘソはあるけれど、栗というよりゴツゴツした石のような形でした。ムカゴの方が栗の形。

へそくりの語源という話、どこまで本当かなぁ???



今日は本格的な雨降りの北多摩。
この季節の雨は「ハンゲ雨」と呼ばれ、大雨になることが多いんだとか。ハンゲという妖怪が徘徊するので家でおとなしくしなくてはいけないそうです。

昔の人にとっては、田植えなどの農作業で疲れた体をいう休める必要があったんだろうなぁ。

わたしは農作業もしていないのに、今日は朝から、だらだらしちゃってます。昨日、心を入れ替えるって決めたのになぁ…(^^;)

今日は次のステップのための休養日ってことにします。



【今朝のおうちごはん】

・フレンチトースト
・グリーンサラダ
・ソーセージ
・夏野菜スープ
・フルーツヨーグルト


今日もいい日になりますように!






レースの花にクロウリハムシ〜キカラスウリ〜

2021-06-17 07:25:00 | 植物



このところ行けていなかった、ご近所の無人販売所巡り。
久しぶりに出かけてみると、道の途中にキカラスウリの白い花。

カラスウリに比べると少し骨太感がありますが、昼まで咲き続けてくれるのがありがたい。
※カラスウリの花はこちら↓

隣の花ではかわいらしいハムシがお食事中。


クロウリハムシと申します。
鮮やかな色とちょこんとした目がとてもかわいいのですが、ウリ全般を食い荒らしてしまう厄介者。

クロウリハムシと検索をかけると「害虫」とか「駆除」とか、そういう言葉が並んでいます(^^;)

まあ、自分も庭に来たナメクジやらヨトウムシやらとは、夜な夜な戦いますし…。こちらの都合で、益虫とか害虫とか決めるのは、身勝手というものなのでしょうが、これも自然界の掟。…なのかな?

さて、この日のお買い上げ


袋の中には玉ねぎとインゲン豆♪
スーパーで買うより安いし美味しい!


またまた初めて飾る花
グラジオラスにヤマボウシ!!

残念ながらアナベルは水揚げに失敗し、翌日帰宅すると萎れてました(T . T)

とりあえず吊るす



アジサイ系のドライは、ある程度乾いたものでないと驚くほど縮んでしまうんですよね。

どうなるかなぁ???




話を戻してキカラスウリ。

この根はかなり大きな塊根になるそうで、昔から薬や飢饉の時の食糧として重宝されてきたとのこと。
塊根を粉にしたものは「天花粉」や「おしろい」として使われてきたようです。

未成熟な実はお漬物にもなるとか、ならないとか…。ウリ科ですからならないこともないのかな?

散歩の途中にチェックするものが増えました(笑)

北多摩生活は今日も潤っています♪






【今朝のおうちごはん】

きのことパンの耳を入れたリメイクスープ(昨日の残り物)
・豆乳ヨーグルトのイチゴジャム添え
・コーヒー
今日もいい日になりますように!













穀雨の頃の公園歩き〜キンラン〜

2021-04-26 21:04:00 | 植物
昨日より七十二候は穀雨次候「霜止出苗」となりました。


林床で、すらりと伸びて花を咲かせていたキンラン。この季節に美しい和蘭の一種。

あたりを見回すと、ほかにもいくつか花をつけていました。





野生のランはゴージャスというよりは慎ましく清楚。

よく見ると、ちゃんとランらしい姿をしてます。



まだ開ききっていないので、また見にいってみようと思います。
近いって素敵♪





昔はありふれた植物だったのですが、現在は乱獲などによって数が激減してしまったようでなかなかお会いできません。

北多摩、武蔵野の森にはまだあちらこちらで姿が見られるようです。
野のものは野で楽しむ。
ここに残っていてくれてありがとう(*^_^*)

地元横浜でも今年も咲いているのかな?
横浜のキンランはこちら



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季節の話題がギュッと詰まったホームページはこちら→横浜歳時記七十二候

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たんぽぽふわふわ

2021-04-24 08:47:00 | 植物



晴れた日はタンポポの綿毛が美しい季節。昨日の公園で見かけた「間もなく開くよ〜」という意気込みすら感じる綿毛の赤ちゃん。

この綿毛は萼が変化したものといわれています。


タンポポの花は集合花。1枚の花びらに見える部分が一つの花。

花びら1枚と雌蕊1本、そこに付随する5本の雄蕊からできている花は、その形から舌状花と呼ばれます。



花の時期からすでに、根本には綿毛に変形した萼が密生しています。その下にあるのが種子。




花の咲きはじめは、花茎は短いことが多いですが、綿毛が開く時には風に運ばれやすいようそれが伸びます。

全開の綿毛。
綿毛が開くのは決まって晴れた日。これも種子を遠くへ飛ばすための工夫。

種の存続にかける生物の戦略には驚かされます。



ちなみにタンポポといっても様々な種類があります。

上の写真は在来種のタンポポ。集合花を包む総苞(花の下の緑の部分)が閉じているのが特徴。

北多摩にあったことから考えるとおそらくカントウタンポポかトウカイタンポポか…。そのあたりの識別は専門家にお任せします^^;





こちらは、タンポポに見えてタンポポにあらず!!

名前はブタナ。


タンポポに似て花茎がやたら長い花が咲いていたらおそらくはこれ。




可愛い綿毛をおうちで楽しみたいなぁという方はこちらの記事をどうぞ。


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