うな風呂

やる気のない非モテの備忘録

カタチ新発見! 立体ピクロス2  75点

2015年10月20日 | ゲーム日記
2015/10/01
発売:任天堂


立体ピクロスというのはイラストロジックとも呼ばれる、よく本屋とかで売っているパズル本のそれに、縦横に加えて奥行きを取り入れパズルゲーム。
この新機軸により「それゲーム機でやる必要なくね?」といわれることもなく、さらに彫刻のように正解の形を彫りだすような演出と操作感によってゲームならではの楽しみを創り出すことに成功していたのが前作。
それを画質向上、問題総入れ替え、のみならず、「二色の色を塗り分ける」という新しい要素の導入によって、より高度に進化させたのが今作。

単純に嬉しいのは画質の向上。
前作はDSだったのでかなりジャギジャギだったのが、今回はかなり丸みと暖かさを感じることができるグラフィックになっていて、正解を彫りだす快感がひとしお。まさにカタチ新発見といった感じ。
問題数も350以上と十分すぎるボリュームで、簡単なのから難しいのまで幅広くそろっている。
二色を塗り分けるという新要素もシンプルながらパズルを適度に複雑化させて面白くしている。
それでいて0のマスを最初に自動で消してくれるボタンや困ったときのヒントボタンがあることにより、プレイ時間が無駄に長大化することはなく、一部の難問以外は5~20分程度におさまっているため、あと一問、あと一問、と次から次へとプレイしたくなってしまう中毒性は前作と同様。ある程度の解き方をわかってしまえば、目を皿にしてそれに合致する場所をみつけていくだけなので、ただの作業といってしまえばそれまでなんだけど、ゲームって極論すると、作業をどれだけ楽しくやらせるかというシステムだからね。そういった点で、今作はかなり優秀なゲーム。
パズルのルール自体に新要素を加えるという冒険をしながら、ここまでまとめあげたのはお見事というほかない。

しかし欠点もいくつか。
まず要素の追加にともなう操作ボタンの増加。
二色を塗り分けるという操作が必要なので、使用するボタン数が前作の約二倍。5つ使うので十字キー+Lを使うようになってしまっている。
ただ増えただけなら良いのだけれど、シンプルゆえに直感的だった前作の操作感覚がなくなってしまっている。塗る前に(えーと青だからこっちのボタンで……)という思考が入ってしまうわけだ。しかも油断するとすぐ塗り間違える。デフォルトのボタン配置がまたよくないから本当に間違える。これはコンフィグで赤と青をそれぞれ対極位置のボタンに配することである程度は改善できた。
さらに標的の小ささから、タッチミスが連発。パズルの大きさが最大になると、1マスの大きさがかなり小さくなるため、慎重に押さないとすぐミスになる。画面の拡大機能があれば済む話なのになぜか存在しない。(ただ、自分の本体は初期タイプのカラーバリエーションなので、NEWやLLだと感覚がずいぶんとちがうのかもしれないなあ、と思う。でも売り場からいなくなってしまった初期型のこと、たまにでいいから思い出してください……)
上記二点のせいで、ロジックで間違っていないのにミスするという、パズルゲームとしては嬉しくない状況が多発しまくる。

さらにこれは今作が悪いとも一概にいえないのだが、片手で持ちながらボタンを操作し、もう片手でタッチペンを操るという前作から引き継いだこのプレイスタイル。これが辛い。なにが辛いって、前作が出たDSに比べて3DSが重い。持ち運ぶときに気になる重さではないんだが、片手で持ち続けるとなるとけっこう辛い。
メーカー側もそれに気づいているのか(あるいは単にそのスタイルが廃れただけなのかもしれないが)、DSのときにはこのスタイルでのプレイを推奨するゲームがけっこうあったのに、3DSになってからとんと見なくなった。タッチペンを多用するゲームはたいてい置いてプレイできるようにボタン操作がいらなくなってる。
そんな感じで物理的に片手をじわじわと傷めつけてくるスタイルなので、せっかくの中毒性が体力的な問題で途切れることになっている。まあぶっ続けでプレイするなっていう粋なはからいなのかな!?

そんなわけでゲーム部分自体は確実に面白くなっているし文句なしの出来栄えだけど、それを快適にさせるという環境づくりにおいてかなり疑問を感じるゲームになってしまってたかなあ。
それでも定価も安いしおすすめできる出来ではあるんだけどね。
ただ、こういうゲームはいまはみんなスマホでやってるんじゃないかなって気が、やっぱりするね。



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