<佐渡とトキ(朱鷺)>
佐渡では古くからトキの保護に心を砕いてきたが、乱獲やトキ棲息
の環境悪化などによって絶滅が危惧されるに及び、記録によれば
昭和2年に、当時の佐渡支庁が懸賞金をかけてトキの発見を呼び
かけた、とある。
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<昭和43年に最後の野生のトキを捕獲、「キン」と命名>
昭和27年にトキは「特別天然記念物」に指定されたが、佐渡では
明治時代から昭和にかけて、個人から官に至るまで一体となって
トキの保護に努力してきた歴史がある。
▽新穂村清水平に「トキ保護センター」建設
昭和42年には新穂村清水平に「トキ保護センター」が建設された
が、その翌年の昭和43年3月に最後の野生のトキとなった「キン」
が捕獲されて、トキ保護センターで飼育が開始されている。「キン」
の名前は捕獲者、宇治金太郎氏の名前からとったものと思われる。
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<「佐渡トキ保護センター」>
佐渡トキ保護センターは、平成5年11月に、新穂村長畝に開設さ
れた飼育現場であるため、一般にはトキを公開していないが隣接
する「トキ資料展示館」で見ることが出来るという。
ホームページによれば、佐渡トキ保護センターは国内希少野生動
物であるトキの増殖を図るため、環境省が新潟県に委託して実施
している「トキ保護増殖事業」を行っているのだという。
二つの「トキ保護センター」では、中国からトキを借用したり、逆に
日本のトキを中国に貸し出したりして増殖の努力をしている。コウ
ノトリの場合もそうだが、単に増殖の目的だけでなく、近親交配に
よる弊害を避ける意味合いもあるものと思われる。
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<飼育総数 今や 80羽>
また平成11年には江沢民国家主席の好意により「友友」と「洋洋」
のペアが日本に届けられ、5月には「優優」が誕生するなど成果を
挙げている。
これらの努力が実り、それ以降、次々にヒナが誕生し、平成17年
には22羽の若鳥が誕生して、飼育総数はなんと、80羽になった
と報告されている。
関係者の綿密な計画と、気が遠くなるような地道な努力に心から
敬意を表したい。
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朱鷺(トキ)よ、必ず 蘇れ
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<佐渡トキ保護センターのホームページ>
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(つづく)
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