うな風呂

やる気のない非モテの備忘録

女神異聞録 デビルサバイバー  80点∈(゜◎゜)∋

2009年02月11日 | ゲーム日記
女神異聞録 デビルサバイバー

アトラス





ニンテンドーDSのSRPG。
女神転生シリーズの番外編みたいな作品。

突如として自衛隊により封鎖された東京。その内部では悪魔が発生していた。
混乱の中、悪魔召喚プログラムを手に入れた主人公たちは、破滅への七日間を戦い抜くことになるのだが……

絵柄のラノベっぽさに反して、現代東京での悪魔騒動とサバイバル、という、真・女神転生1に(もっというなら元ネタのデビルマンに)回帰したような設定で、これが案外ちゃんと女神転生していた。

いまどきSRPGて……どうせまた『タクティクスオウガ』っぽいんでしょ?
と見た目だけで判断していたが、さにあらず、プレイ感覚はまったく新しいものだった。ぶっちゃけマンネリ激しいSRPGにおいて、プレイ感覚が新しいというだけで高評価。
基本的に好きだったんだけど、マンネリすぎて飽きてたんだよね、SRPG。
99%がFEかTOまんまだし。

今作のシステムは、まず人間1、悪魔2の三体で1ユニットを作り、それによってチーム戦を行うというもの。そして戦闘自体は通常のコマンドバトルによって行われる。
これだけならなんてことないのだが、戦闘は1ターンのみ、しかし戦闘中に有利な行動をとったキャラのみに2ターン目が与えられるというエクストラターンシステムが熱い。
敵味方ともに攻撃力高めになっているため、エクストラターンによってあっさり殺したり殺されたりできる、まさに死活問題になっている。
要するに、バランスがいいのだ。

というか、今作の面白さは、実にこのバランスの良さ、インターフェイスの快適さがほとんどだ。
当然ロード時間などなく、会話もテンポよく、ストーリーもサクサク進み、戦闘演出もサクサク、一マップ15分程度のため気軽にプレイできるし、レベルも適度によくあがる。
悪魔会話がない代わりにデビルオークションによって簡単に仲魔を入手でき、合体も検索できるため簡単。スキル継承も思いのまま。
それでいてスキル枠の制限が見事なため、思い通りにつくれても頭を悩ませるという絶妙なバランス。
あらゆる面がサクサクでテンポがよく、プレイを阻害するものがないため、SRPGらしからぬ異様な没頭感を生んでいる。

そして敵がまた強い。
各面に毎回のように罠があり、こちらを殺す気満々なのがたまらない。
にも関わらず、なんだかんだでけっこう生き残れたりするバランスも見事。
あと一発くらえばゲームオーバー、という状況でボスを倒したことが何回あったことか。
見事なゲームバランスの取り方には拍手を送りたい。
さらにやられても一面あたりが短いので、悔しいながらも、あまり気落ちせずに再挑戦する気になれるのがまた嬉しい。

んじゃ、やたらと難しい、初心者お断りゲーなのかというと、そんなこともない。
いくらでも経験値稼ぎは出来るので、レベルアップしまくればいつかはクリアできるようになっている。
この難易度調整の秘密は、実際は経験値のレベル差補正(自分のレベルが高いと取得経験値が減る)と、ステータスのレベル補正によるところが大きい。
ステータスは同じでも、あらゆるダメージにレベルによる係数がかかっているため、単純にレベルが高くなればなるほど攻撃力があがり、ダメージ減るというシステムで、つまりレベル上げればバカでもクリアできるし、低ければ単純にきつい。
この計算式に、うまくいけば相手を封殺できるエクストラターンシステムが相まって、あまりにも絶妙なバランス調整が施されているわけだ。

新しい戦闘システムの搭載と、ゲームバランスの調整。
これを同時にこなすのは、非常に難しいことなのだが、今作は見事にそれを成し遂げてみせた。
プレイ感覚を大事にするアトラスのつくりこみにはほとほと頭が下がる。

ストーリーは意外と本格派だが、キャラクターはある意味期待通りのラノベ風で、単純にペルソナシリーズに近い。
一人だけ激しい厨二病にかかったままのナオヤさんが特にたまらない。クククとか笑うな。奇妙な柄の着物羽織るな。お前は型月厨か。
パーティーメンバーがやたらと馴れ合っているのはRPGのお約束として、毎晩キャラ同士でメールを交わしているのがけっこう面白い。メールだとキャラ違うじゃん、的なところも表現されていて。
プレイヤーの行動によって生死が変わるキャラがけっこういるのも、実にゲーム的で良い。
さらに話の大筋も仲間との関係によってルート分岐するため、返答には気をつかうし、一方で周回プレイも面白くしてくれている。

初回プレイではラスボスに「無理無理」とか思いながらなんだかんだで倒したし、二週目では隠しボスに「絶対無理!」と思いながらなんだかんだで倒したし、この「無理!→あ、できた」の流れ、久々に味わった気がするなー。


システムがそれなりに新しく、操作していてストレスを感じることがほとんどなく、ゲームバランスの調整が神がかっているという、それだけのゲームではあるのだが、それだけのことがこんなにも素晴らしいとは。
SRPG好きもメガテンシリーズ好きもマストプレイの秀作。
こういう丁寧な作り、みんなもっと真似るべきだと思うね。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なるほどー ()
2009-02-22 06:09:18
こんにちわ。うなさんならそのうちデビルサバイバーーのコメントしてくれるなと待ってました。
うーん、毎回思うんですがゲームをクリアーするだけでなく批評が楽しめるから凄いですよね。賛否はともかく分析する視点が面白い。ズバッと言い切るのも爽快。
僕もこのゲーム面白い(初めて女神系プレイしました)と思ったんですが、その理由は何だろうと…う~ん、そういう事なんですね。 でも二週目で隠しボスいたんですかぁ!?一周目でお腹一杯で即売ってしまいました…。
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Unknown (うな)
2009-02-23 02:01:41
どうもどうも
でも隠しボスと戦わない奴はダメだ!
普通の隠しボスはともかく、閣下と戦わない奴なんてダメダメだぁ!
クリアレベルのパーティーを一撃で全滅させてくれる閣下と戦わないなんてダメダメだァァァァァ!
そういうわけで、とりあえず別の女神転生をやってルシファー閣下と戦ってきてください。話はそれからだ!
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